AI記事制作の教科書|読者心理からSEO・AIO・法律まで全18章(実務プロンプト17本付き)
【2026年9月・大幅リニューアル】
このnoteは「プロンプト集」から、AI記事制作の教科書に生まれ変わりました。読者心理からSEO・AIO・法律まで、知識の18章を中心に約6.4万字を新たに書き下ろし、全体で約14万字になりました。
プロンプト17本と特典はそのまま。価格は据え置きです。すでにご購入の方は、追加費用なしで、このままリニューアル版をお読みいただけます。
※AIO=AI検索(ChatGPTなど)に引用されるための最適化。第13章でまるごと扱います。
AIに書かせた記事を読んで、「なんか違う」と思ったことはありませんか。
違うのは分かる。でも、どこがどう違うのか、言葉にできない。だから直し方も分からない。
「うーん、違うんだけど……どう直してって言えばいいんだ」
「ネットで見たプロンプト、試したけど、大して変わらないな」
「これ、結局自分で書いたほうが早くないか」
結局、自分で書き直すか、違うと思ったまま公開する。AIを使い始めた頃の私は、毎回これでした。
申し遅れました。トール(@tooru_medemi)と申します。WEB記事を10年で1,000本以上、BtoB・BtoCの企業案件を中心に書いてきた、現役のライター兼コンテンツディレクターです。この2年は、毎日AIで記事を作っています。
▶︎「違うと分かるのに、言葉にできない理由」
AIで思ったような記事が出てこないのは、指示が浅いからです。そして、指示が浅いのは、知識や経験がないからです。
これは、あなたを責める話ではありません。私自身がそうでした。
AIを使い始めた頃、指示の仕方が分かりませんでした。ネットやYouTubeで言われているやり方を一通り試しましたが、自分で書くのと大して変わらない。出てきた文章を読めば「ここが違う」とは分かるんです。10年書いてきたので、感覚はある。でも、その感覚を言葉にして、AIに指示するのが難しかった。
そこから2年、試行錯誤でプロンプトを育ててきて、はっきり分かったことがあります。同じプロンプトでも、出力に返す言葉しだいで、出てくる記事は別物になる。そして、その言葉を持っているかどうかは、記事制作の知識と経験の量で決まる。
読者の心理、検索の仕組み、媒体ごとの読まれ方、数字の扱い、法律。それを知っている人の「ここを直して」は具体的で、知らない人の「もっと良くして」は、AIには届きません。
だから、この本は知識の本です。記事制作に必要な知識を、AIへの指示と判断に使える順に並べ直しました。全18章。その後ろに、私が実務で回していたプロンプト17本を道具として置いています。
読み終えたあなたに起きる変化を、行動で言います。
執筆前の準備の工程から、始めるようになります
AIへの指示が、具体的で、意図を持ったものになります
AIが出してきたものを、プロの目線で判断できるようになります
そして、今までのやり方がどれだけ中途半端だったかに、気づきます
一つ、正直に言っておきます。
17本のプロンプトは、初日から動きます。でも、私と同じ物差しで判断できるようになるのは、知識編18章を読み終えてからです。この本には、その両方を入れました。
プロンプトがどう動くのかは、2分の動画にまとめました。コピペして、AIが調査・設計・執筆・検証を進めていく流れを、まず眺めてみてください。
▶︎「AIに渡せる仕事と、渡せない仕事」
先日、エイベックスの松浦勝人会長が、こんなポストをしていました。
AIを作りものだと思ってる人は、たぶんまだ使い込んでいない。
— 松浦勝人 (@maxmatsuuratwit) September 1, 2026
作りものどころか、ものすごく頭がいい。
ただ、楽にはならない。最後に決めるのは自分だし、そこに行き着くまでの時間は容赦ない。
松浦会長は今年の8月、noteの連載をほぼAIで書いていることを明かして、話題になった方です。ご自身の60年分の記録をAIに渡し、記事の作成から投稿まで任せた。4本の記事に付いたスキは、8月20日の時点で5万を超えています。
AIを誰よりも使い込んだ人が言う、「楽にはならない。最後に決めるのは自分」です。
その実験の中身を書いたnote記事には、こんな一文もあります。AIが原稿を書く速さは驚くほどだった。ただ、書いたものを確認して、矛盾を見つけて、直す指示を出す仕事が、前より増えた、と。
書く仕事は、渡せる。確認する仕事は、渡せない。 (松浦勝人「AIに書かせたら、前より休めなくなった」note・2026年8月23日)
私が毎日AIで記事を作ってきて出した結論と、まったく同じです。AIが楽にしてくれたのは、手を動かす作業のほうです。
どのキーワードを狙うか
読者が本当に知りたいことは何か
AIが出してきた構成のどこを使って、どこを直させるか
数字の裏はどこまで取るか
この「決める仕事」は、AIがどれだけ進化しても、あなたに残ります。
そしてもう一つ。
松浦会長の記事が読まれたのは、AIが上手だったからではありません。60年分の、本人にしか書けない材料があったからです。
AIは、自分では何も体験していません。読まれる記事に必要なのは、あなたにしか差し出せない材料と、AIの提案を採るか捨てるかを決める知識です。
