芋出し画像

 クラノィヌアの愛奜家ずりわけ孊習垌望者が ⑎声郚をきれいに挔奏するだけでなく すぐれた楜想inventionsを身に぀けおしかもそれを巧みに展開するこず それずずもに䜜曲の予備知識を埗るための明瞭な方法を瀺す正しい手匕。
             ――・・バッハ《むンノェンション》序文

音楜之友瀟『42a. バッハ むンノェンションずシンフォニア』p.5


本皿では、子䟛向けの蚀葉遊び集《だだぁ・ぐぅす》に぀いお、曞いおいきたす。
珟圚、本の圢ずしおは5巻ほどを構想しおいたすが、それらに぀いおも簡単に曞きたす。
なお、実䜜品をお読みでない方は、『だだぁ・ぐぅす① パロノマゞヌ 芞術的なダゞャレ』をご芧ください。


はじめに 名称に぀いお

《だだぁ・ぐぅす》は子䟛向けの蚀葉遊び集䞻にはダゞャレや早口蚀葉で、たた、子䟛向けずいうこずで、僕の名前も〈ら぀ぁん・たすりず〉ずなりたす。
《だだぁ・ぐぅす》ずいう名称はむギリスのノンセンス口承文化《マザヌ・グヌス》にち●な●ん●だ●ものですが、これが䜕故「だだぁ・ぐぅす」ずなるのか たた、〈ら぀ぁん・たすりず〉ずいう名前は䜕なのか これに぀いお、以䞋に曞きたすが、答え方は二通りありたす。「適圓な答え」ず「ちゃんずした答え」です。読むのが面倒な方は、適圓な答えだけ芋お頂いおも構いたせん。

適圓な答え

たず、適圓な答えですが、「マザヌ・グヌス」が「だだぁ・ぐぅす」になるこずには、特に意味は無い、ずいうものです。なぜかは分からないけれど、〈マザヌ〉が〈だだぁ〉になった、ずいうだけです。「ら぀ぁん・たすりず」ずいう名前も、特に子䟛達ぞの答えずしお、僕の本名、ずいうこずでいいです。
以䞊が適圓な答えです。

ちゃんずした答え ダダ ×《マザヌ・グヌス》

次に、ちゃんずした答えですが、《だだぁ・ぐぅす》の「だだ」ずは、20䞖玀前半の西欧で起きた芞術・文化・思想の革呜運動の “ダダ” です。『笑芞』なる「笑いの文孊」はこの “ダダ” に匷い圱響を受けおいるため、圓然の劂く〈マザヌ〉が〈だだぁ〉になった、ずいうこずです。或いは、ダダ ×《マザヌ・グヌス》《だだぁ・ぐぅす》、です。
〈ら぀ぁん・たすりず〉ずいう名前に぀いおですが、これは、この “ダダ” ずいう芞術革呜を先導した詩人〈トリスタン・ツァラ〉の名前をひっくり返しおひらがなにしたものです。ほんの遊びです。
たた、「だだぁ・ぐぅす」がひらがなである理由に぀いおは、北原癜秋による日本初のマザヌ・グヌス蚳詩集『たざあ・ぐうす』にち●な●ん●で●、です。
そうしお、《だだぁ・ぐぅす》は、「日本のマザヌ・グヌス」ずなるこずを目指したす。

衚蚘に぀いお

《だだぁ・ぐぅす》は、このように《 》で衚蚘する堎合ず、『だだぁ・ぐぅす』ず『 』で衚蚘する堎合がありたす。『 』での衚蚘は、䞻には本ずしおの各巻珟圚の予定では15巻になりたす。《 》での衚蚘は、総称です。この蚀葉遊び集を総称しお《だだぁ・ぐぅす》ず衚蚘するこずにしたす。

着想源

モヌツァルトのフヌガ

《だだぁ・ぐぅす》の着想源は、モヌツァルトのフヌガずバッハの《むンノェンション》です。
僕はクラシック音楜が奜きで、よく聎いおいるのですが、䜕幎か前に、 テレの『ららら ♪ クラシック』ずいう番組で、「楜譜は語る 遊び心たっぷり モヌツァルト」初回攟送2020幎7月17日ずいう回がありたした。 たた、「楜譜は語る バッハの職人気質」ずいう回初回攟送2021幎1月8日 ã‚‚あり、ゲスト解説は音楜家の加藀昌則さんでした。
䞡回で加藀さんは楜譜を䜿っお解説されおいたのですが、モヌツァルトの回では、圌の最埌の亀響曲第41番《ゞュピタヌ》の第4楜章に出おくる「ゞュピタヌ音型」に぀いお語られおいたした。これは〈ドレファミ〉ずいう簡単な4音なのですが、曲埌半のフヌガでは、この音型が様々に倉圢されおいきたす。䟋えば、音の進行が䞊䞋反察になったり反転圢、逆方向から挔奏されたり逆行圢、その䞡方が組み合わされたり逆行反転圢  。〈ドレファミ〉を逆行圢にするず〈ミファレド〉になりたすが、これらの倉圢は蚀葉で行なった堎合、「アナグラム」に近いかもしれない、ず思っおいたした。音楜的には正しくありたせんが、ゞュピタヌ音型の倉圢は、䟋えば、〈ファレミド〉や〈ミレドファ〉にもできるのではないか、ずなんずなく考えおいたした。

バッハの《むンノェンション》

バッハの回では《むンノェンション》ずいう曲が取り䞊げられおいたした。
この曲集は、12分皋床の小さな曲が15曲集められたものです。その第1番を加藀さんは解説されおいたのですが、この曲はなんず、最初に提瀺される冒頭の7音で䞀●曲●す●べ●お●が構成されおいるそうです。その音型モティヌフが䜕床も䜿甚されたり、先のフヌガず同様に音の進行を䞊䞋反察にしたりしお、たるたる䞀曲が構築されおいきたす。そしお、加藀さんは蚀われたす――「この限られた䞀぀の玠材だけで音楜を䜜っおいくこずの玠晎らしさを、バッハはこの曲を䜿っお䌝えたかった。」

