【ゲーム制作】自作キャラのイラストを有償依頼する前に気づいたこと
自分のオリジナルキャラクターを好きな絵柄のイラストレーターの方に描いてもらいたい。
ゲームを個人制作していると、一度はそう考えることがあるのではないでしょうか。
私は現在制作しているローグライクゲーム『スクラップダイバー』のイラストを、いつか有償で依頼したいと思っています。
私は絵があまり得意ではありません。
線画なら時間をかけて何とか描けますが、特に苦手なのが色塗りです。
どの色を組み合わせればよいのか、どこに光と影を置けばよいのかが分からず、ほとんど色を付けられません。
そこで、ゲームの印象を大きく左右する一部のイラストだけでも、イラストレーターの方へお願いできないかと考えました。
しかし、実際に依頼先を探し始めたことで、自分のキャラクターデザインについて一つ気づいたことがありました。
「自分では気に入っていて何となく描けるキャラクターでも、他人に描いてもらえる形になっているとは限らない。」
今回は、そのことについて書いてみます。
すべてのイラストを依頼するのは難しい
ゲームには、多くのイラストが必要になります。
主人公だけでも、通常の立ち絵に加えて、笑顔や困った顔などの表情差分を作れます。NPCにも立ち絵が必要ですし、敵の図鑑イラストやイベント中の一枚絵なども考えられます。
必要になりそうなものをすべて依頼していたら、キリがありません。
予算もそんなにありません。
そのため、すべてをお願いするのではなく、タイトル画面や主人公のメインビジュアルなど、特に目立つ一部のイラストだけを依頼するのが現実的だと思っています。
ゲームに必要だからという理由だけではありません。
単純に、自分が考えたキャラクターを上手な方に描いてもらいたいという気持ちもあります。
自分の絵とは違う形で主人公が描かれたら、どのように見えるのか。
一度見てみたいと思っています。
ココナラで依頼先を探してみる
まずは、どのような方に依頼できるのか知るため、ココナラのアプリをインストールして見てみました。
さまざまな絵柄のイラストレーターの方がいて、見ているだけでも楽しいです。
「この方の絵柄で主人公を描いてもらえたら」と思うページも見つかりました。
しかし、出品内容を読んでいくうちに、一つの問題に気づきました。
私が見た範囲では、細かな装飾や複雑な衣装には、追加料金が必要になると書かれていることが多くありました。
当然のことだと思います。
装飾が増えれば描く線も増えますし、色を塗り分ける場所や確認する資料も増えます。
また、絵柄が好みだと思った方でも、苦手なジャンルとして「機械」や「ロボット」と書かれていることがありました。
そこで、改めて自分のキャラを見てみました。

もしかして、依頼しにくいデザインをしているのではないでしょうか…?
ゲームシステムから生まれた機械要素
『スクラップダイバー』の主人公は、左目、左耳、両腕、左脚が機械になったサイボーグです。
『スクラップダイバー』では、主人公の身体に付けた機械パーツを変更しながら、能力や行動を変えていくゲームを考えています。
右腕は攻撃用のガン。
左腕はデコイや障害物などを設置する装備。
左脚は移動を助ける機能。
左目は敵を弱体化する機能。
主人公が装備を持っているだけではなく、機械化された身体そのものがゲームシステムにつながっていた方が、このゲームらしいと考えました。
その結果、主人公の身体には機械部分が増えていきました。
サイボーグであることは、見た目だけの設定ではなく、ゲーム性から生まれた特徴です。
そのため、依頼しやすくするために機械部分をすべてなくす、というわけにもいきません。
結果として、線を増やして誤魔化す絵になっていた
機械部分はゲーム性から生まれました。
しかし、自分で描いているうちに、それとは別の利点も生まれていました。
私は、少ない線できれいな形を描くのが苦手です。
シンプルな服や身体を描くと、顔や手足のバランスの崩れが、そのまま目立ってしまいます。
一方、機械であれば、装甲、関節、配線、部品の継ぎ目、傷など、さまざまな線を加えられます。
一本一本の線が多少不安定でも、全体の線や情報量が増えることで、何となく機械らしく見せられます。
ゲーム性から増やした機械部分が、結果として、線の下手さを線の多さで目立ちにくくするデザインにもなっていました。
自分で描く場合は、細かな部品の形が前回と少し違っていても、それらしい線を足せば完成させられます。
しかし、誰かに描いてもらう場合は、そうはいきません。
自分では描けても他人には説明できない
イラストを依頼するには、キャラクターのデザインを相手に伝える必要があります。
しかし、今は、自分でも上手く説明できない部分があります。
腕の装甲は、どのような構造になっているのか。
肩や肘の部品は、どのようにつながっているのか。
後ろから見たとき、機械部分はどのような形なのか。
左目の機械は、顔のどこまで覆っているのか。
どの線が必須で、どの線は省略してよいのか。
正面からそれらしく描いているだけなので、角度が変わると、自分でも正しい形が分かりません。
ゲームシステム上必要な機械部分と、絵の密度を増やすために何となく加えた線が混ざっているのだと思います。
自分一人で描くなら、それでも進められます。
しかし、他人へ依頼するには、キャラクターの構造を自分自身が理解し、言葉や資料で説明できなければなりません。
正面から一枚描けるだけでは、キャラクターデザインは完成していないのかもしれない。
依頼先を探し始めて、初めてそのことに気づきました。

それっぽくしか描けない
色も塗れない
まずは完成イラストより設定画
最初は、タイトル画面の完成イラストを依頼したいと考えていました。
しかし、その前に、主人公のキャラクターデザインそのものを整理した方がよいのかもしれません。
正面、横、後ろから見た形。
機械部分の構造。
色の分け方。
必ず残したい特徴。
省略してもよい装飾。
こうした情報をまとめた設定画があれば、タイトル画面や立ち絵を依頼するときにも、デザインを伝えやすくなります。
自分だけで整理するのが難しければ、キャラクターデザインが得意な方に、デザインの整理から相談する方法もありそうです。
機械部分を単純になくすのではなく、ゲーム性に必要な複雑さと、何となく増えていった線を分ける。
そうすることで、主人公らしさを残しながら、ほかの人にも理解できるデザインに近づけられるのではないかと思います。
依頼には依頼する側の準備も必要
有償依頼は、お金を払えば頭の中のイメージをそのまま読み取ってもらえるものではありません。
何を描いてほしいのか。
どの特徴を大切にしたいのか。
どこまで自分で決めて、どこから相手に任せたいのか。
依頼する側も、それを伝えるための準備をする必要があります。
自分のキャラクターを誰かに描いてもらいたいという気持ちは、今も変わりません。
ただ、いきなりタイトル画面を依頼するのではなく、まずはキャラのデザインを、自分以外の人にも理解できる形へ整理するところから始めた方がよさそうです。
イラストを依頼しようと考えたことで、絵の技術だけではなく、自分が作ったキャラクターについて、改めて考えることになりました。