▶︎「なぜ、プロンプト集を、知識の本に作り直したのか」
この本は、もともと「記事作成プロンプト集」という名前で販売を始めました。作った経緯を、短く話します。
10年で1,000本書いてきた私は、ある日、記事を書くのが嫌になりました。興味がないジャンルを調べる手間。構成を考える時間。誰がやっても同じだと思いながら手を動かす執筆。1本書くごとに、すり減っていく感覚がありました。だからAIに、全部やらせることにしました。
初版を作るきっかけに、立派な思想はありません。ただ楽をしたかっただけです。
楽をするために、リサーチから構成、執筆、ファクトチェック、仕上げまでのプロンプト17本をしこたま磨きました。それを、プロンプト集として公開したのが初版です。
そして今回、本書を作り直した理由は、二つあります。
一つは、この間に、誰でもAIで記事が書けるようになったことです。
「AIで書ける」は、もう武器ではありません。実際、検索上位に並ぶ企業サイトの記事を読んでいて、AIで書いたのだろうと予測がつく、内容のとても平凡な記事に何度も出会うようになりました。上位の記事でも、です。みんなが同じ道具を持ったいま、平均的な記事は埋もれていきます。
もう一つは、さっき話したとおり、同じプロンプトを使っても、返す言葉で出てくる記事が変わることです。
プロンプトを使うだけでは、私と同じような記事にはなりません。AIが出したものを読み取ること、修正するために適切な指示をすること、これらは記事制作に関係する知識があってこそです。
だから、プロンプト17本はそのまま残し、記事制作の前提となる知識を18章分、書き足しました。
▶︎「数字で出た変化」
書く側の変化だけではありません。納品した記事の側でも、結果が変わりました。
書く側の変化
1記事の制作時間:10時間 → 2時間(企業案件・約100本の平均)
ファクトチェック:5時間 → 30分
クライアントからの手戻り:約9割減(体感とざっくりした記録ベース)
修正依頼なしで納品完了:約7割(同上)
記事そのものの成果
あるBtoB記事50本のうち、約8割が検索3位以内(ニッチではない、ミドルキーワードでの結果です)
最短1ヶ月で検索1位を獲得した記事あり
あるBtoCメディアでは、月100万円前後だった売上が、月3本のペースで新規記事とリライトを続けた結果、3ヶ月後に月700万円超へ(記事以外の施策は動かしていません)
月間問い合わせが1件→15件に増えたケース
売上や検索順位は、特定のクライアント・特定の期間の結果で、すべての記事に同じ成果を保証するものではありません。ファクトチェックを売る以上、自分の数字にも同じ態度で向き合うべきだと考えています。
下の画像は、あるキーワードの検索結果です。大手メディアに挟まれて、私の個人サイトの記事が表示されています。ドメインパワーで不利な個人サイトでも、設計次第で大手の間に入れます。

検索上位に表示されるだけでなく、記事経由でメルマガ登録や濃いリード獲得もできています。

数字は十分に出ています。ただ、私がこのnoteで一番伝えたいのは、検索順位でも売上でもありません。しんどかった記事制作が、しんどくなくなること。その結果として、こうした数字が後からついてきた、という順番です。
▶︎「実物を見てください」
ここまで、いろいろな数字を並べてきました。でも、本当に知りたいのは「で、結局どんな記事が仕上がるの?」だと思います。
なので、現物を出します。
まず、道具のほう。この本のプロンプト17本を、実際にすべて通して作った記事が3本あります。
【Claudeで制作】
【ChatGPTで制作】
このnoteのプロンプトは、ClaudeでもChatGPTでも使えます。私の検証では、出力品質はClaudeが最も高く、次がChatGPTでした(詳しい使い分けは本編で解説します)。ChatGPTで作った記事を1本入れているのは、「一番手のClaudeでなくても、ここまでの記事が出る」という下限を見てもらうためです。
私の主張が正しいかどうかは、私の言葉ではなく、この記事を読んで判断してください。読んでみて「薄い」と感じたら、このnoteはあなたには不要です。
次に、知識のほう。
本書では、プロンプトを使った実務編の前に、18章にわたって知識編を設けています。
第1章 読者が知りたかったのは、そこじゃなかった
第2章 読者は、上から順に読んでいない
第3章 読者に信用される記事、されない記事
第4章 読者が買う記事、読むだけで終わる記事
第5章 読者が保存する記事、すすめたくなる記事
第6章 「良い記事」を決めるのは、読者だけではない
第7章 クライアントが、記事に本当に求めているもの
第8章 個人サイトは、キーワードで勝負しない
第9章 noteは「試す場所」として使う
第10章 Xの記事は、外へ誘導しない
第11章 媒体には、一つずつ役割を与える
第12章 検索エンジンは、読者の代わりに読んでいる
第13章 AIは、答えになる段落だけを抜いていく
第14章 記事は、話題になる前に公開する
第15章 AIの提案への返事は、三つしかない
第16章 1,000万円の記事を、この本の言葉で解剖する
第17章 他人のものを、記事に使うとき
