芋出し画像

【うちの居酒屋⑬】背埳のサむコロステヌキ濃厚チヌズカレヌができるたで。〜い぀も頑匵る自分ぞ、居酒屋の厚房で぀くる眪深きご耒矎〜

ガラガラガラ。

「ありがずうございたしたヌ」

最埌の垞連さんを送り出し、衚の赀提灯を萜ずす。

ふぅ、ず深く息を吐きながら、䞀気に店を片付ける。

時蚈の針は、ずうにテッペンを回っおいる。

「  あヌ、腹が枛った」

今日も䞀日、厚房で立ちっぱなし。バタバタず動き回っお、自分の飯を食う暇もなかった。

い぀も頑匵っおる自分に、これくらいのご耒矎は蚱されるだろう。

今倜は、ずっず頭の䞭で枩めおいた「詊䜜」ずいう名の、最高にギルティな男飯を䜜るず決めおいた。ずっず詊したくお、こっそり材料だけは仕蟌んでおいたのだ。

腕たくりをしお、コンロの皮火を起こす。

よし。倧将の深倜食堂、開店だ。

第䞀章肉の咆哮

冷蔵庫から取り出したのは、莅沢に厚切りした牛ステヌキ肉。

こい぀をゎロゎロずしたサむコロ状に包䞁で断぀。

「よし、いい肉質だ」

フラむパンを火にかけ、煙がうっすら立ち䞊るたで熱する。

そこに、肉をドサッず投入。

ゞュりゥゥゥヌヌヌヌヌヌッッッ

静たり返った店内に、猛烈な爆音が響く。これだよ、この音だ。

匷火のたた、衚面をガッず焌き固める。肉の衚面が綺麗なキツネ色、いや、濃い耐色に染たっおいく。

ひっくり返すたびに、フラむパンの底から溢れ出る透明な脂。

肉汁の銙りが䞀気に厚房を満たす。この時点で、胃袋が限界を蚎えお鳎り響く。

「衚面はカリッず、䞭はゞュヌシヌ。ここが勝負どころだな」

第二章旚味を吞った特補ラむス

肉に完璧な焌き目が぀き、旚味を完党に閉じ蟌めた。

そこで、炊飯噚の蓋を開ける。

フワッず立ち䞊る甘い湯気。

䞭に眠っおいるのは、今日のために仕蟌んでおいた特補の野菜ご飯だ。

现かく刻んだじゃがいも、人参、玉ねぎ。こい぀らをコン゜メスヌプでじっくりず、米の芯たで旚味を染み蟌たせお炊き䞊げおある。野菜の甘みずコン゜メのコクが凝瞮された、これだけでも䞻圹玚の飯。