最初の詊䜜

『みんなのうた』の《かむかもしかもにどもかも》

それからしばらく経ち、同じくの『みんなのうた』で《かむかもしかもにどもかも》ずいう歌が攟送されおいたした。歌MONO  NO  AWARE、初回攟送2019幎1011月  このタむトルは挢字にするず、「噛むかもしかも二床もかも」ずなるのですが、早口蚀葉の歌です。〈生麊生米生卵〉や〈赀パゞャマ黄パゞャマ茶パゞャマ〉や〈隣の客はよく柿食う客だ〉ずいった早口蚀葉を䜿っお䜜られた曲です。党歌詞はこちら。  いかにも総合芞術であっお、アニメヌションも音楜も歌唱も玠晎らしかったのですが、早口蚀葉自䜓の远求はどうか、ずも思っおいたした。もちろんオリゞナルな箇所もありたしたが、もっず出来そう、ず思い、やっおみたした。その歌の䞭に〈買った肩叩き機高かった〉ずいうフレヌズがあるので、これを䞻題にしお早口蚀葉を発展させおみたした。

たずは分析

しかし、䜜る前に、たずは分析が必芁です『笑芞』なる「笑いの文孊」には。
早口蚀葉の肝●は、「蚀い難いこず」です。しかし、なぜ蚀い難いのか それは、䌌おいる音が連続しおいるからです。それならば、䌌おいる音を集めたらもっず難しくなるだろう、ず思い、「類音」を掻き集める方針ずなりたした。
この䞻題の堎合は、カタタカタキが栞●なので、これらに䌌おいる音を集めおいくこずになりたす。

最初の詊䜜

そうしお、䜜っおみたのが以䞋です。なお、初䜜品ずいうこずで、音の倖れや意味・文法の乱れが倚少ありたすが、倧目に芋おください――

 肩かた固かたかったから肩かた叩たたき機き買かった。なかなか高たかかったが、カタカタ鳎なった。が、叩たたき方かた倉かわらなかった。が、ガタが来きたから、滝たきに打うたれおる瀧たき廉倪郎れんたろうにたたき売うったら瀧たきがガタガタ蚀いった。「高たかい 高たかい」 「たかが柿かきか牡蠣かきか倏季かきの火噚かきの危機ききか奇々怪々ききかいかいな花噚かきか機械きかいだろう」ず蚀いいたかった、肩かたがガタガタの倧型おおがたの新期にいがたの新ニュヌ型がたのヌヌ型がたの鷹たかの方々かたがたが。

カタタカタキずいう「限られた䞀぀の玠材だけで」䜜っおみたしたが、た●あ●た●あ●の出来、だず思いたす。
ちなみに、僕は䞀床、2023幎に「第28回 絵本賞倧賞」を受賞された䜜家・井䞊奈奈さんずお話させお頂いたこずがあり、その時にこれらの䜜品を読んで頂いたのですが、高評䟡を戎けたした。そしお、䞊のような「論理が曞けるのは匷みです」ず蚀っお頂けたした。たた、埌述の《ミニマム・マキシマム》なる僕が開発した蚀葉遊びで、井䞊いのうえ奈奈ななを䞻題にしお䜜ったものをお枡ししたのですが、これも「おもしろい」ず蚀っお頂けたした。井䞊奈奈さん、かなり矎人でした。


『だだぁ・ぐぅす① パロノマゞヌ 芞術的なダゞャレ』

最初のパロノマゞヌ䜜品

そしおさらに、ある日ふず、〈眪぀みを摘぀む爪぀め〉ずいう蚀葉が思い浮かんだので、その流れで色々ず語を足しおいったら、以䞋のようになりたした――

 眪぀みを摘぀む爪぀めを持も぀劻぀たを埅た぀束た぀の蜜み぀を芋み぀぀、積぀み朚き䞉みっ぀積぀み、六むっ぀包぀぀むムツずいう魚のオムツ。

これが最初のパロノマゞヌ䜜品なのですがやや手盎しはしおいたすが、これでほがパロノマゞヌの「型」は出来たした。

「パロノマゞヌ」ずは

今、䜕の断わりもなく「パロノマゞヌ」ずいう蚀葉を䜿っおしたいたしたが、これは「ダゞャレ」のオシャレで専門的な蚀い方です。前投皿の『だだぁ・ぐぅす① パロノマゞヌ 芞術的なダゞャレ』にも匕甚したのですが、改めお匕甚したす――

〈類音重畳法パロノマゞヌ〉 Paronomasie ずいうのは、異なったあるいは正反察の意味の同音もしくは類䌌音の語の䞊眮をいうRheinstromPeinstrom, ラむンの流れ苊の流れ。BistÃŒmerWÃŒsttÃŒmer, ビショップ管区荒涌の気 。かくお私たちはさらに䞀連の圢●匏●的●マニ゚リスムを手にするのである。

・・ホッケ『文孊におけるマニ゚リスム蚀語錬金術ならびに秘教的組み合わせ術Ⅰ』皮村季匘蚳、珟代思朮瀟、1971幎、p.93

こうあるように、パロノマゞヌずは「異なったあるいは正反察の意味の同音もしくは類䌌音の語の䞊眮」です。そしお、䟋には、「RheinstromPeinstrom, ラむンの流れ苊の流れ」ず「BistÃŒmerWÃŒsttÃŒmer, ビショップ管区荒涌の気」が挙げられおいたす。
ここで特に重芁なのが、「類音重畳法」ずいう日本語蚳です。これはおそらくは皮村季匘先生の蚳だず思うのですが、「類音」䌌おいる・近い音を「重畳」畳み重ねおいく。これはそっくりそのたた「方法論」になり、䜜る際に倧いに助けになっおくれたす。この蚀葉の通りに、「類音」䌌おいる・近い音を「重畳」畳み重ねおいくず――

 オランダのベランダにランダムに䞊ならんだルワンダのパンダの乱打らんだをなんだかんだ喜よろこんだアナコンダが、黄きばんだ小刀こばんを拒こばんだ五反田ごたんだにいたんだ。

ずなりたす。これはオランダずベランダずいうダゞャレから開始したものですが、そのランダを「重畳」畳み重ねおいきたした。通垞の「ダゞャレ」ずいう名称・抂念ではここたでの長さのものは䜜れないので、やはり、この「類音重畳法パロノマゞヌ」ずいう蚀葉が必芁です。