第18章 売る記事の言葉には、法律の線がある
どの章も同じ順で書いてあります。まず結論、次にその裏にある知識、それをAIにどう指示するか、最後に私の実体験。そして章末に15〜30分のワーク。
プロンプト自体は強力だから、普通にAIに書かせるよりも質の高い記事は書けます。ただ、これからAIの性能が高くなっていくと、徐々に差別化できなくなる恐れがあるのも事実です。
だから、本書で紹介する知識(経験に裏打ちされた知識)を使って、AIが出力したものを正しく理解・判断し、適切な意図と言葉で修正指示を出す。これが出来るようになると、記事のクオリティが大きく変わります。
逆に、これが出来ないと「その他大勢」に埋もれていきます。
こういった現実を肌で感じた人は、すでに動いています。

ありがたいことに、こうして購入のお知らせが届くたびに、身が引き締まります。同じように「なんか違う」を言葉にできずにいた人たちが、動き始めています。
▶︎「こんな状況に、心当たりはありませんか」
AIの出力に修正を頼むとき、「もっと良くして」以上の言葉が出てこない
プロンプトを変えても、出てくる記事の質が頭打ちで、次に何を変えればいいか分からない
AIに任せたのに、結局自分で全部書き直していて、何のために使ったのか分からない
AIで書けるようにはなったが、出てくる記事がどれも平均的で、差がつかない
構成を考えるのも本文を書くのも面倒で、書き始める前から気が重い
AIで書いた記事の誤情報が不安で、公開後にヒヤッとする
この全部を、私自身が経験しました。プロンプトの設計を変え、その手前の知識を整えることで、ほぼ解決できました。
▶︎「このnoteで得られるもの」
1. 知識編・全18章(新規書き下ろし・約6.4万字)
読者心理、媒体ごとの戦い方、検索エンジンとAIに評価される仕組み、AIの提案を採るか捨てるかの判断基準、そして著作権・景表法・薬機法の線引きまで。
記事制作を支える知識を、実務に使える順に並べ直した「知識の地図」です。各章末には15〜30分のワークが付いていて、読み終える頃には、あなたの記事1本のリライト設計図が手元に残ります。
2. 道具編・実務プロンプト17本+使いこなしガイド
私がクライアント案件で回していた17ステップの工程解説と、プロンプト全文。
一次情報の棚卸し、キーワード調査、テーマ調査、ユーザー分析、見出し設計、執筆、ファクトチェック、可読性整理、最終校正、ビジュアル設計、内部リンク提案、タイトル・メタ作成まで。
順番に通すと前のプロンプトの出力を次が受け取り、調査→設計→執筆→検証→仕上げが一本の流れでつながります。
そのまま使う→出力への返事で差を作る→自分仕様に育てる、という使いこなしの順路も新たに書きました。
3. 全工程を実演解説した約30分の動画
私が実際に1本の記事を仕上げるまでの全工程を、約30分の動画で実演解説しています。テキストだけでは伝わりにくい「手の動かし方」を、画面そのままで確認できます。
4.【購入者特典】17プロンプト チェックリスト・早見表(スプレッドシート)
記事制作の全17ステップ(ステップ0〜16)を1枚で見渡せる早見表です。各ステップの「Web検索の要否」「スキップ可否」「前工程から渡すもの」をまとめ、17本のプロンプト全文をセルからコピーできるシートと、制作前・各工程の完了時に使うチェックリストも同梱しました。購入者はすぐに受け取れます。

5.【メルマガ特典】業種別カスタマイズ版プロンプト(BtoB・BtoC)
17本のうち、業種によって出力が大きく変わる4ステップ(ユーザー分析・見出し設計・記事執筆・タイトル設計)を、BtoB・BtoCそれぞれに最適化した完成版です。汎用版のままでも書けますが、業種に合う方をコピペで差し替えるだけで、記事のトーンと訴求が一段噛み合います。
6. 継続アップデート
今後の更新はすべて追加課金なしの買い切りで反映します。更新の中身は二本立てです。道具編(プロンプト)はAIと検索の変化に合わせて随時改訂。知識編は学問と実測に基づくので原則変わりませんが、法律とAI検索の章だけは動向に合わせて手を入れます。
▶︎「プロンプトの1本を、そのまま公開します」
「結局どんなプロンプトなのか」は、実物で確かめてください。17本のうち、ステップ3「ユーザー分析」を全文そのまま置きます。
前のステップ(キーワード調査・テーマ調査)の出力を受け取り、次のステップ(見出し設計)へ渡す設計になっているのが分かると思います。
# ステップ3:ユーザー分析
■ 記事メタデータ
(メタデータブロックを貼り付ける。テーマ方向性・メインKW・関連KW候補・掲載メディア・記事の目的が必須)
あなたは「SEOと検索ユーザー心理」に精通したコンテンツ戦略ディレクターです。
ステップ1・2の調査結果をもとに、検索ユーザーの思考・背景・感情を立体的に整理します。
さらに、後続ステップで見出し設計の起点となる「読者が知りたいことリスト」を必ず作成します。
この段階では文章の生成は行いません。記事設計の土台を作ることに徹します。
# このステップの位置づけ(重要)
このステップの出力(特に項目9の「読者が知りたいことリスト」)が、ステップ4・5の見出し設計の「起点」になります。