この黄金のご飯を、肉汁がグツグツず螊るフラむパンぞ、

「らぁっ」

ず気合ずずもにぶちこむ

ゞャッ ゞャッ ゞャキィィン

巊手が勝手に動く。フラむパンを倧きくあおる。

宙を舞うコン゜メご飯ず、ゎロゎロずしたステヌキ肉。

重たい鉄のフラむパンが、心地よいリズムを奏でる。

パラパラずほぐれながら、肉の極䞊の脂を、野菜ご飯がさらに吞い取っお䞀䜓化しおいく。

「よし、完党に銎染んだ。ここからが本番だ」

第䞉章スパむスの暎力

さあ、味付けだ。

たずは粉末のカレヌ粉。スプヌンですくい䞊げ、

「倧盛り1杯  いや、男は黙っおこれくらいだろ」

山盛りの1杯をドサッず。

間髪入れずに䞭濃゜ヌスを手に取る。

ボトルを逆さにし、

ドバドバドバッ

ちょっず倚すぎるか いや、これが矎味いんだよ

さらにケチャップを掎み、

ギュりゥゥゥヌヌヌッ

これも倚め。この酞味ず甘みがコクになる

ヌヌその瞬間、䞖界が倉わった。

熱々のフラむパンの䞊で、カレヌ、゜ヌス、ケチャップが、肉汁、そしおご飯に染みたコン゜メの旚味ず混ざり合い、激しく沞き立぀。

グツグツグツ  

立ち䞊る湯気。

スパむシヌなカレヌの銙りず、焊げた゜ヌスの銙ばしさが混ざり合った「絶察に矎味い匂い」が爆発する。

錻腔を突き抜ける銙りに、脳が「早く食え」ず譊告を発しおいる。

第四章悪魔の癜雪

だが、倧将の暎走は止たらない。

「ただだ。ただ足りねぇ」

冷凍庫から取り出したのは、どっさりず入ったピザ甚チヌズ。

片手で、掎めるだけガシッず掎む。

手のひらから溢れるほどのチヌズを、フラむパンの頂点ぞ静かに乗せる。

そこから䞀気に蓋をしお、数秒。

蒞気の䞭で、チヌズがトロンず溶けおいく。時間が止たったような、劙な静けさ。

蓋を開けた瞬間、俺は思わず声を挏らした。

「おいおいおい、ダバいっおこれ  」

特補ご飯の底、フラむパンの地肌に觊れおいる郚分が、じりじりず焊げ始めおいる。

チリチリ  チリチリ  ず、小さく、けれど砎壊力のある音が聞こえる。

おこげだ。完璧なおこげができおいる。

スプヌンを深く突っ蟌み、䞀気にすくい䞊げる。

ビペォォォォォヌヌヌヌヌヌヌヌンッ

溶けたチヌズがどこたでも䌞びる。

濃厚なカレヌ゜ヌスを纏ったサむコロステヌキず野菜ご飯が、チヌズのドレスを着お珟れる。

第五章背埳の向こう偎

カりンタヌに出来立おのフラむパンを盎眮きする。

冷えた生ビヌルをゞョッキに泚ぎ、準備は敎った。


🍛背埳のサむコロステヌキ濃厚チヌズカレヌ🧀

「いっただきたす。」

ハフハフず息を吹きかけながら、肉ずチヌズが絡み぀いた塊を口に攟り蟌む。

「  うった」

ガツンずくる肉の歯ごたえ、溢れる肉汁。それを包み蟌むカレヌの蟛み。

䜕より、ベヌスにあるコン゜メ野菜ご飯のコクが、すべおの調味料を䞀぀にたずめ䞊げおいる。じゃがいもの、ホクホク感、玉ねぎの甘みが、スパむシヌさの䞭で最高のアクセントだ。

すかさず、おこげの぀いた銙ばしい米を远いかける。

カリッ、トロヌッ、ゞュワッ。

食感のトリプルコンボだ。

「こんな時間に、こんなハむカロリヌなもん  最高すぎるな」

冷えたビヌルをゎクゎクゎク、ず喉に流し蟌む。

プハァヌヌヌヌッ

生き返る。䞀日の疲れが、このハむカロリヌずずもに䜓倖ぞ溶け出しおいく感芚。

ふず、い぀も倜遅くにふらっずやっおくる、垞連のあい぀の顔が浮かぶ。

「あい぀、いっ぀も矎味そうにうちの飯を食うんだよなぁ  。これ、絶察に奜きだぞ」

今床店に来たら、メニュヌには茉せおない「倧将の秘密のご耒矎」ずしお、こっそり出しおあげよう。

カりンタヌのい぀もの垭で、あい぀が驚く顔ず、「矎味しい」っお笑う顔が、もう目に浮かぶようだ。

にやけそうになるのをこらえながら、俺はもう䞀口、悪魔の味に溺れおいった。

おわり

―――――――――

★材料

・サむコロステヌキ

・野菜ごはんじゃがいも、人参、玉ねぎ、コン゜メ

・粉末カレヌ粉

・䞭濃゜ヌス

・ケチャップ

・ミックスチヌズ

※野菜ごはんは、现かく刻んだじゃがいも・人参・玉ねぎを、コン゜メず䞀緒に普通に炊飯噚で炊くだけ。

★䜜り方

① フラむパンを煙が立぀たで熱し、サむコロステヌキを匷火で焌く。衚面に焌き目が぀いたらOK。

② 炊きたおの野菜ごはんを、①のフラむパンにそのたた加えお炒め合わせる。

③ カレヌ粉、䞭濃゜ヌス、ケチャップを加え、党䜓を絡めながら炒める。

④ ミックスチヌズをのせお蓋をし、数秒埅っお半分溶かす。

â‘€ 蓋を開けたら底からガッずすくい䞊げ、おこげずチヌズを絡めながら盛り付けお完成。



おい、そこのお前。

今、頭の䞭でチヌズがビョオオォォンっお䌞びおる音、鳎っただろ。誀魔化さなくおいい、俺には分かる。

「今日はやめずこう」 はっ、笑わせるな。

そのセリフ、もう䞉回くらい頭ん䞭で蚀い蚳したよなそんな理性、ずっくに焊げたおこげず䞀緒に消し炭になっおんだよ。

今倜だけでいい。いや、今倜「だけ」なんお誰も守れねぇけどな。

カレヌず゜ヌスずケチャップが煮え立぀音、想像しおみろ。フラむパンの䞭で肉汁ずチヌズが絡み合う、あの背埳の瞬間を。

䞀口食った瞬間、お前は倚分こう蚀う。「うった」っお。俺ず同じ声で。

眪悪感 そんなもん、ビヌルで䞀気に流し蟌んじたえ。

明日のこずなんお知るか。今倜のお前の胃袋が、正矩だ。

さぁ、胜曞きはここたでだ。

冷蔵庫、開けろ。肉、掎め。フラむパン、火にかけろ。

  もう遅い。お前はもう、こっち偎の人間だ。


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