そうだ、お遍路へ行こう(一~五番札所)【ガチ旅日記60】お遍路編1
2026年3月に青森県を訪れ、悲願の47都道府県を制覇した。沖縄や小笠原諸島などの旅行記を「ガチ旅日記」としてまとめている。
今回から四国八十八ヶ所霊場を巡る「お遍路編」がスタート!毎週月曜日の掲載だ。
お遍路の準備は↓
第一番札所・霊山寺
記念すべき第一番の札所は、「発願の寺」と呼ばれる霊山寺(徳島県鳴門市)。
総合案内所で準備
何も準備せずに来た人は、まず門前にある総合案内所に行こう。納経帳など、お遍路に必要な物品について教えてくれる。
「今日思い立って来た」と伝えると、「始めた事が偉い」と非常に喜んでくれ、丁寧に教えてくれたのが印象的だった。

ここで2200円のシンプルな納経帳(寺ごとの「納経」(お経を納めた証。御朱印)をまとめる、お遍路専用の本)を購入。
が、一つ笑ってしまう話が…。

実はこの納経帳、こちらでは最初から霊山寺の納経が書かれた状態で売られているのだ。
納経をいただくのは参拝後ちゃうんかい!w
ありがたみねぇ~!!ww
というのも、観光バスの団体客がひっきりなしに訪れて納経してもらうため、書いてもらうにはかなり待たされるから(後述)。
そこで先を急ぐ人には納経された状態で、+500円で販売するのだとか。
なるほど~?!
分かるようで分からん…。
そこまで急いでいなかったので、未記入の納経帳と納札を購入。納札は、本堂と大師堂の参拝前に納めるもの。

仁王門
改めて仁王門の前で一礼し、境内へ。非常に風格があり、身が引き締まる。初回なのでしっかり説明しておこう。

前回書いた作法通り、手水舎で左手、右手、口を清める。一度くんだ水で全て終えるのがマナー。

本堂と作法
そして本堂へ。

まず本堂の手前に専用コーナーがあるので、ロウソクを1本、線香を3本立てる。
先ほど購入した納札に、住所と日付、名前を記入し、納札入へ。事前に書いておくと良い。

住所は自治体名まで、日付は〇月吉日でも構わないとのこと。出発前に書いておくと、毎回慌てなくてよい(自分のことだ)。

読経に決まったルールはないらしいが、般若心経を1回、その寺の本尊の仏様によって異なる「御本尊真言」を3回、などらしい。
霊山寺は御本尊が釈迦如来なので、真言は「のうまく さんまんだ ぼだなん ばく」とのこと。
いきなり言われても困ると思うが、真言がひらがなで掲示されている札所も多い。
初心者に優しい仕様なのだ。
また私が購入した般若心経の経本には、どの札所でどの真言を唱えればいいか書いてあった。こちらも親切。
大師堂
続いて大師堂へ。訪問時は工事中で囲いがしてあった。

納経札を収め、ロウソクや線香をあげ、読経するのは同じ。ただ、真言は大師堂では唱えない習わしのようだ。

多宝塔
こちらの霊山寺では、室町時代の応永年間に建てられた多宝塔が有名とのこと。
なんか、後光がさしているようでありがたい写真になってる…。

そして最後に納経所で納経をいただく。この霊山寺では工事中でもあり、最初に訪れた案内所内で書いてもらった。
が、最初に書いた通り、やはり先に来た団体客のため何十人分も書くため、10分ほど待つ。なるほど、それで先に書かれたものを売るのか…。
ちょっとだけ歩き遍路
霊山寺から第二番札所の極楽寺までは1.5km。最初なので、ここだけ歩いてみることにした。猛暑日だったので迷ったが…。
まさにうだるような暑さの中、黙々と歩を進める。全体の約100分の1程度の距離だが、3分も歩けば汗が噴き出してきた。
これは確かに真夏はめちゃくちゃ大変だ…(それでも歩き遍路の人もいた)。