ステップ2の論点リストは、見出し設計の起点ではありません(本文の素材として扱う)。
このステップで「読者の検索意図」を網羅的に明示化することが、記事の核心機能を決めます。
# このステップのルール
・ステップ1・2の調査結果を踏まえて回答すること
・ステップ1・2の調査結果と矛盾する内容を書かない
・事実/状況/感情/推測を明確に分けて書く
・感情面の分析には必ず「なぜそう感じるのか」の根拠を添える
・売り込み要素は含めない
・最終的な出力は、まずチャット内に全文を表示すること。そのうえで、同じ内容をダウンロード可能なMarkdownファイルとしても作成すること(ファイルのみの提示は不可。チャット上で内容を確認できる状態にする)
# 整理する項目
1. ターゲット像(3パターン程度)
それぞれについて以下を整理する。
・職種、立場、知識レベル
・置かれている業務状況(何に追われているか、何を任されているか)
・検索に至った直接のきっかけ(上司の指示、会議での話題、記事を見た等)
・周囲からどう見られているか、どんなプレッシャーがあるか
→ 目的:記事のトーンと具体例の選定基準を決める
2. 課題と潜在ニーズ
以下の3層に分けて整理する。
[自覚している課題]
・本人が言語化できている問題や疑問
[自覚していない課題・よくある誤解]
・本人が気づいていないが、ステップ2の調査から浮かび上がる構造的な問題
・表面的な理解で止まっている点、短絡的に考えがちな点
※ステップ2の「B. 読者が誤解・見落としやすいポイント」を根拠として示す
[この記事で気づかせるべき視点]
・読者が記事を読む前と後で、認識が変わるべきポイント
・本来考えるべき判断軸だが、多くの人が見落としているもの
→ 目的:記事の核となるメッセージと構成の優先度を決める
3. 検索意図(表と裏)
[顕在的な検索意図]
・このキーワードで検索して、今すぐ知りたいこと
・比較・判断したいポイント
[検索意図の裏側]
・なぜ「今」この情報が必要なのか(タイミングの背景)
・知らないままだと具体的に何が困るのか
・間違った判断をした場合のリスク
→ 目的:記事の冒頭で読者を引き込む切り口を決める
4. 感情の流れ(検索前→検索中→検索後)
[検索前]
・検索のきっかけとなった出来事や状況
・その時点での感情(焦り、不安、好奇心、義務感など)とその根拠
[検索中]
・複数の情報を見比べる中で感じている混乱や不信
・「結局どうすればいいのか」が分からない状態
[検索後に求めている状態]
・どうなれば「調べてよかった」と思えるか
・納得感の種類(数字で安心したい、事例を見たい、手順が欲しい等)
→ 目的:記事全体のトーンと結論の見せ方を決める
5. 検索シチュエーション
・いつ、どんなデバイスで検索しているか
・どのくらいの時間をかけて読む想定か
→ 目的:記事の分量と構成の粒度を決める
6. 競合記事との差別化ポイント
・このKWで検索する前に、読者がすでに知っていると想定される情報
・競合記事を読んだ後に「まだ解決していない」と感じている可能性が高い疑問
・競合記事に対して感じている不満や物足りなさ
→ 目的:他の記事にはない独自の価値を設計段階で確保する
7. 離脱トリガーの予測
・読者がこの記事を途中で読むのをやめる可能性が高いポイント
・離脱の原因となる要素(難易度のミスマッチ、情報の冗長さ、営業色など)
・離脱を防ぐために構成段階で対策すべきこと
→ 目的:記事の構成・トーンを決める際の制約条件を明確にする
8. 記事の範囲と読後導線
・扱うべき範囲とその理由
・扱わない方がよい範囲とその理由(別記事にすべき等)
・記事のゴール(読者が読後にどんな状態になるべきか)
・読了後に読者がとる可能性が高い行動
・掲載メディアの目的に沿った理想的な読後行動と、そのために記事内で設計すべき導線
→ 目的:記事単体の設計と、メディア全体への貢献を同時に決める
9. 読者が知りたいことリスト
このKWで検索する読者が、知りたいと思っている疑問・関心事を、読者の心の声として20〜30項目で網羅的に書き出す。
[リスト作成のルール]
・読者の素朴な疑問形で書く(例:「○○って何?」「○○はどうやる?」「○○はいつから始まった?」)
・抽象度を揃える(個別すぎる質問・抽象すぎる質問が混ざらないようにする)
・項目1〜8で整理した分析(ターゲット像、課題、検索意図の表と裏、感情の流れ、競合記事との差別化など)から推測される疑問を網羅する
・関連KW(関連KW候補リスト)が示す意図を、それぞれ複数の疑問に分解する
・ステップ2の「重要な発見」と「読者が誤解しやすいポイント」も疑問形に変換して含める
・「もし自分がこのKWを検索したら、最低どれくらいの情報があれば満足するか?」を意識する
・上位記事を読んでも答えが得られない可能性がある疑問も含める(独自性の確保)
[抽出元のソース]
リスト作成時、以下のソースから疑問を抽出する。
・項目3の検索意図(表と裏)
・項目2の課題と潜在ニーズ(自覚あり・自覚なし・気づかせるべき視点)
・項目6の競合記事への不満
・関連KW候補(ステップ1)
・ステップ2のA. 重要な発見、B. 読者が誤解しやすいポイント
