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接種を勧める学校や医療機関は、なぜ被害者を見放すのか?

少し前の記事で、1月19日にオンラインで開催された「HPVワクチン勉強会」の内容について書きました。積極的勧奨再開後に接種して重篤な症状で苦しんでいる相原さん親子の動画は、ぜひ多くの方に見ていただきたいですが、もう1つ見ていただきたい動画があります。

学校や医療機関での無理解

積極的勧奨再開後に接種した相原さん親子の動画は、下記の記事で取り上げています。

勉強会で流された動画はこちらです(約20分)。

今回取り上げるのは、九州訴訟原告の梅本さん親子の動画(約20分)です。前半は梅本美有さんご本人、後半は母・邦子さんがそれぞれの立場で語っています。

美有さんは、学校から配られたパンフレットがきっかけで、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)を接種したそうです。

接種後に起きた症状、病院で受けたひどい対応、学校の無理解などが語られています。

もし友達が接種後に同じような症状で苦しんでいたら、もし自分が受け持つ生徒が同じような症状で登校するのもたいへんな状態になったら、自分に何ができるか知るためにも、ぜひ学校の先生や中高生にも動画を見ていただきたいです。

母・邦子さんは会社の健康診断で子宮頚部に中等度異形成が見つかり、レーザー治療を受けたとのこと。そういった経緯もあり、美有さんが学校から持ち帰ったチラシに「ワクチンで子宮頸がんを予防できる」と書いてあったのを見て、「すごいワクチンだ。娘には接種をさせよう」と思ったそうです。

今、接種対象年齢となっているお子さんをお持ちの方たちも、同じような思いで接種を検討しているのではないでしょうか。

けれども、邦子さんは「できることならあの時、接種に連れて行こうとする自分をどうにかして止めたいと今でも思うことがあります」と語っています。

以下、一部を書き起こしましたが、こちらもぜひ、動画でご本人の言葉を聞いていただきたいです。

学校に登校できる状態ではなかったので、何度も保健室登校やレポート提出での単位取得をお願いしたものの、特別扱いはできないと聞き入れてもらえませんでした。学校は娘の体調を心配するどころか、このままでは卒業できないだろうから退学した方がよいと言われました。

美有さんは、毎日息をするだけで苦しいというような状態でも、なんとか学校へ行こうと頑張っていました。学校で勧められたのがきっかけでワクチンを接種したのに、学校が理解しようとしてくれなかったのはとても辛かったことでしょう。

さらに、医療機関で受けた対応についても語られています。

症状が最初に出た時からこれまで、いろんな病院に行きました。そこで言われるのは「検査結果に異常はありません」「どこも悪くありません」「ストレスがあるのではないですか。これ以上何もできません」ばかりです。「HPVワクチン接種後から出てきた様々な症状は精神的なものだから、精神科で診てもらってください」と言うのです。その頃、まともに向き合ってくれた医療機関はありませんでした。

あるとき、私の職場に娘から電話がかかり、「お腹が痛くて死ぬかもしれない」とうめくように言うのです。ただごとではないと思い、職場から119番に電話して娘の元に救急車で向かってもらいました。私は職場からタクシーを飛ばして病院に行きました。痛み止めの点滴をしている娘の顔には血の気が全くなく、このまま死んでしまうかもしれないと恐ろしくなりました。

担当してくれた医師に、HPVワクチンを打ってから体のあちこちが痛くなることを伝えると、「点滴が終わったら帰ってください」と言われました。10代の少女がのたうち回るほどの腹痛で救急搬送されてきたのに、その痛みの原因を調べることもないのかとびっくりしました。それまでも何度か受診を拒まれましたが、こんな酷い状態でも見てもらえないのかと愕然としました。1時間ほどして落ち着いてきた娘を連れて帰りましたが、底知れぬ恐怖を感じ、私の頭の中は真っ白でした。

またあるときは、突然の首の激痛で全く動けない状態になり、歩くことのできない娘を車椅子ごと福祉車両に乗せ、ベンクリニックに駆けつけました。受付で予防接種健康被害救済制度の手帳を提示し、ワクチン接種による副反応症状だと告げると、受付の人はその手帳を持って奥に入り、数分後に出てきましたが、受診を断られました。でも、引き下がるわけにはいきません。目の前で痛みに耐えかねて、顔を歪ませているのです。あまりの私の迫力に、診察室から出てきた先生が地元の大学病院なら診てもらえるかもしれないとその場で電話をしてくれましたが、受け入れは拒否されました。その断られた大学病院は、厚生労働省が設置した協力医療機関に指定されている病院です。この時、娘と2人、絶望感でいっぱいになりましたが、もう涙も出ませんでした。このように、ワクチン被害者の置かれている状況はとても残酷です。

厚労省のサイトには、「HPVワクチンの接種後に生じた症状について、患者へより身近な地域において適切な診療を提供するため、各都道府県において協力医療機関が選定されています」と書かれていますが、その協力医療機関で受け入れを拒否されたのです。

何のために、協力医療機関を選定しているのでしょうか。

わずか数ミリのワクチンを打った。ただ、それだけだったのに、すべてが否応なしに変わりました。変わっただけでなく、ワクチンによる被害だと声に出すだけで、社会は私たちを拒み、排除します。被害は人を選びません。娘は、希望の進路、夢、社会との関わり、人間関係の構築、仕事へのチャレンジ、可能性に満ちた将来、それらをことごとく奪われました。