途中のヒマワリに癒される…。

この際、日に焼かれながら自問自答したのは、「これほど苦しいのに、私はなぜお遍路をするのか」ということ。
願い事をかなえたい、観光を兼ねてなど人それぞれだろう。しかしこの黙々と歩く行為は、即ち自己との対話、哲学そのものではないだろうか。
何のために生き、そしてお遍路に挑むのか。
そんな思いを詠んだのがこの一首。
昔、菅直人元首相がお遍路に行った気持ちが分かった気がした。
なお、お遍路には「同行二人」という、「常に弘法大師と二人で歩き修行をしている」ことを表す言葉もある。
その意味では、「見守っていてくれているであろう弘法大師なら、自分の問いにどう答えていただけるか」と思いを巡らす時間でもあるかもしれない。
歩くこと20分、ついに第二札所・極楽寺へ。
第二番札所・極楽寺
ここから先は、参拝作法はすべて同じ。このため山門と本堂、大師堂、それ以外の見どころがあれば紹介する形に。
山門
霊山寺とはかなり違う雰囲気。

鐘楼
札所によっては鐘楼が解放されており、鐘が突ける。ただし、鐘は「到着しました」というメッセージなので、参拝後に突くのはNGとのこと。
このため、参拝後に「打ち忘れた!」と気づいた霊山寺は止めておいた。

本堂
本尊は阿弥陀如来、真言は「おん あみりた ていせい から うん」。

大師堂

長命杉
弘法大師のお手植えと伝わる長命杉(樹齢1100年以上!)。確かに存在感がすごい。

道の駅「第九の里」に寄り道
極楽寺から霊山寺に歩いて戻る1.5kmも、当然だがタフな道程に。少し寄り道して「道の駅第九の里」で休憩。
知っている人もいると思うが、ベートーヴェンの「第九」が日本で初めて演奏されたのが、この鳴門市だったのだ。
第一次世界大戦当時、徳島県鳴門市大麻町桧につくられた板東俘虜収容所内で、ドイツ兵捕虜によって、1918年6月1日にベートーヴェンの「交響曲第9番」を、アジア・日本で初めて全曲演奏したことに因み「第九の里」と名付けられました。
「第九ホットドッグ」が気になる…w

結局、自宅で飲むようにすだち酒のみ購入。暑くて食欲がなかったorz
霊山寺の駐車場に戻り、再び車遍路へ。
第三番札所・金泉寺
極楽寺~金泉寺は約3km。
歩けなくもないが、さすがに霊山寺~金泉寺の往復だと9kmになってしまうので、倒れそうだったから断念。
山門
朱色の雰囲気が極楽寺に近い印象。

鐘楼

本堂
看板の朱色が目立つ。
本尊は霊山寺と同じ阿弥陀如来、したがって真言は「のうまく さんまんだ ぼだなん ばく」。

大師堂

第四番札所・大日寺
金泉寺~大日寺は約5km。かなり離れている上、道を間違えて行き過ぎてしまった。
途中まで案内表示があったのに、一番大事な右折する場所に何もないとは…orz
山門
深みがかった赤が印象的。

本堂
本尊は大日如来、真言は「おん あびらうんけん ばざらだとばん」。

大師堂

羅漢槙
樹齢270年だという立派な木。

第五番札所・地蔵寺
大日寺~地蔵寺は約2km。大日寺から南下するだけなので、これは簡単。
山門
背は低いが、質実剛健でどっしりとした印象。

山門を入ってすぐ、高さ4mもの弘法大師像が。見上げるとものすごい迫力。

鐘楼

本堂
本尊は勝軍地蔵菩薩、真言は「おん かかかび さんまえい そわか」。

大師堂

大銀杏
樹齢800年、弘法大師お手植えと伝わるが…。
あれ?
同じお手植えとされる、極楽寺の長命杉が樹齢1100年、そして弘法大師は9世紀に亡くなったはずでは…ゲフンゲフン。

まあ、非常に立派なのは間違いない。ちょうど納経終了の午後5時になったので、この日はこれでおしまい。
おわりに
というわけで、今回は第一番札所~五番札所を一気に紹介した。
改めて見比べると、札所ごとに山門や本堂に特徴があり、なかなか興味深い。
今後、一日で回る場所が増えるかもしれないが、その際も4、5カ所程度ずつ紹介していきたい。
お遍路に限らず、質問は大歓迎!
著者:シーサー太郎
アラフィフのマルチオタク。趣味は旅行、「歌ってみた」のYouTube配信、三線弾き語り、短歌、筋トレなど。
2026年7月より、お遍路さんに挑戦。