・ステップ1の「関連する悩み・疑問」
[出力フォーマット]
番号付きリスト形式で出力する。各項目に「抽出元」を明記する。
例(KW「AI Overview対策」の場合):
1. AI Overview対策って何から始めればいい?[抽出元:検索意図・表層]
2. 最初の一歩は具体的に何をすればいい?[抽出元:項目2・気づかせるべき視点]
3. 何にどれくらいの時間がかかる?[抽出元:検索意図・深層]
...(20〜30項目で網羅)
10. 「読者が知りたいことリスト」のグルーピング
項目9で作成したリストを、意味のグループに3〜5つにまとめる。
このグループが、ステップ4のH2の候補になります。
[グルーピングのルール]
・各グループに3〜7項目を割り当てる(極端に偏らない)
・グループ名は、そのグループが応える検索意図の中心を端的に表現する
・1つの項目を複数のグループに割り当てない(原則として)
・「論点」ではなく「読者の疑問の意味的なまとまり」でグルーピングする
[出力例]
グループA:始め方・手順(項目1〜5)
グループB:原因の理解(項目6〜10)
グループC:リスクの把握(項目11〜13)
グループD:疑問の解消(項目14〜20)
# ステップ4への引き継ぎ事項
ステップ4(H2設計)で使うために、以下を明示的に整理する。
・項目9の「読者が知りたいことリスト」全項目
・項目10のグルーピング結果
・各グループに含まれる項目番号
・このリストが、ステップ4のH2設計とステップ5のH3設計の「設計仕様書」になる
# 出力時のチェックリスト
・項目1〜8(元プロンプトの項目)がすべて整理されているか
・項目9の「読者が知りたいことリスト」が20〜30項目で網羅されているか
・各項目に「抽出元」が明記されているか
・項目10のグルーピングが意味のあるまとまりになっているか
・関連KW候補が示す意図がリストに反映されているか
・ステップ2の重要な発見・読者が誤解しやすいポイントが疑問形でリストに含まれているかこれが、17本のうちの1本です。
ほかの16本も同じ密度で、前の工程の出力を次が受け取る形でつながっています。1本だけでも使えますが、17本を通すと、調査から仕上げまで途切れずに流れます。そして、途中でAIが出してきたものに何を返すかは、知識編18章が受け持ちます。
▶︎「プロンプトの再現性を、私とは真逆の人で試しました」
このプロンプトが「文章のプロだから成果が出る」のか、「誰でも再現できる」のか。どうしても確かめたくて、私とは正反対の友人で試しました。
AIにもパソコンにも疎く、まともに文章を書いたことがない40代。現場仕事で、作業に使えるのは平日の夜くらい。そんな彼が、プロンプトをコピペして最初の1記事を書き上げたとき、「文章を書いたことのない俺が、記事を書けた」と興奮していました。
1ヶ月ほどでフォロワーが200人に増え、有料記事を出してみたら初日に売れた。

これが2ヶ月目の売上です。文章未経験・平日の夜だけの作業で、ここまで到達しました。今回のリニューアルで、このプロンプトに加えて「知識」という武器が手に入ります。
▶︎「記事制作スキル」(980円)をお持ちの方へ
道具編のプロンプト17本は、スキルの中で動いているものと同じです。重複します。
そのうえで、この教科書が受け持つのは、スキルを回しているときにAIが途中で聞いてくる質問(この構成でいいか、この指摘を採用するか)への、返事の質です。スキルは作業を肩代わりしますが、その返事だけは、あなたが返すしかありません。道具編も「スキルの中で何が動いているか」の公開資料として読めます。
知識より先に自動化だけ欲しい方は、スキル単体で十分です。ただしそれは、AIが途中で聞いてくる質問に、正しく返事できる知識がすでにある方の話です。
▶︎「このnoteが向いている人」
AIで記事を書いてみたい、または使い始めたばかりのライター
AIを使っているが、出てくる記事が「なんか違う」ままで、直し方を言葉にできない人
AIで書けるようにはなったが、出てくる記事が平均的で、差のつけ方が分からない人
制作時間を減らして、他の仕事や収入の柱に手を回したい人
クライアントワークで、安定した品質を出したいフリーランス
自分のブログやnoteで書いていて、読まれる記事の作り方を土台から知りたい人
▶︎「このnoteが向いていない人」
文章を書く時間そのものが好きで、その作業を手放したくない人
一次情報も独自の視点も入れず、ただ量産だけしたい人
コピペするだけで全自動で完成する「魔法のツール」を探している人
知識より先に、自動化だけが欲しい人
このnoteは、人間がディレクションして、AIが実行する前提で作っています。判断はあなたがする。手を動かす重労働だけを、AIに渡す。それだけの話です。
▶︎「価格について」
このnoteの価格は 6,980円 です。
noteの有料記事としては、高い部類です。だから、なぜこの値付けなのかを、時間とお金の両方で説明します。
私の場合、このプロンプト群で1記事の制作が10時間から2時間に縮みました(約100本の平均です。結果には個人差があります)。1本あたり、約8時間が浮く計算です。月に4本書くなら、それだけで月32時間。年間にすれば数百時間です。
