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離れられない親子。共依存を考える。【ハトの思考整理ノート🕊️】


昨日、『ハト室長のスーパーピジョン』を投稿しました。そこでは、共依存の親子に対して、支援が手詰まりになったケースワーカーを描いています。

▼記事はこちら

共依存とはなにか。そして、そこに潜むリスクとは。
スーパーピジョンでは描ききれない、共依存の問題について書いていきます。


 ハトの思考整理ノート
 〜離れられない親子。共依存を考える。〜


スーパーピジョンの中では、引きこもりの息子と、自立してほしいと願う母親が描かれました。しかし、この親子は共依存の関係が生まれていたのです。

共依存とは、お互いに執着し合い、お互いが存在意義や価値を見いだし出し合っている関係を言います。

例えば、

"私が子どもを支えなきゃ"と思う母親と、母親を頼らずには生活できない子ども。

暴力で支配しようとする人に対して、"私がいないとこの人はダメなんだ"という思いになる交際相手(配偶者)。

共依存の関係は、高齢者だけに当てはまるものではありません。

DVで避難した女性が、いつの間にか交際相手のもとに戻ってしまうのはよくあることで、これもまた、共依存の関係だといえます。

周りの人からすると、他にも良い人いるよ。とか、少しは自立させなきゃだめだよ。と思うもの。しかし、本人たちが気づかぬ間に、このような関係になっていることも少なくありません。


そして、当事者たちは、自分たちが共依存関係になっていることに、ほとんど気づいていないのです。

"私は相手を心配しているだけ。"
"じゃあどうやって、子どもは生活するんですか。"

このように、問題の深刻さに気づくことが難しい。
たしかに、日々の生活の中で生まれてきた関係性ですから、自分たちで気づくのは難しいし、それが問題だとも思えないですよね。

高齢者の話でいえば、何十年と"子育て"をしている中で、"私が支えなきゃ"という思いに至ることは、ある意味自然なことですし、良くも悪くも、ずっと母親が支え続けてきた結果なのです。

「こうなったのは母親の責任ですから。」という言葉を何度も聞いたことがあります。

ただ、共依存関係自体が問題なのではありません。お互いに支えあって、心の支えとなっているわけですから、プラスの効果も生まれているはずですよね。

いざ課題が生じたときに、現在の関係性を変えにくくなってしまうということが問題なのです。

関係性が膠着してしまう結果、支援が入らなくなってしまったり、事態の進行を止められなくなることがあります。

根本的には、お互いが必要としているというよりも、「お互いの孤独を埋めている存在」になってしまうため、関係性を変えようと思っても、その圧倒的な孤独を前に、変化を求めにくくなってしまうのです。


では、共依存関係に対し、ケースワーカーは何ができるでしょうか。
その関係を崩すようなアプローチをすることでしょうか。
今の関係が良くないことを伝えることでしょうか。

私はそうではないと思います。

その人たちは、共依存の関係になるまでに、色々な変遷があったはずなんです。

周りを頼れなかったこと。
それでも一緒懸命支えてきたこと。
途中、諦めを感じたこと。

これらは、その人の生き方そのものになっていることもあります。まずはそこを認めてあげることが必要だと思います。


そして、共依存があっても困らない環境を整えることこそが、ケースワーカーのできることではないでしょうか。

共依存関係は変えられなくても、抱えているリスクを、少しでも減らしてあげることはできる。

例えば、高齢者の親と、引きこもりの子ども。
子どもを自立させることは難しいですが、親亡き後の対応を考え、準備することはできる。

それは、ベストな支援ではないかもしれない。
でも、共依存関係で歩んできたその人たちの人生を否定することなく、最善を尽くすことが、ケースワーカーが求められているものなのだと思います。


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