芞術的なダゞャレ

しかし、パロノマゞヌずいう蚀葉は䞀般的には知られおいたせん。ネットで怜玢しおもいくらも出おきたせんし、圓の匕甚元のホッケの『文孊におけるマニ゚リスムⅠⅡ』にも34回しか登堎したせん。おそらく、日本でこの蚀葉をたずもに䜿っおいる人はいないず思いたす。そこで、補助的に「芞術的なダゞャレ」ずいう副題サブタむトルを付けたした。
「ダゞャレ」ずいう䜎俗なものず「芞術」ずいう高尚なものの接着語法オクシモロンですが、以䞊の䜜品のように、音の玔床や䜜品の長さや構築性や意味の飛躍おかしさは、埓来のダゞャレずいうものを倧きく曎新しおいたす。そしお、本䜜は、その䜎俗であったダゞャレを “芞術” にたで昇華させよう、ずいう挑戊でもありたす。

䞻題

実䜜品をご芧になった方はお分かりなはずですが、各パロノマゞヌには「䞻題」がありたす。そしお、それは で衚蚘されおいたす。䟋えば、こんな具合です――

 橋はし・箞はし
   橋はしの端はしを走はしる箞はし。【72.7】

他にも――

 鶎぀る・釣぀る
   郜留぀る山梚県の垂のツルツルの鶎぀るを釣぀る鶎野぀るのさんの匊぀るを吊぀る蔓぀るに぀●る●む●ツル県鏡の耳に掛ける郚分が攣぀る足を。【78.8】

ずいった具合です。それぞれ橋はし・箞はしず鶎぀る・釣぀るが䞻題で、これを基にパロノマゞヌを展開しおいくのですが、衚蚘する理由は、「この限られた䞀぀の玠材だけで音楜を䜜っおいくこずの玠晎らしさ」を、僕も子䟛達に䌝えたいず思うからです。

比率

今の二䜜の文末には、それぞれ【72.7】ず【78.8】ずいう数字が曞いおありたすが、これは、その䜜品の党音䞭に占める䞻題の音の比率です。
しかし、この蚈算方法は现かくなりすぎるので、たた、厳密にはただ決定しおはいないので、ここでは觊れたせん。ただ、これはあくたで目安なので、最悪、間違っおいおも氎増ししおもいいです。

ダゞャレの “叀兞”

先述の通り、僕はクラシック音楜が奜きで、本䜜の着想にも音楜が深く関わっおいたす。そのクラシック音楜は、䜕癟幎も前の䜜品が珟代でも鑑賞されおいお、䜜品性ずしおも最高峰であり続けおいたす。そのようなものを――或いは、ダゞャレの “叀兞クラシック” を――僕は䜜りたいず思いたす。単なる䞀過性の流行りで終わるものではなく、100幎埌や300幎埌の子䟛達も蚀っお遊んでいるような。ちょうど、《マザヌ・グヌス》のように。
たた、小孊生甚の蟞曞のすべおの語でパロノマゞヌを䜜ろうず思っおいるので、「レパヌトリヌ」ずしおも、クラシック音楜を目暙モデルにしたす。そのような「楜譜」を曞きたいです。


『だだぁ・ぐぅす② 䞖界䞀むずかしい早口蚀葉』

『だだぁ・ぐぅす』の第2巻は『䞖界䞀むずかしい早口蚀葉』です。

ダゞャレず早口蚀葉の違い

先述の通り、《だだぁ・ぐぅす》の着想は早口蚀葉でした。しかし、ダゞャレずはどう違うのか
違わない、ずいうのが僕の答えです。最初の詊䜜買った肩叩き機高かったず第1巻の䜜り方は同じです。どちらも「類音重畳法パロノマゞヌ」です。そしお、第2巻『䞖界䞀むずかしい早口蚀葉』でもパロノマゞヌを行なっおいきたす。
しかし、䞀぀だけ異なっおいる点がありたす。それは、第1巻ではほずんどがオリゞナルの䞻題だったのに察し、第2巻では既存の早口蚀葉を䞻題にしおパロノマゞヌを展開しおいきたす。

“超絶アレンゞ”

You Tubeでは、物凄い挔奏動画を配信されおいるピアニストがたくさんいたす。ハラミちゃんずか よみぃ さんずかヒビキpianoさんずか菊池亮倪さんずか  。そんな豪傑の䞭でも特に凄いのは、角野隌斗You Tube名矩Cateenさんだず思いたす。この人の《きらきら星倉奏曲》や《分クッキングを壮倧に匟いおみた》等は、本圓にずんでもないです。《きらきら星倉奏曲》は、この䞻題の倉奏で「最高埗点」を出しおしたったのではないか、ず勝手に思っおいたす。倚分、誰もこの倉奏を超えられないず思いたす。《分クッキングを壮倧に匟いおみた》も、料理番組『分クッキング』の可愛らしいメロディヌを「壮倧に」アレンゞされおいたす。挔奏時間は2分くらいなのに、映画を䞀本芳たような、そんな “超絶アレンゞ” です。そしお、倧倉玠晎らしい文字の入ったパヌカヌを着おいらっしゃいたす。  それらを芳ながら、「あれくらいの発展・倉奏をやらねば  」ず思い、無理だずはキチンず理解した䞊でやっおみたした。

既存のダゞャレのアレンゞ

早口蚀葉のアレンゞの前に、既存のダゞャレのアレンゞをしおみたす。䞀぀目は、簡単なものですが、このむクラ、いくらを以䞋のようにしおみたした――

 倉井くらいさんず雷句らいく誠たこず。挫画『金色のガッシュ!!』の䜜者、「むラクの暗くらいむクラいくら䜍くらい」【91.3】

これは前投皿の『だだぁ・ぐぅす① パロノマゞヌ 芞術的なダゞャレ』にも茉せたのですが、こういったものが「超絶アレンゞ線」です。ここでは、むクラのアナグラムのみで展開しおいたす。そしお、先の〈ドレファミ〉を、〈ファレミド〉や〈ミレドファ〉にしおいるむメヌゞです。
他にも、このカレヌ、蟛かれぇ。でやっおみるず、以䞋のようになりたす――

 加霢かれいの圌かれの蟛かれぇ鰈かれいカレヌか霊れいに華麗かれいに襲い掛かかれヌっ【85.2】

こういった「超絶アレンゞ」を、第2巻では既存の早口蚀葉を䞻題にしお行いたす。

既存の早口蚀葉のアレンゞ

珟圚、完成しおいるアレンゞ䜜品はいく぀かありたすが、ここでは䞀぀だけお芋せしたす。これも簡単なものですが、䞻題は庭にわには二矜にわ鶏にわずりがいる。です。これをアレンゞしたものが、以䞋です――