その浮いた時間を、別の案件に使うのか、新しい収入の柱に使うのか、単純に休むのか。それはあなた次第です。ただ、6,980円が「最初の1〜2本」で回収できる金額だということは、時間に換算すれば見えてきます。
お金のほうも言っておきます。この本が扱う範囲を書籍で揃えると、文章の技術で1冊、SEOで1冊、生成AI×SEOで1冊、AI検索で1冊。定価を足すと9,000円近くになります。しかも、それらは記事制作の順には並んでいません。
そしてこのnoteは一度きりの消費ではなく、記事を作るたびに使う仕組みです。AIの進化やGoogleの変更に合わせて改訂し、今後の更新もすべて追加課金なしの買い切りで反映します。
これは口約束ではありません。
初版:2026年4月26日
6月4日に大型アップデート(ver.2)
9月に知識編18章を追加する大幅リニューアル(今回)
買ったあとも中身が古びていかない、という証拠だと思ってください。
さらに、本編の最後では特典として「17プロンプトのチェックリスト・早見表」を配布しています(購入者はすぐに受け取れます)。17本を回すときと、18章を読み進めるときの、手元の地図になるものです。
今後、プロンプト群の改修や追加にともなって、価格を見直す可能性があります。その際も、現在ご購入済みの方は、追加料金なしで新しい内容をご利用いただけます。
▶︎「購入前に、よくいただく質問」
Q. 初心者ですが、読めますか?
この本は、AIを使い始めたばかりの人に向けて書きました。専門用語は出てきた場所で一言ずつ説明しています。約14万字ありますが、全部読む必要はありません。どの章も独立していて、実際に読みたい部分から読んでも機能します。
Q. 書いている人を信用していいか、判断材料がほしい。
私はX(@tooru_medemi)で、AIを使った記事制作について日々発信しています。どんな人間が何を考えてこれを作ったかは、そちらを見てもらえれば伝わるはずです。そのうえで、言葉より確かな判断材料として、上のサンプル記事3本と、序と第1章の前半を置いています。私が何を語るかより、出てくる記事と、書いてある中身で判断してください。
Q. プロンプト以外に、お金はかかりますか?
かかります。道具編のプロンプトを実行するにはAI本体が必要です。具体的には、ClaudeまたはChatGPTの有料プラン(それぞれ月20ドル前後)の利用を推奨します。無料プランでも動きますが、長文の連続処理で制限に当たりやすく、17本を快適に回すには有料プランが現実的です。この費用は、このnoteの価格には含まれません。
Q. 特別なツールや環境が要りますか?
要りません。ブラウザでClaudeかChatGPTが開けば、パソコンでもスマホでも、今日から動きます。Claude Codeのような開発者向けの環境は不要です(そちらで動かしたい方向けには、別売の「記事制作スキル」があります)。
Q. AIで書いた記事は、Googleに評価されないのでは?
Googleは「AIで書いたかどうかではなく、品質で評価する」という方針を公式に表明しています。私の企業案件でも、この工程で作ったBtoB記事50本のうち約8割が、ミドルキーワードで検索3位以内に入りました(特定のクライアント・特定の期間の結果です)。評価されないのは、AIで書いた記事ではなく、裏取りをせず、読者の問いに答えていない記事です。だからこの本は、検証工程と読者理解に一番の分量を割いています。
Q. AIに書かせると、自分の文体が消えてAIっぽくなりませんか?
何も言わずに任せると、なります。AIは上位記事の平均に寄る性質があるからです。この本の第15章では、AIの提案を「採用・却下・保留」に仕分ける基準を渡していて、その一つが「表現への提案は、自分の声を優先する」です。きれいな言い換えより、自分の口から出る言葉を残す。その判断の物差しを持つことが、文体を守る方法です。
Q. 無料のYouTubeやブログの情報で十分では?
単発のコツは、無料で手に入ります。私も最初はそれを試しました。手に入らないのは、前の工程の出力を次の工程が受け取る「連結済みの工程一式」と、知識を記事制作の順に並べた地図と、その改訂の継続です。公開したステップ3と、その前後の工程がつながっている本編を見比べてください。差はそこにあります。
Q. 書籍なら1,500円で読者心理もSEOも学べますが?
学べます。ただ、この本が扱う範囲を書籍で揃えると、文章の技術で1冊、SEOで1冊、生成AI×SEOで1冊、AI検索で1冊。定価を足すと9,000円近くになります。そして、それらは記事制作の順には並んでいないので、明日作る記事にそのまま使うには、あなたの側で並べ直す作業が要ります。この教科書は、その並べ直しを済ませてあります。各章がそのままAIへの指示につながる形です。もう一つ、書籍は改訂されませんが、この本はAIと検索の変化に合わせて改訂され続けます(追加費用なし)。
Q. 書く仕組みまでは要らない。納品前のチェックだけ強化したい。
その場合は、校閲に特化した姉妹教材「多角校閲プロンプト17本」が合っています。本noteは、調査から執筆・公開準備まで「書く工程ごと」仕組み化し、その判断の知識まで身につけたい人向けです。
