レオニダス・カヴァコスのバルトーク《ヴァイオリン協奏曲第2番》と、ラヴェルの《ダフニスとクロエ》 客員指揮者は 準・メルクル 2025年10月18日 @サンフランシスコ
サンフランシスコ交響楽団の音楽監督のポストは、エサ=ペッカ・サロネンが退任した後、空席になったまま、新シーズン2025/2026年が始まりました。
今回の客員指揮者は 、準・メルクル。
演目は、レオニダス・カヴァコスのバルトーク《ヴァイオリン協奏曲第2番》と、ラヴェルの《ダフニスとクロエ》全曲という濃い内容。
有名な曲なのに、私自身はあまり聴き込んでいない曲なので、これを機会にちゃんと予習をしてコンサートに行きました。
2025年10月18日
会場
デイヴィス・シンフォニー・ホール(サンフランシスコ交響楽団本拠地)
指揮:準・メルクル(Jun Märkl)
ヴァイオリン: レオニダス・カヴァコス(Leonidas Kavakos)
プログラム
バルトーク・ベーラ:《ヴァイオリン協奏曲第2番》
モーリス・ラヴェル:《ダフニスとクロエ》
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メルクル氏は、音楽家の両親(ドイツ人の父と日本人の母)を持つ、ドイツの指揮者で、現在66歳。
台湾国家交響楽団(NSO)の音楽監督
インディアナポリス交響楽団の音楽監督
オレゴン交響楽団の首席客演指揮者
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サンフランシスコ交響楽団を指揮するのは今回が初めての、メルクル氏は、最近のカジュアル嗜好のアメリカでは珍しくなった、白の蝶ネクタイに燕尾服姿で登場。
入場の時の穏やかで知的な雰囲気や、観客へのお辞儀の仕方が丁寧で、日本のお辞儀を彷彿させました。
ギリシャ生まれのヴァイオリニスト、レオニダス・カヴァコスは、噂通りの圧倒的な技術力で、バルトークの民族的で荒々しいリズムを知的に弾きこなしました。
以前、レオニダス・カヴァコスをLiveで聴いたのは、”ベートーヴェン・フォー・スリー“で、ヨーヨー・マ、エマニュエル・アックス、カヴァコスのトリオでの、演奏でした。
今回、初めてカヴァコスのソロを聴いて私の頭に浮かんだのは、「情熱」と「理性」の2つの相反する言葉です。
今回のバルトーク《ヴァイオリン協奏曲第2番》では、カヴァコスのそんな演奏を、準メルクルの「誠実で緻密な音楽を作る」指揮で、美しく纏まった演奏だったと思います。
地元紙のレビューでも、準メルクルの指揮は好評でした。
ドイツ出身でオペラ指揮者として経歴を積んだマルクルは、カヴァコスとオーケストラの間に見事な橋をかけた。特に第2楽章の点描的なパッセージや終楽章のリズムの扱いで、オーケストラは絶好調だった。
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2曲目は、モーリス・ラヴェルの1912年のバレエ音楽《ダフニスとクロエ》の全曲。
2世紀のギリシャの恋愛物語をもとにしたバレエ作品のために、ラヴェルに音楽を依頼されたもの。
準・メルクルは、フランスの作曲家(ドビュッシー、ラヴェル)やドイツ・ロマン派に強いという噂をきいていましたが、まさにその評判どおりの見事な指揮でした。
バレエ好きの私は、準・メルクル指揮のこの曲の美しさに深く魅了されました。
ただ一つ、欲を言えば…
今回の《ダフニスとクロエ》は、全曲版でしたが、合唱なしだったので、次回はぜひ合唱付きで聴いてみたいです。
おまけ。
準・メルクルの短いインタビューです。
お父様はコンサートマスターで、お母様はピアニスト。生まれる前からお母さんのお腹の中で、音楽を聴いていたそうですね。
また、ドイツと日本という2つの全く違った文化を理解できるので、多彩なオーケストラメンバーの異なる文化や考え方、ものの捉え方を理解するうえで大いに役立っているとおっしゃっています。
