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手軽でヘルシーの罠:冷えたおむすびで血糖値190オーバー&食欲暴走した話

もしもタイムマシンがあるのならば、20年前の自分の元へ戻って、

その手にある「2つのおむすびと野菜ジュース」をそっと取り上げたい……。

20年前、私はMR(製薬会社の医薬情報担当)として、医療機関回りをしていた。

午前診が終わった開業医の元を回る。
2時からアポが入ってたりしたら、当然ゆっくり昼ごはんを食べる暇もない。

コンビニに行き、おむすびと野菜ジュースを買い
車の中で流し込む。


手軽だし、お米だからヘルシー。
そう信じて疑ってなかった…


今、CGM(持続血糖モニター)を付けると、
そうは言えない…


完璧な冷やしむすびを作ったはずだった


今回試したのは、
白米:玄米=1:1のおむすび(約100g)に、

ツナ・マヨ+きゅうり・わかめ(約30g)を入れ込んだもの。

子どもたちのお弁当に、と作って、

ついでやし自分にも、と作ったものだ。


ツナのタンパク質、マヨの脂質、野菜・海藻の食物繊維。

完璧なフォーメーションではないか、と自画自賛…笑。


そして、作ってから約5時間。

アツアツだったごはんは、すっかり冷え、

デンプンがレジスタントスターチ(難消化性デンプン)に変わっていることが期待された。


栄養のスペックは以下の通り:

エネルギー:210kcal 
タンパク質:8g 
脂質:4.6g 
糖質:34g 
食物繊維:0.2g


これならば、凪だろう…と期待した。


結果:グラフは急上昇、そして終わらない食欲



グラフは右肩上がりにぐんぐん上昇。

ついには190mg/dL超え。基準値を大幅に上回る上昇。

何より衝撃だったのが、満足感のなさ!


最初は、このおむすびの半分を食べて様子を見ようではないかと思い

真っ二つに割って、むしゃむしゃ食べたのだが…


…全くお腹が満たされない。


5分も経たず、おむすびを完食。


それだけでは飽き足らず、

もやしナムル・昨夜のごはんの残り物の肉を貪る。

それでも足りん、と、

低糖質ナッツバー・低糖質ケーキを追加で突っ込む羽目になったのだった…


血糖値は上がるわ、満たされないわ…でダブルパンチ。一体なぜこんなことになったのか?



なぜ爆上がりし、満たされなかったのか?(3つの考察)


①米本来のデンプンパワー(アミロペクチン)

米に含まれるデンプンには、大きく分けて2つの種類があります。

・アミロース: 直線的な構造。消化酵素が分解しにくく、血糖値が上がりづらい。

・アミロペクチン: 枝分かれが多い構造。消化酵素が一気に取り付いて速攻で分解されるため、血糖値を急上昇させやすい。


私たちが普段食べているお米(うるち米)のデンプンは、約8割がこの“アミロペクチン”です。つまりお米は、もともと爆速で消化・吸収されるポテンシャルを持っているのです。


ご飯を冷やすことで一部が「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」に変わるとはいえ、それはほんの一部。残りの約8割を占めるアミロペクチンの大群はそのまま健在です。


冷やしたから大丈夫!と高を括っていましたが、お米本来のデンプンパワーは、ちょっと冷やしたくらいの工夫では抑えきれなかったんだと痛感。。


②脂質が圧倒的に足りない

ツナマヨのマヨだけでは、胃の排出速度を遅らせるブレーキとして弱すぎ…。脂質が足りないと満腹ホルモンも出にくいことが考えられます


③タンパク質が少ない

タンパク質は胃から“GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)”や“PYY(ペプチドYY)”といった消化管ホルモンを出させ、インスリン分泌を促しつつ胃の動きを抑えます。

使用したツナ缶1個当たりに含まれるタンパク質は約15g。

その1/5分しか使っていないのだから、消化管ホルモンを出させるには不十分だったと考えられます。


まとめ:糖質の「大波」を受け止める壁が薄すぎた

統合して考えると、糖質34gという大きな波に対して、それを受け止める脂質とタンパク質の壁が小さすぎたということ。

そして、

冷やし効果や食物繊維(わずか0.2g!)の「ヘルシーそうな雰囲気」に安心していたけれど、生理学的なブレーキとしては完全に不十分。

ただし…

もちろん、この血糖値の推移がすべての人に当てはまるわけではありません

食べたものに対する代謝の反応は人それぞれ。


けれども、「手軽やしヘルシーそう」と信じて選んでいるその食事が、実は知らず知らずのうちに自分の体をヘトヘトに疲弊させているかもしれない――。


20年前の自分への申し訳なさを噛み締めつつ、自分の体の「リアルな声」を聞く大切さを実感した実験でした。


※ご注意

本記事の内容は、個人の実証データに基づく情報提供のみを目的としています。体質や血糖値の推移には個人差がありますので、気になる症状がある方は、必ず信頼できる医師をはじめとする医療関係者にご相談ください。



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