 ワニマ音楜バンドの䞹矜にわ愛知県の地域の庭にわには、二矜にわ鶏にわずりず、鰐わにず、茪わに䌌にた城茪はにわ。【75】

これはおそらく、第2巻の冒頭の䜜品になるくらい簡単なものですが、第1巻のパロノマゞヌずやるこずは倉わっおいたせん。にわの音を「重畳」しおいるだけです。
こういったものを、他の〈生麊生米生卵〉や〈赀パゞャマ黄パゞャマ茶パゞャマ〉や〈隣の客はよく柿食う客だ〉でやっおいこうず思いたす。そしお、さらなる “超絶アレンゞ” をしお「䞖界䞀むずかしい早口蚀葉」を䜜ろうず思いたす。本䜜は実は、珟代の音楜の超絶技巧者ノィルトゥオヌゟ達ぞの挑戊であったり  この「ノィルトゥオヌゟ」は、文孊においおは “マニ゚リスト” ずいう名称です。  たた、第1巻ず同様に、100幎埌や300幎埌にも残っおいるような、早口蚀葉の “叀兞クラシック” にしたいです。或いは、「蚀葉の超絶技巧緎習曲集」に  。

舌もじり

早口蚀葉は「蚀い難いこず」が本質ですが、これは正匏には「舌もじり」ず呌ばれるそうです。綿谷雪『蚀語遊戯の系譜』青蛙房、1964幎には、こうありたす――

或るしゅの文句が、その音韻構成䞊、たいぞん発音がむ぀かしい組立おになっおいるもの。

綿谷雪『蚀語遊戯の系譜』青蛙房、1964幎、p.19

そしお、こう続きたす――

音おんの䞊びが、吟人のしゃべるのに䞍䟿な組合わせになっおいお、しかもその組合わせには䞀定の法則がなく、いろいろ倉った趣向がある。

同前

その埌、䟋には〈生なた麊むぎ生なた米ごめ生なた卵たたご〉ず〈曞瀟山しょしゃさんの瀟僧正しゃそうしょう〉が挙げられおいたす。埌者の〈曞瀟山しょしゃさんの瀟僧正しゃそうしょう〉に぀いおは、「 ショ・シャ・サ・シャ・゜・ショず、䞍芏則に近䌌の拗音が挿入されるため、おもわず前埌の発音に拘泥こうでいしお、云いあやたりが生じる 」ず曞かれおいたす。同前  このように、本来、早口蚀葉は「䞍芏則」であっお、そのために「たいぞん発音がむ぀かしい組立おになっおいるもの」です。しかし、僕のパロノマゞヌ・早口蚀葉は、蚀い難さの点では、そこたで難易床の高いものではありたせん。それはどういうこずか

「蚀い難さ」の远求ではない

理由は簡単で、本䜜の目的は「笑い・おかしさ」だからです。面癜いものを䜜るのが目的・目暙なので、蚀い難さ自䜓の远求ではありたせん。音はあくたでも「手段」です。しかし、音の玔床を远求しおいくず、音楜になるかもしれたせん。
たた、蚀葉の「組合わせには䞀定の法則がなく」「䞍芏則」であるずいうこずは、䜜るのが面倒になりたす。パロノマゞヌは、䟋えば、パ゜コンやスマホの誀倉換等をきっかけにでも䜜れるので、かなり楜です。たた、適圓に蟞曞を開いお隣にある語を䞊べおいっおも䜜れるので、倧量生産ができたす。安定的に䟛絊できるシステムずいうのは、プロにずっおは非垞に重芁です。
僕のパロノマゞヌは芏則の塊ですが、「䞍芏則」を入れる案も圓初はありたした。が、最初から䜜るのが面倒になるずいうこずが目に芋えおいたので、そちらの方向は止めたした。もちろん、「䞍芏則」を入れたら、もっず別の䜜品になっおいるはずですが。
たた、音声ずしお口に出しお蚀われるこずを前提ずしおいたすが、読み物・文孊ずしおも䞊玚な䜜品にしたいです。


『だだぁ・ぐぅす③ ミニマム・マキシマム』

『だだぁ・ぐぅす』第3巻は、《ミニマム・マキシマム》ずいう僕が開発した遊びです。しかし、これたでのパロノマゞヌず基本は同じで、その応甚線のようなものです。以䞋に、簡単に説明したす。

実䜜䟋

たずは実䜜品からお芋せしたす。䞻題はナタデココです――

 ここで、コッコ歌手のナタデココが鉈なたでココ・シャネルの額でこを撫なでた。【87.5】

『だだぁ・ぐぅす① パロノマゞヌ 芞術的なダゞャレ』にも茉せたものですが、これは《ミニマム・マキシマム》的です。これらの語はすべおナタデココの音から出来おいたす。〈ここで〉も〈コッコ〉も〈ナタデココ〉も〈鉈なたで〉〈ココ〉も〈額でこ〉も〈撫なでた〉も。このように、䞻題の音から出来る語を䜿っお文章を䜜るのが《ミニマム・マキシマム》です。

着想源

この遊びの着想源は、きっずお気づきかず思いたすが、モヌツァルトのフヌガです。〈ドレファミ〉をアナグラム的に組み替えおいいのなら、もっず、〈ドドドレ〉や〈ファミファファファレド〉にもできるのではないか、たた、〈ミレ〉だけでもいいのではないか、ず思い、蚀葉でやっおみたら、このような遊びになりたした。

名称に぀いお

《ミニマム・マキシマム》ずいう名称に぀いおですが、正匏には、「最小限の音玠・玠材モティヌフで、最倧限の発展を」ずいう副題が付きたす。「最小限の音玠・玠材モティヌフで」が「ミニマム」で、「最倧限の発展を」が「マキシマム」です。䞻題の最小限の音・語で可胜な限りの展開を目指すずいう、倧倉マニ゚リスティックな競技ゲヌムです。もちろん、この根底には、「限られた䞀぀の玠材だけで音楜を䜜っおいくこず」がありたす。
たた、匊楜四重奏曲が、高音のノァむオリン二぀、䞭音のノィオラ䞀぀、䜎音のチェロ䞀぀ずいう「最小限の」楜噚で、亀響曲䞊みの音響最倧を目指す、ずいうようなずころから、《ミニマム・マキシマム》ずいう名称にしたした。
ちなみに、1960幎代フランスの、シュルレアリスムの流れを汲んだ〈りリポ〉ずいう蚀語実隓グルヌプは、《オロリヌム》ずいう名称でこれず同皮の遊びをしおいたそうですが  。

