【ゲーム】1️⃣小遣いを全部吸い込んだ「ウエスタンガン」――私のゲーム人生は、クリアのない対戦から始まった
1️⃣小遣いを全部吸い込んだ「ウエスタンガン」――私のゲーム人生は、クリアのない対戦から始まった
といっても数百円だけどね
昨日、わが家に新しいゲーム機が届いた。
HyperkinのPCエンジン互換機「RetroN GX」である。
箱を開け、最初に差し込んだHuCARDは、もちろん『戦国麻雀』だった。
約40年前、家族で一緒に何度も遊んだゲームである。現代のテレビでもう一度遊ぶために、私はまたゲーム機を買った。
これまで、いったい何台のゲーム機を買ってきただろう。
ファミコン、PCエンジン、スーパーファミコン、PlayStation、ゲームボーイ、PSP、Wii、Xbox 360、Switch……。
しかし、その長いゲーム人生の始まりは、家庭用ゲーム機ではなかった。
私の小遣いを全部吸い込んだ、ゲーム機だった。
小遣いを全部使った「ウエスタンガン」
子どもの頃、私が夢中になったのが、タイトーの『ウエスタンガン』だった。
西部劇のガンマンを動かし、障害物の間から相手を狙って撃つ。物語を進めて最後の敵を倒すゲームではない。二人の人間が、画面の中で撃ち合う対戦ゲームだった。
『ウエスタンガン』が登場したのは1975年。『スペースインベーダー』よりも前のことである。文化庁のメディア芸術データベースにも、1975年9月にタイトーから発売された2人対戦ゲームとして記録されている。文化庁メディア芸術データベース
今から見れば、画面も音も単純である。
しかし、当時の私には衝撃だった。
テレビの中にいるガンマンを、自分で動かせる。しかも相手も人間である。こちらが狙えば、相手は逃げる。隠れたと思えば、思わぬ方向から撃ち返される。
同じ場面を繰り返しているのに、相手の動きによって毎回違う勝負になる。
一度終わっても、「もう一回」となる。
気がつけば、持っていた小遣いを全部使っていた。
「家にあれば、何度でも遊べる」
子どもの小遣いには限りがある。
まだ遊びたいのに、お金がなくなれば終わりである。
そこで私が考えたのは、我慢することではなかった。
これが家にあれば、何度でも遊べる。
そして、家庭用のテレビゲームに飛びついた。
当時登場したのが、画面の左右にある棒を動かしてボールを打ち合う「テレビテニス」だった。エポック社の『テレビテニス』は1975年9月12日に発売された、国産初の家庭用テレビゲーム機とされている。GAME Watch
カセットを交換する仕組みはない。
豪華な映像もない。
できることは、画面上のボールを二人で打ち合うことだけだった。
それでも、私には夢の機械だった。
ゲーム機にお金を入れる必要がない。家のテレビにつなげば、何度でも勝負できる。
私はすぐに欲しくなった。
ここから、私の「新しいゲーム機が出ると買う」という人生が始まったのかもしれない。
私はゲームをクリアしたかったのではない
振り返ると、私はゲーム好きとしては少し変わっている。
ゲーム機もソフトも大量に買った。しかし、物語型のゲームを最後までクリアした経験は、それほど多くない。
大ブームになった『ドラゴンクエスト』にも、当時はハマらなかった。ずっと後になって、ゲームボーイ版の『ドラゴンクエストI・II』をクリアしたくらいである。
その一方で、対戦ゲームは何度でも遊んだ。
若い頃には仲間と徹夜で『桃太郎電鉄』をやり、会社ではフリーソフトのゲームを流行らせて何度も徹夜した。PSPを持ち寄って麻雀や『みんなのGOLF』を始め、仕事が終わっても決着がつかず、みんなで喫茶店へ移動して遅くまで続けたこともある。
そして今は、子どもとSwitchで『桃太郎電鉄』をやっている。
私が好きだったのは、ゲームの物語を一人で攻略することではなかったのだ。
人と競い、笑い、会話し、「もう一回」と繰り返すことだった。
だから私のゲームには、クリアもエンディングも必要なかった。
ゲームを買い続けた半世紀
子どもの頃、小遣いを全部使って遊んだ『ウエスタンガン』。
その悔しさから、「家で何度でも遊びたい」と家庭用ゲーム機を求めた。
それから約半世紀。
私はゲーム機を買い続けた。安売りを見つければ、遊ぶ予定のないソフトまで買った。毎日のように秋葉原へ通い、ソフマップで売り、そのお金を持ってビックカメラで新しい機械を買った。
しかし、どれだけ機械が進化しても、私が求めていたものは変わっていない。
私が好きだったのは、ゲームそのものよりも、ゲームを囲んで人が集まることだった。
昨日届いたRetroN GXに『戦国麻雀』を差し込んだのも、そのためである。
昔、一緒に遊んだ母と、もう一度遊びたい。
私のゲーム人生は、まだ終わっていない。
次回は、日本初の家庭用ゲーム機『テレビテニス』から、ブロック崩し、そして社会現象となったインベーダーゲームへ進みたい。
ゲームセンターへ小遣いを持っていく時代から、ゲームを家へ持ち帰る時代が始まった。

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