見出し画像

もし清原和博のクジを当てていたら⑰

この作品はファンタジーです。

開幕連勝で幕を開けた中村阪神、しかし早々に暗礁に乗り上げることになる。
1番を任せた高橋慶彦が離脱。
実は高橋はオープン戦終盤に起きた事故(始球式で全力のボールを足首に当てられる、まさに死球式である)で足を痛めていた。
「俺は元々阪神が好きやったしね。前年のロッテからすぐにセリーグに戻れてなんとか自分のためにも阪神のためにも頑張ろうって思ってたんだけど…」とは高橋の弁。
さらに、期待のマーベル・ウインが不振。岡田もピリッとせず、田尾も些細な出来事からやる気を無くしていた。
打線は和田、真弓、そして清原の3人が頼みの綱になっており中村が期待した山田は打率1割台と低迷。ファンからは「キャッチャー山田やのに打てへんとか水島新司に謝れ!カス!」などと罵声が飛んだ。
それでもシーズン終盤まで上位争いをしたのは投手陣の充実。
野茂、野田、猪俣、葛西、湯舟らの頑張りもあり久しぶりの優勝にも手が届きかけた…が
終盤ヤクルトに手痛い連敗を喫しチャンスは遠のいた。その時、阪神の前に立ちはだかったのが攻守ともに超一流への階段を登り始めていた2年目の古田敦也である。このシーズン.340で首位打者を獲得。「だから言いましたのや…このキャッチャーを取れと。古田が居たら優勝ですわ…」
解説席で村山が吐き捨てるように呟いた。
それでも阪神はAクラスを確保、そして清原は年間通してコンスタントに長打を放ち.289 39本 93打点で37本の落合博満に競り勝ち初のホームラン王に輝いた。
「憧れの落合さんと競ってホームラン王になれたのは自信になりました。やっとタイトルが取れたのは良かったがやっぱり優勝したい。一年目は先輩方に引っ張って頂いて優勝したが、まだ自分は未成年だったのでビール掛けをしていないですし、それを何とか達成したい。(来年も)ホームラン王のタイトルも守ります。」
そんな若きホームラン王の前に立ちはだかったのは落合でも広沢でも池山でも無く甲子園球場になるのだった。
(続く)

この作品はフィクションです。

いいなと思ったら応援しよう!