もう䞀぀実䜜䟋

実䜜䟋をもう䞀぀お芋せしたす。これも『だだぁ・ぐぅす①』に茉せたものですが、䞻題はくるたです――

 ママが車くるたで来くるたで、䞞たるたる熊くたの幕たくを䞞たるく捲たくる膜たくにく●る●く●る●包くるたるマルクフランツ・。20䞖玀ドむツ衚珟䞻矩の画家。【85.4】

これらの語も、すべおくるたの音から䜜られおいたす。〈来くる〉や〈䞞たるたる〉や〈熊くた〉や〈幕たく〉や〈捲たくる〉や〈マルク〉や  。たた、基本的には䞀語䞀回のみの䜿甚で、そこも「最小限の音玠・玠材ミニマム」です。そしお、その制玄の䞭で「最倧限の発展マキシマム」を目指したす。本圓は、ただこの䜜品は発展させられたすが。
しかし、垞に「最倧限の発展マキシマム」でなくずも、もっず楜に〈ママが来くるたで、車くるたにく●る●く●る●包くるたる。〉だけでもいいです。たた、〈熊くたに包くるたるママ。〉でも、〈熊くたを捲たくるマルクを撒たく車くるた。〉でも、どんな颚にでもできたす。これには正解は無いので、たた、組み合わせ方も無限にあるので、子䟛達には奜きなように自由にやっおもらえばいいです。子䟛の頃からこんな遊びをしおいたら、将来、蚀葉の倩才になるに違いありたせん。

どれくらいの語が䜜れるか

ちなみに、䞀぀の蚀葉の音からどれくらいの語が䜜れるか、やっおみたす。䞻題はアメリカです――

 あぁ、雚か、风か、アメリ映画のヒロむンか、アメリカか、蟻か、アリモハメド・か、《アリア線䞊の》か、圚り凊か、赀か、垢か、アカメずいう魚か、明かりか、灯りか、赀狩りか、目か、芜か、悪倢メアか、メアリか、目蟻か、メリメプロスペル・。䜜家か、〈メリメリ〉か、機械メカか、垃刈めかり広島県の町か、和垃刈めかり犏岡県の町か、理か、利か、李か、吏か、リア゚ドワヌド・か、リリメリアか、理科か、酒リカヌか、蚊か、亀か、瓶か、〈噛め〉か、亀有か、狩りか、雁か、仮か、借りか、カリりムか、カリコロンビアの州郜か、〈カリカリ〉か、嬶かかぁか、係か、〈カカカ〉か  【100】

アメリカの音から、少なくずもこれくらいは䜜れるようです。そしお、これらの語をすべお組むのは盞圓倧倉です。「マキシマム」を本気でやったら果おしがありたせん。その苊悩を、䜜品にしおみたした。

47郜道府県線

特に子䟛向けずいうこずで、47郜道府県をすべお䞻題にしお䜜っおみようずも思っおいたす。䟋えば、北海道ずか秋田ずか長野ずか愛媛ずか岐阜ずか広島ずか沖瞄ずか  。これらですべお組んで䞀冊にしよう、ず蚈画䞭です。


『だだぁ・ぐぅす④ ふぁずらじ ずっおも䞍思議な詩』

『だだぁ・ぐぅす』第4巻は『ふぁずらじ ずっおも䞍思議な詩』です。これは『 綺想詩』無料お詊し版で曞いたので、簡単に枈たせようず思いたす。

「ファトラゞヌ」ずは

「ファトラゞヌ」ずは、結論から蚀うず、「ナンセンス詩」です。たた、ファトラゞヌは「でたらめ詩」や「がらくた詩」ずも呌ばれるこずがあるのですが、これはややネガティブなので、ポゞティブぞ転回すべく、僕は「ずっおも䞍思議な詩」ずいう副題を付けおいたす。倧人向けの堎合は、「綺想詩」です。

どんな詩

そのファトラゞヌを以䞋に茉せたす――

死んだ鮭が
星のめぐりを
眠でずらえたずき
角笛の音が
雷の心臓を
酢に぀けお食べた

高橋康也線『遊びの癟科党曞① 蚀語遊戯』日本ブリタニカ、1979幎、p.158

これは13䞖玀末のフランスのファトラゞヌですが、「ずっおも䞍思議な詩」だず思いたす。各フレヌズが劙な角床で組み蟌たれおいたす。通垞・日垞・珟実の蚀語䜿甚ではあり埗ない蚀葉の組み合わせが䜜られおいたす。〈星のめぐりを〉〈眠でずらえた〉や、その行為䞻䜓が〈死んだ鮭〉であるこずや、〈雷の心臓〉ずいうフレヌズだけでも詩的ですし、しかもそれが〈酢に぀けお食べ〉られおしたうずいう  。日垞・珟実ずはたったく別の論理で䞖界が進行しおいたす。
ファトラゞヌは13䞖玀以降に忘れられたようですが、20䞖玀にシュルレアリスト達によっお発掘されたそうです。『笑芞』なる「笑いの文孊」はこのシュルレアリスムから決定的な圱響を受けおいるので、圌等が発掘したファトラゞヌを “笑芞の詩” ずしお、21䞖玀の日本で再興させたいず思いたす。

実䜜䟋

このようなファトラゞヌを、子䟛向けに䜜ろうず思いたす。そしお、䞀冊にしたいのですが、そのうちの二䜜を以䞋に茉せたす――

 
  炎で髪を掗うも●ち●
  の時蚈は溶け
  巊利きのトむレが
  ラベンダヌで出来た迷宮で
  トランペットを吹くず
  石の泡が
  進化した

 
  442幎振りに埩掻した
  鰐畳孊掟は
  ゚リマキトカゲに
  犁錮八千幎を蚀い枡した
  ゚リマキトカゲは
  豚の錻には●ち●み●぀●を掛けお
  その豚を匱らせお
  遊んでいる

ずいった具合です。ベヌスにはもちろん、先の〈死んだ鮭が 〉の詩があり、文量ずしおも䞖界芳ずしおも、それを暡倣したねおいたす。しかし、これから䜜っおいった堎合、様々な圢になっおいくかもしれたせん。䞭長篇詩にもなるかもしれたせん。

“蚀葉のコラヌゞュ”

ファトラゞヌは â€œèš€è‘‰ã®ã‚³ãƒ©ãƒŒã‚žãƒ¥â€ であるず蚀えるかもしれたせん。シュルレアリスムの創始者アンドレ・ブルトンの『黒いナヌモア遞集Ⅰ』に「ルむス・キャロル」の章があるのですが、その蚳泚1にはこうありたす――

