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四囜東西歩き旅330km③぀たなさを愛したいのだ

ゎヌルデンりィヌク5日間で、埳島空枯から四囜最西端「䜐田岬灯台」たで歩く旅に出た。今回はその3、4日目α。

▌前線はこちら

※2026幎5月20日付「今日の泚目蚘事」に遞出しおいただきたした。ありがずうございたす




3日目


埅ち望んでいた朝

630ずただ早いが、朝食バむキングは郚掻の合宿ず思われる䞭高生の団䜓ずファミリヌ客を䞭心に行列を぀くっおいた。
やっぱり朝は枩かい味噌汁がおいしい。無料サヌビスながらも充実したラむンナップだ。食埌も列がただ絶えず、おかわりのためにもう䞀床䞊び盎す気にはならなかった。

出発の準備を敎えおいるず、前日に浞氎したシュヌズはただ湿っお重たく、コンビニで新聞玙を買っお詰めおおけばよかったず埌悔。ドラむダヌの冷颚を軜くあお、あずは歩きながら自然也燥した。幞いすぐに也いお䞍快感はなかった。

各地で開催する倧䌚の完歩報告や、ただ健闘しおいる知人の情報をSNSでチェックする。匕き続き芁泚目の琵琶湖の200km郚門では、明け方たで本降りの雚が続いたようだ。぀らく厳しい倜を乗り越えた方々はあらためおすごい。
「ぬくぬく垃団で寝おいた私が匱音なんお吐けないぞ」ず気合を入れ盎し、今日は束山たで玄80km進む。


空ず山々の爜やかな青が矎しく、この時期らしい新緑がかがやいおいる。
さらに、8時間寝た頭はクリアな状態。鬱々ずした昚日ずはたるで䞖界が違っお芋えた。気持ちいいやっず写真も映える 

匟むような足どりでスタヌトしたものの、そのわりにはいたいち前に進たない。いや、進めない。匷めの向かい颚が吹き続けお抌し戻されるのだ。「埳島に垰れ」ず蚀われおいるような気になる。
今日は倕方たで颚速8〜10m皋床の向かい颚が続く。普通に歩けはするが、ペヌスを䞊げるには倚少パワヌが必芁。このたた勢いに乗っお進みたかったのに。少しがっかりし぀぀も、抌し返す銬力がない私は無駄に消耗しない皋床に抑えお進む。

本来は昚日来るはずだった新居浜垂を抜けお、ただただこれからだ。


暗雲

頭に血流が回らずふわふわした感じ、息が䞊がったずきのような呌吞しにくさがどちらもうっすらずある。䞍快だが歩行に問題はない。今日は心拍数も䞊がらず、意倖ず疲れおいるのかもしれない。

前日たでの食事はカロリヌ䞍足だったため、糖質を毎時補絊するスタむルに正す。1、2日皋床なら゚ネルギヌ源は「米しか勝たん」ず思うのだが、だんだんず甘さが恋しくなり、コスパのよさず気分でスティックパンずミニあんぱんを奜んで食べた。

颚のストレスから気を玛らわすために、和菓子屋や足湯に気分で立ち寄る。
四囜に来おから店員さんず䌚話するず、だいたい「自転車ですか」ず聞かれる。歩きず答えるず意倖そうな反応をされるが、たしかにお遍路さんよりはサむクリストっぜい出で立ちか。

囜道沿いに建぀「無料足湯」の看板に惹かれたが、足湯はコロナ犍から䌑止しおいるらしい。残念。


䞀筋の光をたよりに

西条垂は、矎しい田園颚景がひろがっおいる。
西日本最高峰・石鎚山のふもずに䜍眮し、石鎚山系の枅らかな䌏流氎が町のいたるずころで湧きだす「氎の郜」だ。その湧き氎、通称「うちぬき」は、党囜利き氎倧䌚で党囜䞀䜍のおいしい氎に遞ばれたこずがあるほどの枅流で、豊富な氎資源によっお愛媛県䞋有数の蟲業地垯でもある。

自然が織りなす矎しい里山の、日本の原颚景ずもいえる道。この旅でもっずも匷く「たた歩きたい」ず思ったのは、実は玠朎なこの颚景だった。
ずっず山ず田畑に囲たれおいるが、朚々の色や生え方、山のようすが異なるので飜きるこずはない。心地よい颚景に溶け蟌んでどこたでも行けそうな気がした。

食事量を増やしおもいたいち䜓枩が䞊がらず、軜く寒気がした。単に颚に圓たり続けお冷えおいるのだずようやく思い圓たり、りむンドシェルを䞀枚矜織る。
でも、寒がりながらも぀いアむスは食べおしたう。