Q. 980円の「記事制作スキル」と、どう違いますか?
本書で紹介するプロンプト17本は、どちらにも入っています(AIに記事制作の全工程を任せる「記事制作スキル」)。違うのは主役です。スキルは、工程の管理をAIに渡して自動で回すための「道具」。この教科書は、AIの出力を判断できる書き手になるための「知識」です。スキルをお持ちの方がこの本を読む価値は、スキルが途中で聞いてくる質問(この構成でいいか、この指摘を採用するか)への、返事の質が変わることです。両方お使いの方も多いです。
Q. 返金はできますか?
デジタル商品の性質上、対応していません。かわりに、判断の材料をこの無料部分に置いています。サンプル記事3本、プロンプト(ステップ3)、第1章などから、ご自身に必要かどうかを決めてください。
▶︎「6,980円で、次の記事から『どう直して』を言葉にできるようになってください」
ここまで読んで、少しでも「自分のことだ」と感じたなら、もう手は届いています。
迷う理由が「また試しても、変わらないのでは」なら、その気持ちわかります。私自身がネットの手法を一通り試して、変わらなかった側だからです。ですから、先にサンプル記事3本と、序と第1章を読んで、プロンプト(ステップ3)を実行してみてください。手応えがなければ、買わないでください。手応えがあったなら、次の記事から、作り方が変わります。
執筆前の準備の工程から始めて、AIへの指示に意図が入り、出てきたものをプロの目線で見られるようになる。書く仕事はAIに渡し、決める仕事の質を、あなたが上げていく。そのための知識18章と、道具17本を一冊にしました。
今後、プロンプト群の改修や追加にともなって、価格を見直す可能性があります。その際も、現在ご購入済みの方は、追加料金なしで新しい内容をご利用いただけます。
下のボタンから購入して、次の記事を、確かに良く仕上げてください。それでは本編で会いましょう。
この下に、序と第1章の前半を、そのまま置いています。読んでから決めてください。
序|道具が増えても、変わらないもの
先に、正直に近況からお話しします。
この本の道具編に収録しているプロンプト17本は、私が2年かけて磨いてきた実務の道具で、いまも毎日、私の全案件を回しています。ただ、動かし方は変わりました。2026年8月に「スキル」という道具(AIが工程の順番を管理して、プロンプトを自動で呼び出す仕組み)を作り、手でコピペする代わりに、そちらで同じプロンプト群を回すようになったんです。
変わったのは運転の仕方で、エンジンは同じです。だから道具編には、手でコピペする回し方だけでなく、コピペを減らす運用のコツも、あなたの案件に合わせて育てる方法も書きました。動かし方は選べます。
▪️道具が楽になるほど、「指示」で差がつく
AIで記事制作は、確かに楽になりました。リサーチも、キーワード分析も、構成も、執筆も、チェックも。
ただ、毎日AIと記事を作っていて、はっきり分かったことがあります。AIが楽にしてくれたのは、手を動かす作業のほうです。何をAIに頼むか。出てきたものをどうするか。この「決める仕事」は減っていません。むしろ、ここで差がつくようになりました。
どのキーワードを狙うか
読者が本当に知りたいのは何か
AIが出してきた構成のどこを使って、どこを直させるか
数字の裏はどこまで取るか
決める仕事は、AIという道具がどれだけ進化しても、あなたに残ります。
そして、決める仕事の質は、知識の量や経験で決まります。
読者の心理を知らなければ、AIに「読者が知りたいことを書いて」と指示するでしょう。そうすると、AIから返ってくるのは、上位記事のどこにでも書いてあることの言い直しです。
さらに、検索の仕組みを知らなければ、AIが出力してきた記事がGoogleから評価される形かどうか、判定できません。
このように、土台となる基礎知識がないままAIを使うと、指示が浅くなったり、AIが出してきたものの判定が甘くなりがちです。AIのせいではありません。あなたの指示や判断のせいです。
私はフリーランスとして企業案件を年間100本以上請け負いながら、note、自分のサイト、X、YouTubeでも発信を続けています。これができているのはAIのおかげです。ただ、同じAIを使っても成果が分かれるのを、現場で何度も見てきました。分かれ目はAIの使い方ではなく、その手前にある知識でした。
▪️本書は「知識の地図」です
記事を書くために必要な知識は、実は昔から決まっています。
読者の心理
媒体ごとの読まれ方
検索とAIに評価される仕組み
数字の扱い
日本語の技術
守るべき法律 など
どれも一つの学問として、先人が体系化してくれています。
問題は、それが記事制作の形に並べ直されていないことです。心理学の本をいくら読んでも、明日作る記事に活かすことは難しいです。
だから本書では、それらを一枚の地図にしました。

この地図には、五つのエリアがあります。
読者を理解する(第1部|すべての出発点)
媒体を知る(第2部|企業サイト・個人サイト・note・Xで、記事の正解はどう変わるか)
評価の仕組みを知る(第3部|検索エンジンとAIは、何を見て記事を選んでいるか)
守る(第5部|法律とリスク)
工程に落とす(第6部|リサーチから納品までの流れ)