ある被害者の女性は、これまでの人生で一番努力したのは、幼い頃からの夢を諦めることだと言いました。こんな被害を知らん顔して、いいはずがありません。それを許せば、ワクチンはもとより、医療品で健康被害が起こっても知らん顔していいのだということにつながります。被害者や家族を黙らせればいいという成功例を作ることになります。そんな社会で、安心して暮らせますか? その黙らせられる人に、あなたや大切な家族がなるかもしれない。そのことをわかっていただきたくて、私たちは声を上げ続けています。

すでに接種しているけれど、彼女たちのような症状が出なかった人にとっては信じられない話かもしれません。けれども、自分には何も起きなかったから、そのワクチンは安全だと言えるでしょうか。積極的勧奨再開後にも、被害は多数出ています。もしかしたら、自分だったかもしれないし、自分の家族だったかもしれないのです。


予防接種健康被害救済制度

この制度について、厚労省のサイトでは下記のように書かれています。

健康被害救済制度とは
予防接種の副反応による健康被害は、極めて稀ですが、不可避的に生ずるものですので、接種に係る過失の有無にかかわらず、予防接種と健康被害との因果関係が認定された方を迅速に救済するものです。

予防接種法に基づく予防接種を受けた方に健康被害が生じた場合、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、市町村により給付が行われます。

動画で梅本さんは、「予防接種健康被害救済制度の手帳を提示した」と言っているので、認定されたのでしょう。ということは、「その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定した」のです。その手帳を見て診療拒否をするのは、なぜなのでしょうか。医師法第十九条には「診療に従事する医師は、診察治療の求があった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」と書かれています。梅本さんのケースでは、正当な事由などないはずです。

さらに、「その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定した」のなら、HPVワクチン薬害訴訟で被告(国と製薬会社2社)が「原告117人の症状は心因性だ」と主張していることと矛盾していると思います。

HPVワクチン接種後に起きた様々な症状が救済制度で認定されていることは、厚労省のサイトでも確認できます。

下記はその一例です。


めまい、上下肢筋力低下、感覚障害、記憶力低下、学習障害、視力障害、認知障害、頭痛、倦怠感、しびれなどは、原告の方たちにも起きている症状です。これらを「その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定」した事例があるのに、裁判ではなぜ同様の症状も「心因性」だと主張するのでしょうか。


四肢疼痛なども、原告の方たちに起きている症状です。美有さんは総合病院を受診したときに、「最近何か変わったことされました?」と聞かれたので、「そういえば先週ワクチンを接種しました」と話したら、「何で肩に打ったもので脚が痛くなるの?」と、ちょっとバカにされたような感じで言われたそうです。

2010年8月27日に開催された「第12回 厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会」では、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)は新しい概念のワクチンであり、まだわからないことも多いと言われていました(下記参照)。

それなのに、なぜ調べようともせずに、「そんなことあるわけない」と思えるのでしょうか。

以下は、2025年~2026年に認定された事例です。


「抗MOG抗体関連疾患」は、自己免疫疾患の1つです。

被告側証人の反対尋問ではHPVワクチン接種後の痛みと自己免疫疾患との関連について、一貫して「関連があるとはいえない」という主張でした。

これも、「その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定」した事実と矛盾しているのではないでしょうか。

この制度は、申請すれば誰でも認定されるわけではありません。申請にはたくさんの書類を集めなければならないので、申請していない人もいるでしょう。認定基準なども不透明ですが、「その健康被害が(HPVワクチンの)接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定」している人が多数いることは事実なのです。

美有さんは、積極的勧奨再開後に被害にあった相原さんについて、下記のように語っていました。

キャッチアップ接種をして副反応症状が出たと言うことを聞いて、とても悲しかったです。自分たちが今まで訴えてきたのに、また新たな被害者を生んでしまった。そういうことに、とても悔しさを感じました。自分の被害を伝えることで、一人でも苦しむ人が減ったらいいと思い、活動してきたのですが、新たな被害者が出て、今、学校生活を楽しく送っている中学生や高校生に被害が出たことに、とても国に対して怒りを感じています。私が裁判をしている目的は治療法を確立させることもそうですが、新たな被害者を生まないことでもあります。そのために皆さん、どうかこのワクチンの副反応について知ってほしいと思います。

接種後の健康被害が診療拒否されるようでは、今後、安心してワクチンを接種することはできなくなります。推進派は、国や製薬会社が責任をとらなくてよいという結果を望んでいることになりますが、その結果は一般の国民にとってよいことなどないはずです(下記参照)。

オンライン参加ができる勉強会も開催されているので、ぜひ話を聞いてみてください。話を聞くことは、「反ワク」の活動ではありません。サリドマイド薬害の被害者のことを知ろうとすることと同じはずなのに、なぜワクチンとなると「反ワク」扱いされるのでしょうか。

被害者やご家族がどのような扱いを受けてきたか知ることは、学校や医療機関での無理解を減らすためにも必要なことだと思います。「差別」や「偏見」をなくすためにも、ぜひ聞いてみてください。






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