人手不足の先にある問い-欠乏と分断の時代に、私たちの海外人材事業が担うべきこと-
おはようございます。
人と人の間をつなぐ想いの翻訳者、阿波野聖一です。
私は秋田県で介護、地域、海外人材という、一見異なる世界の間に立ちながら、人、組織、地域、想いの「違い」をつなぐ仕事をしています。
このnoteでは、現場で起きた出来事や学びを通して、誰かの明日につながるヒントを発信しています。
社会に余裕がなくなると、人は人を「機能」で見やすくなります。
何人入れられるのか。何年働けるのか。日本語レベルはどうか。資格はあるのか。
けれど、海外人材事業の本質は、そこだけにはありません。
インドネシアの仲間との対話を重ねる中で、改めて感じたことがあります。
私たちが向き合っているのは、単なる人材紹介でも、登録支援でもない。
日本の地方介護の未来と、インドネシアの若者の人生を、信頼でつなぐ仕事なのだと。
欠乏と分断が強まる時代だからこそ、必要なのは人材を動かすことではなく、人と人が向き合える関係を設計すること。
この記事では、今の社会背景と、私たちの海外人材事業がこれから担うべき役割について考えてみたいと思います。
欠乏と分断の時代に、海外人材事業が担うべきこと
これからの社会は、単純に良くなっていくとは限らない。
物価は上がり、資源は不足し、人口は減り、地域の担い手も減っていく。
世界を見ても、気候変動、戦争、食料やエネルギーの不安、サプライチェーンの混乱が起きている。
便利で、安くて、すぐに手に入る。
そんな時代が、少しずつ終わりに向かっているのかもしれない。
その中で、私たちが関わっている海外人材事業も、ただ「外国人材を紹介する仕事」では済まされなくなっている。
人手不足だから外国人材を受け入れる。
日本で働きたい若者がいるから日本へ送る。
書類を整え、面接をし、入国を支援する。
もちろん、それも大切な仕事です。
けれど、今の社会背景を見ていると、それだけでは足りないと強く感じます。
これから必要なのは、
人材を動かす仕事ではなく、人と人、地域と地域、人生と未来をつなぐ仕事
ではないかと思うのです。
欠乏の時代は、人を商品化しやすい
社会に余裕がなくなると、人は人を「機能」で見やすくなります。
何人入れられるのか。
日本語レベルはどれくらいか。
資格はあるのか。
何歳なのか。
何年働けるのか。
紹介料はいくらか。
離職率はどうか。
もちろん、事業として必要な情報はあります。
受け入れ企業にとっても、現場にとっても、制度上の確認は欠かせません。
しかし、それだけで人を見てしまうと、目の前の人の背景が消えていきます。
なぜ日本に来たいのか。
どんな家族を背負っているのか。
どんな地域で育ったのか。
何に不安を感じているのか。
日本で何を学び、将来どう生きたいのか。
そこを見ないまま受け入れると、外国人材は「人」ではなく「労働力」になります。
そして、受け入れる側もまた、余裕のない現場の中で、相手を理解する前に「使えるか、使えないか」で判断してしまう。
これは誰か一人が悪いという話ではありません。
社会全体が欠乏に向かうと、人はどうしても短期的になります。
だからこそ、海外人材事業には、これまで以上に大きな役割があると思っています。
インドネシアの仲間との対話で見えてきたこと
今回、インドネシア出張での仲間と対話を重ねる中で、改めて感じたことがあります。
海外人材事業は、単なる送り出しでも、単なる受け入れでもない。
日本側から見れば、人手不足を補うための手段に見えるかもしれません。
インドネシア側から見れば、若者に海外で働く機会をつくる取り組みに見えるかもしれません。
本人から見れば、家族を支え、自分の未来を変えるための大きな挑戦です。
でも本質は、もっと深いところにあります。
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