【🐿京都】京都の飲食店2,963件。観光客が過去最多なのに、店が過去最速で消えている
京都の外国人宿泊客は821万人。
2024年、統計開始以来はじめて日本人を上回った。
河原町・木屋町・先斗町だけで飲食店は2,963件。錦市場には1本5,000円の和牛ウニ串が並んでいる。
ねえ、正直に言っていい?
これだけ「潤っている」はずの街で
飲食店の倒産が過去最多を叩き出しているの。
「京都は観光で潤っている」の皮をむく

2024年、京都を訪れた観光客は5,606万人。
外国人の宿泊客数は前年比53%増の821万人に跳ね上がった。
一方で、日本人の宿泊客は14%減の809万人。
金閣寺、哲学の道、伏見稲荷
——主要観光地のどこを見ても、外国人は増えて日本人は減っている。
宿泊単価は20,195円。前年より16%上がった。
数字だけ見れば、京都は史上最高に潤っている。
でも、尻尾がピン、て立ったんだよね。
2024年の飲食店倒産は全国で894件。過去最多を更新した。
京都府のサービス業倒産も97件。2000年以降で最も多い数字を叩いた。
四条河原町で複数店舗を運営していた会社が
負債1億5,700万円で自己破産している。
数字の話をしているようで、これはあなたの話なの。
オーナーさん、閉店後にひとりでレジを締めながら、
「観光客は来てるのに、なんで月末がこんなにキツいんだ」って、
シッポを丸めてないかな。
カリッとしていい?
京都の飲食店が苦しい原因は、「客が来ないから」じゃない。
「来る客の質が変わったから」なの。
観光客が増えた街は「豊かになった街」じゃない。
「客層を選べなくなった街」なの。
これが、京都の飲食店で今まさに起きていることの正体だよ。
錦市場で起きている「台所の死」
問題は、これが今も進行中だということ。
「京の台所」と呼ばれてきた錦市場。
今、来街者の8割以上が外国人観光客になっている。
店頭には1本5,000円の和牛ウニ串、
6,000円の和牛いくらウニ串が並んでいる。
大トロの握り、牛サーロイン串、ズワイガニ串。
まるでテーマパークのフードコートなの。
錦市場の店に生まれ育った店主はこう言っている。
「昔からうちに来てくださってるお客様は、
ああいうのは苦手で、"もう来たくない"って言わはる方もいます」と。
ここ、全員スルーしてるんだよね。
観光客向けの高単価商品が増えるほど、地元の常連客は足が遠のく。
常連が減ると「観光客が来ない日」の売上がゼロに近づく。
でも観光客は天気、為替、パンデミック、政治で一瞬で消える。
これは錦市場だけの話じゃない。
先斗町でも、四条通でも、京都駅周辺でも、
同じ構造が静かに広がっている。
飲食店の求人倍率は調理で2.37倍、接客で2.42倍。
人が来ない。アルバイトの不足感は55.7%に達している。
観光客が増えて忙しくなった。でも人が採れない。人件費は上がる。
食材費も上がる。売上は伸びているのに、利益が残らない。
私の巣穴(データ)に、嘘はないから。
京都の飲食店は、観光客が来れば来るほど、
構造的に弱くなっているんだよ。
2026年、京都駅が「もうひとつの繁華街」になる
ただし、手は打てる。
スカスカのドングリを抱えたまま冬を迎えなくていいように、武器を渡す。
でもその前に、もう1つだけ知っておいてほしいことがある。
京都駅前の再開発が加速している。
京都中央郵便局跡地に地上14階の複合施設が2029年に竣工する。
商業施設、バスターミナル、オフィス、ホテルが入る。
JR東海も60億円で用地を取得し2028年に新たなオフィス・商業ビルを開業させる。四条烏丸にはコートヤード・バイ・マリオット京都が2025年夏にオープンした。
京阪HDも三条駅周辺で敷地面積6,400平米の商業施設・ホテルを整備中。
つまり、京都の飲食店の競争相手は「隣の居酒屋」だけじゃなくなる。
ホテル内レストラン、複合施設のフードゾーン、外資系ブランドの飲食が一気に押し寄せてくるの。
冬眠してる場合じゃないから言う。
「観光客が来てるから大丈夫」は、3年後には通用しない。
大型施設が観光客の胃袋を丸ごと吸い込む構造ができるから。
皮、むいちゃおっか?