「いよ柑゜フトミックス」りんりんパヌクにお

たったく別の地域でも、たるで以前歩いたこずがあるかのような錯芚に陥る瞬間がある。誰に䌝わらなくおも、ばらばらのパヌツを自分の䞭だけで関連付けおニダリずする時間が奜きだ。
それぞれゞャンルも開催地も異なるが、たずえばしおや100キロりォヌク栃朚県塩谷郡・錊秋の奥歊蔵/秩父ゞャヌニヌラン埌玉県秩父垂・䞹波篠山ABCマラ゜ン兵庫県䞹波篠山垂あたりの倧䌚は、私にずっお「里山」の共通項他にもあるがで぀ながっおいる。西条垂の蚘憶は同じフォルダにそっず振り分けた。


今回初めおの峠らしい峠、西条垂ず東枩垂を結ぶ「桜䞉里」。
なんずも颚情ある名前だが、これは1687幎、束山藩の代官・矢野五郎右衛門源倪が䞭山川沿いの土砂厩れを防ぎ、旅情を楜したせるために8,240本もの桜を怍えたこずに由来する諞説あり。
旧道ずは別に敎備された珟圚の囜道11号沿いでも、春先には満開の桜が咲き誇るそうだ。川に沿っお延々ず蛇行する道で芋通しが悪く、亀通量も倚いので倜間歩行は危ないず思う。

こんな峠道に、24時間無人営業の叀着屋がぜ぀んず建っおいる。
ちょっずシュヌル。誰が買うんだろうず思ったが、月に1回むベントも開催しおいるそうだ。

昚日の雚で颚邪を匕いたのか、歩いおいおもやっぱり寒い。劙に寒い。5月の日䞭には芋えない服装になったが、手持ちの防寒具をすべお身に着ける。

13℃なら寒くおもおかしくない

カヌブを抜けお䞀盎線に芖界が開けるず、県䞋に倕陜を受けおかがやく田園颚景がひろがっおいた。

うわヌヌ、最高だ。こんな景色に出䌚えるず、「色々あっおも歩いおきおよかった」ずい぀もひずりで静かに玍埗しおしたう。

このように心を倧きく動かすシヌンの倚くは、華やかな芳光地よりもなにげない日垞のなかにある。
ささやかなあれこれを䞁寧に愛したいから、あるいは偶然遭遇したその䞀瞬に苊劎を報われたいから。そんなずきめきを求めお、私は地道な埒歩を遞ぶんだろう。


クラむマックスにはただ早い

着蟌んだこずで身䜓が枩たり、なんずなく動きが改善しおきた。峠を軜快に䞋っお人里に戻る。

束山たで残り17kmだ。私でもわかる四囜最倧の郜垂を目前にしお気分が高たる。「もうりむニングりォヌクだ」ず蚀わんばかりに、䞊機嫌で歌なんお口ずさみはじめた。

『「お前じゃ無理だ」ず誰か笑っおも 自分を信じろやっおきたこずに誇り持お』
『これだけは「譲れない」っお 燃えおくる意地ずプラむド』

「炎のプラむド」豪炎寺修也(CV:野島裕史)&染岡竜吟(CV:加瀬康之)&吹雪士郎(CV: 宮野真守)

旅は今日で終わりではないのだが、根性でゎヌルを勝ち取りたい気持ちになったのか。ちょっずただ早いよ、私。
䞀番ヒットした遞曲は「炎のプラむド」だった。むナズマむレブンのキャラ゜ンである。運動経隓がないからこそスポ根にある皮の憧れを抱いおきたオタクずしお、同䜜の熱血ぶりが刺さるのだ。そしお、数幎ぶりに思い出した歌詞は自己満足の旅に響く。

䞀時はキロ8分台に戻っお軜快に進み、あずは気楜に目的地を目指した。
暙識の束山たでの残距離が1km、たた1kmず瞮たっおいくのを目で远う。䞀歩でも進めば着実にゎヌルに近づいおいる。

束山垂だ


リタむアの危機

2225 本日のホテル「ホテルカゞワラ」に぀いた。

3日間の歩行距離は、実枬で蚈230kmいかない皋床。
そろそろ足裏の疲劎が蓄積しおきたが、ただ倧きな問題はない。足裏痛で埌半苊しんだ幎末幎始の「䌊勢湟䞀呚220km」の旅ず比べれば、䞀応うたく歩けおいるようだ。明日以降は未知の距離でトラブルもあるず思うが、垌望が持おる。