《fatrasies》――fatrasがらくたの山積みの掟生語。䞭䞖の、぀じ぀たの合わぬ、あるいは理窟に合わぬ詩で、栌蚀や諺などを繫ぎあわせお䜜ったものであり、諷刺的な暗瀺がそのなかに含たれおいる。

A・ブルトン『黒いナヌモア遞集Ⅰ』河出曞房新瀟、山䞭散生・窪田般圌・小海氞二ほか蚳、2007幎、p.228

「栌蚀や諺などを繫ぎあわせお䜜ったもの」ずありたすが、これは â€œèš€è‘‰ã®ã‚³ãƒ©ãƒŒã‚žãƒ¥â€ です。先の〈死んだ鮭が 〉の詩がこのように䜜られたかは分からないのですが、もしこう䜜られたずするず、あの奇劙な感觊――「぀じ぀たの合わぬ、あるいは理窟に合わぬ」――には玍埗がいくかもしれたせん。
そしお、これがファトラゞヌの「方法論」になりたす。以䞋に、コラヌゞュで䜜っおみたしょう。ここでその玠材ずするのは、『だだぁ・ぐぅす① パロノマゞヌ 芞術的なダゞャレ』の䜜品です。そのパロノマゞヌ䜜品を「繫ぎあわせお䜜っ」おみたしょう――

  オランダのベランダで
  むちむちの無知の鞭ず
  猿の刺さるサルサ゜ヌスは
  スパむのスパむクシュヌズをスパむクバレヌボヌルのし
  ガボンのガガンボず
  ハムスタヌをはむはむ喰はむハムは
  知り合いの癜アリの尻歩く

〈オランダのベランダで〉めちゃくちゃなこずが起こっおいたすが・ブリュヌゲルの《ネヌデルラントの諺》みたい、これが “蚀葉のコラヌゞュ” です。《だだぁ・ぐぅす》はこう䜿いたす。そしお、子䟛達にも奜きにコラヌゞュしお遊んでもらいたいです。

倧人の䜜品でも

コラヌゞュは倧人の䜜品を䜜る時にもよく䜿いたす。どこかで思い぀いたフレヌズをいく぀か貌り付けおいくず、そのたたで䜿うよりも栌段に良いものになりたす。そしお、それをたた別のフレヌズず組み合わせお、たたそれを別のフレヌズず組み合わせお  を繰り返しおいくず、ずんでもない䜜品になりたす。コラヌゞュは「笑いの文孊」には必須の方法です。

文孊

《だだぁ・ぐぅす》は基本的には口承文化を目指しおいるのですが、ここら蟺から「文孊」になっおきたす。
この文孊の本質ずは「文字」なのですが、このようなコラヌゞュを行おうずするず、文字の支えが必芁になりたす。もちろん、文字無しでもできるのですが、それは数孊で喩えるず、「暗算」をしおいるようなこずです。簡単な蚈算は暗算でもできたすが、高床な蚈算になるず、どうでしょう 倧孊の数孊の授業では倧きな黒板いっぱいに蚈算匏を曞いおいたすが、あれを暗算でやれず蚀われたら、どうでしょう   アむンシュタむンもガリレオも蚈算匏を曞いおいたすので、高床な蚈算にはやはり「文字」が必芁になっおきたす。
珟代音楜䜜曲家の薮田翔䞀さんも䌌たこずを蚀われおいお、音楜における楜譜もこのようだそうです。即ち、「音楜を芖芚的に捉える。」  たた――

音だけでは想像・理解できなかったこずも芖芚的に捉え、パズルや数匏を扱うように、机䞊で様々な実隓ができ、ただ単に鳎っおいる音だけでなく䞀぀䞀぀の音に機胜を持たせお、構築的に組立おおいくこずができる。そのこずが、「䜜曲」のこずを英語でcomposition構成ず蚀うこずに繋がっおくる。

薮田翔䞀「【䜜曲家ず楜譜に぀いお】解説」You Tube、2019幎11月16日

音の芞術である音楜も楜譜ずいう「文字」を必芁ずしおいお、それがさらなる䜜品レベルの向䞊に繋がっおいるそうです。たた、別の曞籍によれば、14䞖玀頃に新しい蚘譜法が登堎したこずによっお、音楜は高床に発展したそうです。『ナリむカ 特集マニ゚リスム』、「共同蚎議 マニ゚リスムず珟代 高階秀爟高橋康也遠山䞀行」1979幎6月、青土瀟、p.66
もちろん、パロノマゞヌ䜜品も、「暗算」ではなく「文字」を䜿った方が良いものが出来ちょうど今の匕甚のように、逆説的になりたすが、良い音楜を䜜るためには「文字」が必芁になりたす。
しかし、「文字」を文字のたた愉しむこずもでき、その堎合は、台本・戯曲ではなく、「文孊」ずなりたす。


『だだぁ・ぐぅす⑀ ばりえヌしょん』

珟圚の構想では最埌のものですが、『だだぁ・ぐぅす』第5巻は『ノァリ゚ヌション倉奏』を蚈画しおいたす。これもクラシック音楜からのもので『笑芞』は音楜ず結婚したした、正匏には《䞻題ず倉奏》ずいう名称ですが、“文孊における倉奏” を行おうず思いたす。
この詊みは2024幎にしおおり、倧人向けで『倉奏集ノァリ゚ヌションズ』ずいうものを曞きたした。ここではベヌトヌノェンの《ディアベリ倉奏曲》を範に取り、圌のその曲は「倉奏の癟科党曞」ず謳われるほど倉奏の技法が远求されおいるので、僕も文孊における倉奏の方法を可胜な限り開発したした。そしお、どんな倉奏法もできるようになったので、それを子䟛達に教えおあげたいず思いたす。

《倉奏》ずは

たず、音楜の《倉奏曲》ずはどんなものでしょうか 䞀番有名なのは倚分《きらきら星倉奏曲》だず思いたすが、これは、あの〈キラキラ光る 〉のメロディヌです。そしお、それ䞻題を様々に倉圢しお展開しおいく音楜圢匏が《倉奏曲》です。これは説明するより聎いた方が早いので、ぜひ角野隌斗Cateenさんの《きらきら星倉奏曲》を聎いおみおください。
ちなみに、先述の『倉奏集ノァリ゚ヌションズ』では、各䜜品を䞻に「䞃぀」の倉奏ずしおいたのですが、角野さんもこの曲では「䞃぀の倉奏7 levels」をされおいたす。そしお、圓曞を曞いおいる間はずっず、この曲が頭の䞭で流れおいたした。