そして、どのエリアにいても使う道具が一つあります。「AIへの指示と判断」(第4部)です。AIに何をどう頼むか。出てきたものを受け入れるかどうか。これは全ての工程に欠かせません。
この本の各章は、この地図のどれかのエリアの話です。読んでいる途中で「いま何の話だっけ」となったら、この地図に戻ってください。いまどのエリアを歩いているかが分かれば、迷子になりません。
▪️この本の読み方は、三通り
頭から読む必要はありません。
知識から順に固めたい方は、第1部からどうぞ。本書の並びは、出発点(読者理解)から目的地(公開・納品)へ向かう順にしてあります。
いま困りごとがある方は、目次から該当する章を開いてください。どの章も同じ順(まず結論、次にその裏にある知識、それをAIにどう指示するか、最後に私の実体験)で書いてあるので、途中の章から読んでも話が分かります。
そして、いますぐ記事を1本作りたい方は、目次から第6部(道具編)へ直行してください。プロンプトは今日から動きます。途中でAIに判断を求められて迷ったら、そのとき対応する章へ戻る。それも、この本の正しい使い方です。
一つだけ、先にお伝えしておきます。この本にはプロンプト17本を、そのまま収録してあります(道具編)。手でコピペして1工程ずつ回してもいいし、コピペを減らす運用に切り替えてもいい。やり方は道具編の冒頭にまとめました。
どの動かし方を選んでも、この本が受け持つのは、AIに何を指示し、出てきたものをどう裁くかという、あなたの側の話です。
すでに「記事制作スキル」で記事を作っている方へ。この本は、あなたにこそ書きました。スキルを回していると、AIが途中で必ず聞いてきますよね。
「この構成でいいか?」
「この指摘を採用するか?」
スキルは作業を肩代わりしますが、その質問への返事だけは、あなたが返すしかありません。返事の質を上げるのが、この本の目的の一つです。道具は同じでも、返事が変われば、出てくる記事の質が変わります。
道具は、これからも変わります。でも、この地図は変わりません。
では、地図の一番上から始めます。読者の話です。
第1部|読者を理解する
第1章|読者が知りたかったのは、そこじゃなかった
読者が知りたいこと、解決したいことは、あなたの想定とズレています。どれだけ丁寧にリサーチしても、です。
だから、記事を書く前のリサーチは「読者のニーズをぴたりと当てるため」のものではありません。「読者はこれが知りたいはずだ」という仮説を立てるためのものです。その仮説が合っていたかどうかは、記事を公開して、読者の反応を数字で確認するまで分かりません。
記事を書く前に分かるのは仮説まで。答え合わせは公開後。この順番を知っているかどうかで、記事の直し方も、AIへの頼み方も変わります。
ちなみに、この進め方は私の発明ではありません。仮説を立てて、試して、結果で確かめる。科学が何百年も使ってきた型を、記事制作に当てはめただけです。
▪️なぜズレるのか?
例で話します。
「格安SIMへの乗り換え方」という記事を書くとします。あなたは、乗り換えの手順を一番丁寧に書くはずです。タイトルが「乗り換え方」なのだから、手順が主役。そう考えるのが自然です。
でも、この記事を開くであろう読者の多くは、まだ乗り換えると決めていません。頭の中にあるのは「乗り換えようかな、どうしようかな」という迷いです。
迷っている人が本当に読みたいのは、手順ではありません。乗り換えたら何か困ることはないのか。通信速度は落ちないのか。自分と同じような使い方の人は、実際どうだったのか。つまり、決めるための材料です。
これは「やり方」の記事に限りません。「おすすめ10選」を読む人は、どれにするかを決めたい。「〇〇の費用」を読む人は、頼むか自分でやるかを決めたい。読者は情報を眺めに来ているのではなく、何かを決めるために来ています。
ところが、記事を書く前のリサーチでは、ここが見えません。
キーワードツールで分かるのは、ユーザーが検索窓に打ち込んだ言葉の種類と量です。「格安SIM 乗り換え」と打った人が月に1万人いる、までは分かります。でもその1万人が手順を知りたいのか、失敗した人の話を聞きたいのかまでは、教えてくれません。
上位記事を分析しても、分かるのは「他の書き手が何を書いたか」です。読者が何を知りたいかでも、何を解決したいかでもありません。
その結果、あなたが力を入れて書いた部分と、読者がじっくり読む部分が、ズレるんです。
ここで、大事なことを一つ。このズレは、あなたの注意力や経験の不足が原因ではありません。
心理学と経済学に「知識の呪い」と呼ばれる現象があります。人は、自分が一度知ってしまったことを、知らない人の目で見られなくなる。1989年に経済学者のグループが名付けた、誰にでも起きる思考の偏りです。

テーマを調べ込んだ書き手ほど、調べる前の読者の頭の中が想像できなくなる。丁寧にリサーチするほど読者とズレていく仕組みが、人間の頭には最初から組み込まれているんです。
リサーチが足りないからズレるのではありません。人間の頭がそうできているからズレる。だから、リサーチの目的は「当てること」ではなく「確かめられる仮説を立てること」になります。
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