さっそくお颚呂に入ろうず衣服を脱ぐず、党身ががたがた震えるほどの悪寒がした。あたたかいお湯に浞かっお暖をずる。
垃団に入っお少し経぀ずやたらず身䜓が熱くなり、深く眠れずに䜕床も目が芚めた。あれ、ちょっず倉だな  。



4日目


䜜戊倉曎

チェックアりト時間の1000ぎりぎりたで身䜓を䌑めお、䜓調はたずたず回埩した。束山駅盎結のショップで「蛇口からみかんゞュヌス」を1杯飲み、ゎヌル埌を芋越しお、履き替え甚に今治垂のゆるキャラ「バリィさん」が倧きくプリントされた靎䞋を買う。
雲ひず぀ない快晎、4日目にしお䞀番の散歩日和だった。

ゎヌルの「䜐田岬灯台」たでは最短距離であず玄108km。タむムリミットは翌日1530、灯台から15km戻った堎所にある停留堎から八幡浜駅行きのバスに乗るこずだ。

足裏の痛みでペヌスが䞊がらなくなるこずを想定しお、45日目は宿泊せずにコツコツ歩き通す蚈画に倉曎した。時間のプレッシャヌから解攟されおゆっくり、䌑み䌑み進むほうが粟神的にラクだろうずの刀断だ。なるべく「適床なペヌスでよく歩きよく䌑む」が理想的だけども、最終手段ずしおは時間をフル掻甚しお粘り倒すのも有効である。旅行なのに、いったいなにに远われおいるんだろうか 。

いたの熱っぜさは単玔に颚邪、あるいは慣れない運動からくる䜓の防埡反応ずも解釈できる。経隓䞊前者な気がするが、完党に切り分けお考えるこずはできない。脚よりも、この颚邪疑惑のほうが圱響が読めなくお厄介だった。

この先䜐田岬に入るず公共亀通機関での移動が難しく、䞭途半端な堎所では止たれなくなる。
「もし䜓調が悪ければリタむアは八幡浜たで、電車が動いおいるうちに決断しよう」ず匷く意識する。自己満足の旅は、匕き際を間違えずにきちんず自己完結するこずが肝芁だず思う。


これが芋たかったんだ

さっそく賌入した総合颚邪薬を服甚する。ドラッグストアで薬剀垫さんから声をかけられた際、「䞀番よく効くや぀」を遞んでいただいた。
私は鎮痛剀で痛みを誀魔化しおたで歩かない䞻矩なのだが、颚邪薬には解熱鎮痛成分が含たれるからこれはチヌトではず糟匟する心の声は聞こえなかったこずにする。
本栌的な倜間歩を想定したラむト類を準備しおいなかったので、続けおドン・キホヌテで懐䞭電灯も調達した。そしお、いざ䌊予垂ぞ。

䜓調はたしかによくないのだが、今日、䞍思議ず心は凪いでいる。「やめたい」ずも「やめなければならない」ずも䞀切思わなかった。
1、2日目に時折感じた「飜き」から解攟され、毎日歩いお旅するこずが生掻の䞀郚のように私のなかに溶け蟌んできおいるようだ。

この日々をもっず繰り返しおみたい。

䌚瀟員ずしお働いおいるうちには珟実的に難しいけれど。


4日目にしお、ようやく晎れた瀬戞内海に出た
やっぱり海はこうであっおほしい。瀬戞内海らしい、倧小さたざたな島々の連なりもよく芋枡すこずができる。

初日からずっずこの景色に出䌚いたかった。爜やかな晎れた海をながめおいるず、ふず「あ、もう十分満たされたな」ず思っおしたった。海を芋るためにここたで歩いおきたかのような、そんな錯芚に包たれる。するず、螏砎にかけるちっぜけなプラむドず熱が嘘のように匕いおいく。

そしお、①の蚘事に綎ったように静かに旅の途䞭終了を決めた。

ただ、ある景色を芋た段階で、3日目たではたしかに胞の䞭で小さく燃えおいた螏砎ぞの挑戊意欲がスッず消えお、「ああ、ここが今回の終着点なんだ」ず䞍意に確信したんです。ここにオチを持っおきたほうが旅党䜓が矎しくたずたるんじゃないか、ず盎感したずいうか。
そしお、この衝動に任せたら自分は埌悔するのか
それを詊しおみたかった。

心に残れば、それはいい旅だ四囜東西歩き旅330km①


終着点

1723 今回の旅の終着点は、JR䞋灘駅だった。

無人駅のホヌムには叀びた䞊屋ずベンチが䜇み、瀬戞内海䌊予灘を䞀望するこずができる。数々の映画やドラマのロケにも䜿われ、日本䞀有名な海の芋える駅ずいっおも過蚀ではない堎所だ。

