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【後編】AIに115兆円注ぐと、なぜ電気代が高くなる? 計算資源と私たちの生活の意外な関係性!

アメリカのテック企業が115兆円投資!?

でも、そうは聞いても、自分には関係ない遠い話だと思っていませんか?

実はこれ、あなたのスマホ代、電気代、そして住んでいる街の未来にまで、じわじわ効いてくる話なんです!

昨日の前編では、AIの勝敗が「頭脳」ではなく「計算資源(半導体と電気の物量)」で決まる時代になったこと、そしてグーグル1社が世界のAI半導体の3分の1を握っていることをお話ししました。

今日はその続き!!世界の争奪戦が、私たちの生活にどう返ってくるのかを解説します。

この記事で学べること

AI時代の教養となる半導体。このニュースを毎日やさしく解説しています!気になる方はぜひフォローしてください👇

@Kohei127_

第1章|なぜ「電気代」に効くのか

まず、いちばん身近なところから。

AIを動かすデータセンターは、とてつもない量の電気を食べます。

GPU(AIの脳みそとなる半導体)を何万個も24時間動かし続けるわけですから、その消費電力は、ひとつの施設で街ひとつ分とも言われるほどです。

世界中のテック企業が、競い合うようにデータセンターを建てている。

ということは、世界中で電気の奪い合いが起きている、ということです。

電気は限りある資源です。AIが大量に電気を使えば使うほど、電力全体の需要が押し上げられ、私たちが払う電気料金にも上昇圧力がかかります。

「AIの進化」と「あなたの電気代」は、まったくの無関係ではない。むしろ、しっかりつながっているんです。

第2章|なぜ日本に拠点が来ない?

前編でも触れましたが、計算資源は今、アメリカに一極集中しています。

データセンターの数でも、アメリカが他国を圧倒している。

その一方で、ヨーロッパや東南アジアでは、経済安全保障(自国の経済や産業を他国に握られないように守る考え方)の観点から、「自国にもAIの基盤を置きたい」と誘致を急いでいます。

ではなぜ、日本にはなかなか大きな拠点が来ないのか。

理由はいくつもありますが、現場で強く感じるのは「そもそも半導体が、世界中で足りていない」という現実です。

AIデータセンターを作りたくても、その心臓部となる半導体が手に入らない。

需要が供給を、はるかに上回っている。

この「物量不足」こそが、今の世界のいちばんの制約になっているんです。

第3章|こーへいの現場視点:半導体は今、世界中で奪い合い

半導体材料に10年以上携わり、営業として3年、この業界の変化を現場で見てきた立場から、率直に書きます。

今、先端のAI向け半導体は、世界中で供給が完全に逼迫しています。

AIの計算を担うGPUを作るTSMC(台湾の世界最強の半導体製造メーカー)だけではありません。

データを記憶するメモリー半導体を作るサムスン、SKハイニックス、マイクロン、そして日本企業のキオクシアといった主要各社も、すべて供給が足りていない状況です。

各社とも世界中で工場を新設していますが、それでも全く追いついていない。

具体例を挙げます。

ひとつ目

熊本のTSMC第2工場では、AI向けの3ナノ(回路の線幅が3ナノメートルという、現時点で最先端クラスの半導体)を作る計画が、今年2月に発表されました。最先端の工場を新しく建てる判断そのものが、「足りていない」という何よりの証拠です。

ふたつ目

日本国内でも、キオクシアやマイクロンの広島工場などがフル生産を続けています。それでも足りず、新たな投資計画が次々と持ち上がっている。

そして、需要が供給を大きく上回っているからこそ、とんでもないことが起きています。

メモリー半導体を作るキオクシアは、2026年4〜6月期の純利益が前年同期の48倍となる8690億円の見通し。これは単一の四半期で、あのトヨタ自動車に次ぐ規模の利益です。株価も年初から7倍近くに跳ね上がり、初めて7万円台に乗せました!

キオクシアについては以下の記事で詳しく解説しています!

市場では、半導体メモリーの品不足が2028年ごろまで続くという見方も出ています。それだけ、今の供給逼迫は根が深いんです。

さらに、この物量戦には地政学リスクも重くのしかかります。

AI半導体の製造は、台湾のTSMCに大きく依存しています。その台湾をめぐっては、米中が激しく対立している。

アメリカは先端半導体の中国への流出を厳しく規制し、中国は国を挙げて半導体の国産化を急ぐ。米中の覇権争いの「ど真ん中」に、半導体があるんです。

もし台湾有事のような事態が起きれば、世界の半導体供給は一気に止まりかねない。だからこそ各国は、自国に半導体とAIの基盤を持とうと必死になっている。

供給が足りないところに、米中対立という不確実性が重なる。これが、今の半導体をめぐる物量戦の本当の姿です。

そしてこの物量戦は、地方の風景まで変えています。

熊本では、畑の中に巨大な工場がドカンと現れ、人が集まり、街そのものが一変しました。

世界の半導体の奪い合いは、もう遠い海の向こうの話ではなく、日本の地方の足元で、現実に起きているんです!

第4章|だから知っておくことが価値に

ここまで読んで、「じゃあ今すぐ何かしなきゃ」と焦る必要はありません。

私も「だから今すぐ◯◯を買え」と言うつもりはまったくないんです。

ただ、ひとつだけ持ち帰ってほしいことがあります。

ChatGPTやGeminiといったAIの裏側には、必ず半導体と電気がある。

その半導体と電気の奪い合いが、巡り巡って、あなたのスマホ代や電気代、そして住む街の未来にまでつながっている。

この「つながり」を知っているかどうかで、これからのニュースの見え方は大きく変わります。

遠いと思っていたAIの話は、実はいちばん身近な、あなたの生活の話だった。

それだけでも、知っておく価値があると、私は思っています。

これからも、毎日ちょっと難しいと思われる半導体やAIの裏側、そしてあなたの生活への影響を丁寧に優しく解説します!!

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@Kohei127_