簡単な䟋

最初に、文孊における《倉奏ノァリ゚ヌション》の簡単な䟋を挙げたす。『新しい諺』無料お詊し版にも茉せたものですが、そこでは、棚から がたもちずいう諺䞻題を倉奏しお、〈棚からグラディ゚ヌタヌ〉ずしたした。これは、〈がたもち〉ずいう語を〈グラディ゚ヌタヌ叀代ロヌマの剣闘士〉に倉えただけです。
他にも、䞻題海老で鯛を釣るを倉奏しお、〈海老も鯛を釣る〉ずしおいたす。これも、䞻題の諺の〈で〉を〈も〉に倉えただけです。
たた、䞻題犬も歩けば棒に圓たるを倉奏しお、〈棒を歩けば犬も圓たる〉や、〈圓を犬けば歩も棒たる〉ずもしおいたす。これはアナグラムで、䞻題の〈犬〉〈歩〉〈棒〉〈圓〉ずいう挢字の順番を入れ替えたものです。
これらは簡単なものですが、このように、䞻には䞻題の語を倉えお展開しおいくのが、文孊における《倉奏ノァリ゚ヌション》です。

実䜜䟋

ここでは、䞀぀だけ実䜜品をお芋せしたす。䞻題は橋の端を走る箞。です。《だだぁ・ぐぅす》はこのように䜿いたす。  各倉奏ごずに「第1倉奏」「第2倉奏」「第3倉奏」  ず付きたすが、今回は第5倉奏たでにしようず思いたす――


䞻題
 橋の端を走る箞。

第1倉奏
 箞の端を走る橋。

第2倉奏
 割り箞の右端を駆け抜ける歩道橋。

第3倉奏
 デザヌトスプヌンの巊䞊で眠る地䞋トンネル。

第4倉奏
 女王様のデザヌトスプヌンの巊斜め45床䞊で、ミむラのように眠る出口の無い地䞋トンネル。

第5倉奏
 女王様ずデザヌトスプヌンずミむラず出口の無い地䞋トンネルは、巊斜め45床䞊を向いお眠る。


ずいった具合です。こういったものが “文孊における倉奏ノァリ゚ヌション” です。䞻題橋の端を走る箞。が最終的第5倉奏には〈女王様ずデザヌトスプヌンずミむラず出口の無い地䞋トンネルは、巊斜め45床䞊を向いお眠る。〉ずたでなりたした しかし、どうやっおこのようになったのか お分かりかずも思いたすが、念のため、それを以䞋に簡単に曞きたす。

倉奏法

たず、第1倉奏では、䞻題䞭の〈橋〉ず〈箞〉を入れ替えただけです。これはもはや基本ですね
次の第2倉奏では、その文の語にそれぞれ意味を付加しおいたす。即ち、〈箞〉は〈割り箞〉に、〈端〉は〈右端〉に、〈走る〉は〈駆け抜ける〉に、〈橋〉は〈歩道橋〉にず、䌌おい぀぀匷い意味ぞ移行しおいきたした。
第3倉奏は、どのくらい分かった人がいるかず思うのですが、第2倉奏の「反転圢」です。即ち、意味をひっくり返す。〈割り箞〉が〈デザヌトスプヌン〉に、〈右端〉が〈巊䞊〉に、〈駆け抜ける〉が〈眠る〉に、〈歩道橋〉が〈地䞋トンネル〉にず、反察の語ぞ倉奏されおいたす。ちなみに、〈割り箞〉が〈デザヌトスプヌン〉になるのは、最初は〈スプヌン〉だけだったのですが、それでは〈箞〉の堎合でも同じだず思ったので、「割り箞」ずいう安さに察しお、「デザヌト」ずいうゎヌゞャス感を加えたした。たた、〈歩道橋〉が〈地䞋トンネル〉になるのは、前者が䞊・空向きのアヌチであるのに察しお、埌者は䞋向きのアヌチだからです。なお、この意味の「反転圢」は、先述のモヌツァルトのフヌガが元になっおいたす。
第4倉奏は「装食倉奏」です。これも音楜の倉奏でよく䜿われる技法です。文孊・蚀葉の堎合では、各語に新しい語を加えおいきたす。今回は、第3倉奏の語にそれぞれ〈女王様の〉〈斜め45床〉〈ミむラのように〉〈出口の無い〉を加え、「装食」したした。
最埌の第5倉奏では、文前半にアナグラム的に登堎人物達モティヌフを集め、党員〈巊斜め45床䞊を向いお眠る〉こずになりたした。〈女王様ずデザヌトスプヌンずミむラず出口の無い地䞋トンネル〉が䞀緒に眠っおいる、ずいうこずですね  「ずっおも䞍思議」ですね
今回は第5倉奏たでですが、もっず倉奏数を増やしおもいいですし、倉奏法もただただたくさんあるので、それらも子䟛達に教えおあげたいず思いたす。

他の䞻題でも

もちろん、他の䞻題でもできたすし、やらねばならないので、これから量産しおいこうず思いたす。
たた、その䞻題は、基本的には『だだぁ・ぐぅす』の1・2巻から取るず思いたす。先述の通り、1巻では、小孊生甚の蟞曞のすべおの語でパロノマゞヌを䜜ろうず思っおいるのですが、それらはすべお《倉奏ノァリ゚ヌション》の䞻題ずなりたす。そしお、すべおで倉奏ノァリ゚ヌション  !? 本気でやったら䞀生掛かるかもしれたせん  。しかし、ベヌトヌノェンも倉奏曲が倧奜きだったので、やっおもいいかもしれたせん。
たた、4巻の『ふぁずらじ』の堎合もそうですが、この『倉奏ノァリ゚ヌション』の䞻題ずしおも、子䟛達に《だだぁ・ぐぅす》を自由に䜿っおもらいたいです。


他にも

巻ずしおの『だだぁ・ぐぅす』は珟圚は以䞊のようなものを構想しおいたすが、他にも案はありたす。
今回はほずんどが1数行のものでしたが、もっず長い、1数ペヌゞの䜜品も構想䞭です。しかし、最初は1数行くらいだず、子䟛達にも䜜りやすいかず思いたす。このくらいのサむズは、俳句のような䜜りやすさがありたす。
たた、僕も倧人の方の䜜品を䜜らねばならないので、第5巻以降は、珟圚は未定です。が、い぀かは䜜りたいず思いたす。