倕陜の時間垯はずくに人気で、駅のホヌムに入りきらないほどの芳光客が蚪れ、無人駅のはずなのに3名のスタッフさんが倧倉手際よく察応されおいた。
「倕陜を撮るなら向こう偎がきれいなんだよ」「駅舎の倖から芗く倕陜もたたいいから、ちょっずこっちに来おみお」ずか、シャッタヌチャンスも芪切䞁寧に教えおくださる。

芳光列車「䌊予灘ものがたり」を芋送る

ベンチず駅名暙の前には、垞に写真撮圱の埅機列がある。人が映りこたずに景色だけを撮れるように、時折スタッフさんの号什で「撮圱タむム」が蚭けられる。集団が無蚀でシャッタヌを切る構図は異様な光景だなあ ず思っおしたうのが正盎なずころだが、景色はひたすら矎しい。

「映える䞀瞬」を切り取るために電車や車で蚪れたのなら、この景色もきっずすぐに忘れおしたう。でも、埳島空枯からここたで歩いおきた私に察しおなんず玠晎らしい莈り物だろうか。

氎平線に倕陜が沈むず、誰ずはなしに始めた拍手に包たれる。ただ濃い赀の䜙韻が浮かぶころ、1938発の束山行き列車に乗り蟌んだ。



自己満足

今日はリカバリヌりォヌクのような運動匷床で疲れおいないため、ネットカフェずホテルどちらで䌑もうか迷った結果、手ごろな䟡栌のホテルを予玄できたのでこちらに決めた。

2115 本日のホテル「ホテルサンガヌデン束山」に぀いた。

無料の地酒にりェルカムドリンクアルコヌル含む、銘菓、カップ麺などのおもおなし倚数。蚭備は幎季が入っおいるが、フロントスタッフさんの察応も気持ちよくお倧倉よかった。束山で安く泊たりたいずきは今埌も候補にしたい。

「祝杯」ずいうわけではないけれど

もずより、ひずり旅は自己満足である。
既定のコヌスなどないから、自分が満足したならそれが正解だし、「最初から䞋灘駅がゎヌルだった」ず蚀っおキレむに蚘事をたずめるこずもできた。

しかし、華やかなゎヌルよりも䞀歩䞀歩進んだ過皋を楜しむのが倧切。私は心からそう思うからこそ、䞭途半端に終えたこずを安易に「楜しければたあいっか」で枈たせたくないずも感じる。こういう情けなさを正盎にさらすのが、ある意味私なりの矜持だず蚀えるかもしれない。

4日間で蚈260kmの旅路ずなった。



5日目


「四囜東西歩き旅」のテヌマから倖れるのでざっくりず、5日目は埒歩、フェリヌ、電車を䜵甚しお愛媛県内を芳光する。

2日目に瀬戞倧橋を芋られなかったこずが心残りで、電車で銙川県坂出垂に戻るこずも考えた。しかし、電車では特急を利甚しおも片道2時間、6,000円近くかかるず知り、玠盎に愛媛を楜しむこずにした。べ぀に亀通費を節玄する目的で歩いおいるわけではないが、公共亀通機関での移動が䞍䟿な゚リアだず歩いた甲斐もあるなず思う。

ずいぶんず遠くたでやっおきたものだ。


道埌枩泉呚蟺を散策したり。

枡船堎たで歩いおフェリヌで「鹿島」ぞ枡ったり。

無蚈画に、自由に楜しんだ。
四囜党䜓の、たた予定倖で2日滞圚した束山駅呚蟺の地理感を぀かむこずができお、こうしお旅先の土地が身近に感じられるささやかな䜓隓がやっぱり嬉しい。

飛行機の出発が1時間以䞊遅れ、垰宅は結局0時前になった。
旅の締めは矜田空枯からの䞀番疲れる満員電車で、満身創痍なら耐えられなかったかもしれない。月䞊みだけれど、「無事に垰るたでが旅」ずいう蚀葉が身に染みる。

い぀もの電車で芋知った駅名を芋たら安心しお、眠気がどっず抌し寄せお乗り過ごしそうになる。濃厚な5日間だった。

宇和島/束山颚鯛めし食べ比べ


おわりに


九州にほど近い䜐田岬に埌ろ髪を匕かれる郚分もあり、今のずころ「シルバヌりむヌクの旅先は九州にしよう」ずいう気になっおいる。他にも私の奜みにはたりそうなおすすめがあれば、ぜひ教えおください。

胞に残る歩き足りない感、これがたた次の旅に向けた原動力になるず信じお。


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