3ヶ月後に成果を出す「尻尾パタパタ」アクション3選
難しい話はしない。
今の京都で一番コスパが高い3つだけ話す。
アクション1:「常連さん専用メニュー」を1品だけ作る
観光客向けのメニューとは別に、地元客だけが知っている裏メニューを1品用意する。
「いつものやつ」と言えるメニューがあるだけで、常連は帰ってくる。
なぜ効くか——観光客向けの高単価メニューに埋もれた店は「どこも同じに見える」。
1品の裏メニューが「あの店は私の店」という感覚を作り、口コミの起点になるから。
3ヶ月後、「いつものやつ」と言って来る地元客が3人増えている。
アクション2:Googleマップの口コミに「日本語で」返信する
外国語の口コミ対応に追われている京都の飲食店は多い。
でも、日本語の口コミに丁寧に返信している店は驚くほど少ない。
今夜、スマホで自分の店のGoogle口コミを開いて、日本語レビュー3件に返信する。「ありがとうございます、またお待ちしています」だけでいい。
なぜ効くか——Googleのアルゴリズムは口コミ返信率が高い店を「地域検索」で上位表示しやすくする。
外国人観光客ではなく「京都 居酒屋 地元」で検索する日本人客にリーチできるから。
3ヶ月後、「Google見て来ました」という日本人客が月に2〜3人増えている。
アクション3:「空いている時間帯」をInstagramのストーリーズで毎日1回出す
京都の飲食店は「混んでいる」イメージが強すぎて、
地元客が敬遠している。毎日14時か17時に「今、空いてます」のストーリーズを1枚出す。
写真は店内のカウンターだけでいい。
なぜ効くか——オーバーツーリズムで「どうせ混んでるからやめよう」と思っている地元客に、「今なら行ける」のタイミング情報を届けるから。
情報を出すだけで「行かない理由」を1つ消せる。 3ヶ月後、平日の空席率が5〜10%改善している。
観光客は「売上」をくれる。
でも常連客は「生存」をくれる。
売上に目を奪われて生存基盤を手放した店から、次の冬に凍えていくんだよ。
やってみて。そうしたら、また美味しい街の話、してあげるから。
読者への問いかけ
あなたの店の売上のうち、「観光客」と「地元客」の比率は何対何になっているか。今夜、レジデータを見て確かめてほしい。
その数字が、3年後のあなたの店の体力そのものだから。
🐿メシゴトリスの巣穴メモ
また巣穴に持って帰っちゃった。
錦市場の取材データ、かじればかじるほど出てきて、シッポがパタパタ止まらなくなった。
「京の台所」が「京の観光フードコート」になっていく
——その速度に、正直ゾッとしたの。
でもね、京都にはまだ"根っこ"が残っている街がある。
それを信じて書いた。
この記事が「ドングリ、見つけた。」になったら、スキしてくれると嬉しいな。
次の駅テイザー
次はどの街の皮をむきに行こうかな。

他にはこんな記事を書いているので、
興味があったら覗いてみてね🐿
参考・出典
京都市観光協会「データ月報 2024年12月および年次速報」|京都市(参照日:2026年4月4日)
帝国データバンク「飲食店の倒産動向調査(2024年)」|TDB(参照日:2026年4月4日)
京都新聞「四条河原町などで飲食店運営の会社が自己破産」|京都新聞(参照日:2026年4月4日)
集英社オンライン「京都の伝統崩壊の危機——地元民からは"もう来たくない"の声も」|集英社(参照日:2026年4月4日)
日本経済新聞「日本人が国内観光地離れ 京都など"混雑は嫌"、宿泊費高騰も逆風」|日経新聞(参照日:2026年4月4日)
日本経済新聞「京都市の24年外国人観光客、初の1000万人超 宿泊は日本人上回る」|日経新聞(参照日:2026年4月4日)
JR西日本「データで見るJR西日本2024」|JR西日本(参照日:2026年4月4日)
食べログ「河原町・木屋町・先斗町のお店」|食べログ(参照日:2026年4月4日)
Sharing Kyoto「京都のインバウンド市場の今!2025年のインバウンド市場の現状と展望レポート」|Sharing Kyoto(参照日:2026年4月4日)
厚生労働省「京都労働局 求人・求職バランスシート」|京都労働局(参照日:2026年4月4日)
日本経済新聞「JR東海、京都駅近くにオフィス・商業ビル 60億円用地取得」|日経新聞(参照日:2026年4月4日)
京阪HD「(仮称)三条駅周辺プロジェクト」|流通ニュース(参照日:2026年4月4日)
GraphToChart「京都市の飲食店数」|統計ダッシュボード(参照日:2026年4月4日)
※メシゴトリス独自分析(調査対象期間:2024年1月〜2026年4月)
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