“技術の䌝承”

バッハの《むンノェンション》

前掲の テレ『ららら ♪ クラシック』の「楜譜は語る バッハの職人気質」によれば、バッハが《むンノェンション》を曞いたのは、自分の䜜曲技術を圌の子䟛達に䌝えるため、だったそうです。そしお、それを孊んだ子䟛達が倧きくなり、モヌツァルトやベヌトヌノェンに音楜を教えたそうです。この二人がいなかったらクラシック音楜は成立しないので、音楜の起源の䞀぀は、この《むンノェンション》であるず蚀えるかもしれたせん。

“笑芞的むンノェンション”

《だだぁ・ぐぅす》は口承文化を目指しおいたすが、これは「蚀う」緎習です。冒頭の題蟞での匕甚文には、「クラノィヌアの愛奜家ずりわけ孊習垌望者が ⑎声郚をきれいに挔奏する」ずありたすが、「クラノィヌア」ずはピアノのようなもので、その「挔奏」の緎習のための曲集だずいうこずが蚀われおいたす。
しかし、それ以䞊に重芁なのが、匕甚曞の「たえがき」にも曞いおあるように、「䜜曲の緎習」p.5です。題蟞での匕甚文には、「すぐれた楜想inventionsを身に぀けおしかもそれを巧みに展開するこず」ず「それずずもに䜜曲の予備知識を埗る」ずありたす。「invention」は「楜想」ずされおいたすが、「発明」や「創意」ずいう意味です。簡単には「アむディア」ずなるかもしれたせん。そしお、「それを巧みに展開するこず」。そうしお、「䜜曲の予備知識を埗る」、そのような「明瞭な方法を瀺す正しい手匕」がバッハの《むンノェンション》です。
本皿や『だだぁ・ぐぅす①』では、䜜品だけでなく解説を倚く付けおいるのですが、それは、䜜品・䞻題を「巧みに展開するこず」の「手匕」にしおもらいたいからです。これらを読めば「䜜曲の予備知識を埗る」こずができるず思いたす。
バッハの《むンノェンション》は挔奏ず䜜曲の「教材」ですが、《だだぁ・ぐぅす》も、「蚀う」こずず「䜜る」こずの教材になれば、ず思いたす。或いは、《だだぁ・ぐぅす》は “笑芞的むンノェンション” です。


「笑いの文孊」ずいうゞャンルを創りたい

文孊・文芞のゞャンルには、小説や詩や随筆゚ッセむやノンフィクションや童話等がありたすが、『笑芞』はどこに属するのか 別の蚀い方をするず、賞はあるのか note では「#笑いの文孊」ずいうタグを䜜ったのは僕なのですが、僕は『笑芞』なる「笑いの文孊」を、それら小説・詩・随筆゚ッセむ・ノンフィクション・童話等の䞭に組み蟌んでいきたいず思いたす。或いは、「笑いの文孊」ずいうゞ●ャ●ン●ル●を創りたいず思いたす。
・・ポヌは掚理小説を、・・りェルズは小説を創ったず蚀われおいたすが、それらは「小説」ずいうゞャンルの内です。僕はゞ●ャ●ン●ル●そ●の●も●の●を創りたいです。そしお、自分の名前の付いた賞――「初代王倩君賞」――も創りたす。たた、児童文孊ずしお「ら぀ぁん・たすりず賞」ずいうのも創りたいです。倧人の方では、特に技巧的テクニカルな䜜家に察する「文孊におけるマニ゚リスム賞」ずいうのも構想䞭です。
《だだぁ・ぐぅす》は笑芞的教材むンノェンションですが、子䟛の頃からこんな遊びをしおいたら、将来、蚀葉ず笑いの倩才になっおいるに違いありたせん。ちょうど、むギリスのノンセンス䜜家が《マザヌ・グヌス》を聎いお育぀ように。


ラむフワヌク

以䞊のように、《だだぁ・ぐぅす》は倧量に䜜品を䜜らねばならないので、すぐには完成したせん。䜕幎も、もしかしたら䜕十幎も掛かるかもしれたせん。そしお、倚分、僕のラむフワヌクになるず思いたす。
しかし、子䟛達にはクラシック音楜のようなレパヌトリヌを残しおあげたいです。音楜では子䟛向けの緎習曲・課題曲がたくさんありたす。バッハはもちろんそうですし、モヌツァルトもベヌトヌノェンもシュヌベルトもションもラノェルも  。笑いにはそういったものは無いので、ずおも矚たしいず思いたすが、倧量に䜜っおあげたす。
たた、《だだぁ・ぐぅす》は「早口蚀葉緎習垳」ずもなるのですが、それで蚀うず、フランツ・リストの《超絶技巧緎習曲集》を目指すこずになるかもしれたせん  。


おわりに

長くなっおしたいたしたが、本皿「《だだぁ・ぐぅす》に぀いお」は以䞊です。
珟圚の構想はこのようなものですが、これから先に倉曎があるかもしれたせん。
たた、簡単にたずめるず、《だだぁ・ぐぅす》は子䟛向けの蚀葉遊び集であり、それで遊びながら笑いの䜜品の䜜り方も芚えおもらおう、ずいう笑芞的教材むンノェンションです。バッハは「音楜の父」ず蚀われおいたすが、子䟛達が《だだぁ・ぐぅす》で遊んで、将来笑いの䜜家になったら、バッハは「『笑芞』の父」にもなる  

そう蚀えば、『りルトラマン』の怪獣「ダダ」も、20䞖玀西欧の “ダダむズム” が由来だそうです。noter ゞュり・ショさんの「ダダむズムをわかりやすく解説 䜜家・䜜品、シュルレアリスムずの違いなど」ずいう蚘事によれば、「圓時のりルトラマンのデザむナヌ・成田亚はダダ・シュルレアリスム研究家」だったそうですがたた、「ブルトン」ずいう怪獣もいるそうですが、僕の《だだぁ・ぐぅす》も、倧先茩の怪獣さんくらい愛されたいものですね。


いいなず思ったら応揎しよう

初代王倩君【児童文孊名ら぀ぁん・たすりず】👉ファトラゞヌ綺想詩の投皿募集䞭✚💖 僕はチップなんお芁りたせん