今夜はビート・イット
| 「今夜はビート・イット」 | ||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| マイケル・ジャクソン の シングル | ||||||||||||||||
| 初出アルバム『スリラー』 | ||||||||||||||||
| リリース | ||||||||||||||||
| 録音 | 1982年 | |||||||||||||||
| ジャンル | ハードロック/R&B | |||||||||||||||
| 時間 | ||||||||||||||||
| レーベル | エピック・レコード | |||||||||||||||
| 作詞・作曲 | マイケル・ジャクソン | |||||||||||||||
| プロデュース | クインシー・ジョーンズ | |||||||||||||||
| チャート最高順位 | ||||||||||||||||
| ||||||||||||||||
| マイケル・ジャクソン シングル 年表 | ||||||||||||||||
| ||||||||||||||||
| ||||||||||||||||
「今夜はビート・イット」(原題:Beat It)は、マイケル・ジャクソンの楽曲、及びアルバム『Thriller』から3作目のカット・シングル。
概要
[編集]
この曲はマイケルがヘイブンハーストで他のミュージシャンたちと共に制作したデモ曲が起源とされている。ドラムはドラムマシンでプログラミングされ、ベースラインはエレクトリックベースギターとベルラボのデジタルシンセサイザー「シナジー」キーボードを組み合わせたものだった。このハイブリッドスタイルは本番のレコーディングセッションでもそのまま採用された。
2008年2月に発売された『Thriller 25』には、この曲をリミックスしてファーギーのボーカルをフィーチャーしたものが収録されている。また、PVには本物のギャング(ロサンゼルスを拠点とするクリップスとブラッズのメンバー)が参加している。
参加ミュージシャン&レコーディング・エンジニア
[編集]- ボーカル/バックコーラス/作詞/作曲 マイケル・ジャクソン
- エレクトリック・ピアノ グレッグ・フィリンゲインズ
- キーボード ビル・ファーラー
- シンセサイザー グレッグ・スミス
- シンセサイザー トム・バーラー
- プログラム・シンセサイザー スティーヴ・ポーカロ
- ドラム ジェフ・ポーカロ
- リード・ギター/ベース スティーブ・ルカサー
- リズム・ギター ポール・ジャクソン・ジュニア
- ソロ・ギター エディ・ヴァン・ヘイレン
- ミキシング・エンジニア ブルース・スウェーデン
- レコーディング・エンジニア ドン・ランディー
- プロデューサー クインシー・ジョーンズ
エドワード・ヴァン・ヘイレンのギターソロ
[編集]ハードロックバンド ヴァン・ヘイレンのリード・ギタリストであるエドワード・ヴァン・ヘイレンはギター・ソロを追加して欲しいと依頼された[1][2]。最初にクインシー・ジョーンズから連絡を受けたとき、いたずら電話かと思った[3]がその電話が本物であることを確認した彼は、ギタリストのアラン・ホールズワースから借りたハートリー・トンプソンのアンプを使用し[4]、ギター・ソロを録音した[5]。
クインシー・ジョーンズとマイケル・ジャクソンがこの曲の「スケルトン・バージョン」をエディの家に持参しギター・ソロは録音された。ギタリストのスティーヴ・ルカサーは「最初、エディが良いソロを弾いて、とてもロックだったんだけどクインシーが「強すぎる」って言うんだ。だから自分はディストーションギターのサウンドを減らさなきゃならなかった。それがリリースされたんだ」[5]と回顧する。二つのバージョンのギター・ソロが録音された[3]。
エディのギター・ソロが始まる直前、誰かがドアをノックするような音が聞こえる。一説にはエディのレコーディング・スタジオに入ってきた人だとも言われる。別の話では、自分のギターを叩いたのだとされる[6]。だが実際にはその音はマイケル・ジャクソンがドラムケースを叩いた音であるとアルバムのライナー・ノーツに記されている。
エンジニア達は、レコーディングの最中にエディのソロの音でコントロール・ルームのモニタースピーカーが火を噴いたことに驚き、「これは本当にすごいものに違いない!」と叫ぶに至った[7]。
ちなみに、エディはこのギターソロ・レコーディングに無償で参加してしまったため、あとでデイヴィッド・リー・ロスに酷く怒られたという。 エディは、ビクトリーツアーの一公演に飛び入りで参加し、ソロ・パートを弾いている(その時の写真や動画が少なからず存在する)。
ミュージックビデオ
[編集]ボブ・ジラルディが監督を務め、1983年1月に撮影されたこのミュージックビデオは、同年3月31日に公開された。ビデオには、ロサンゼルスの実在のストリートギャング、クリップスとブラッズが起用された。ビデオでは、ジャクソンが無意味な暴力について思い悩む様子や、後に2つのギャングの喧嘩を仲裁する場面が描かれている。バックダンサーを従えて一糸乱れぬフォーメーションで踊るスタイルはウエスト・サイド物語をモチーフとしている[8]。公開後すぐにビリー・ジーンに続いてMTVでも放送が開始され、MTVの契約数もうなぎのぼりとなった。
反響
[編集]アメリカのビルボード誌では、1983年4月30日に週間ランキング第1位を獲得。ビルボード誌1983年年間ランキングは第5位。
『ローリング・ストーン』誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・ソング500」と「オールタイム・グレイテスト・ギター・ソングス100」において、それぞれ185位[9]と81位[10]にランクイン。
また、YouTubeにおける公式ミュージック・ビデオの再生回数は、2023年11月に10億回再生を達成した。マイケルのミュージック・ビデオがYouTubeで10億回再生を達成するのは、「ビリー・ジーン」、「ゼイ・ドント・ケア・アバウト・アス」に次いで3曲目である[11]。
パロディ
[編集]この曲は人気の高さから、パロディの題材に使われることも多い。以下はいくらかの事例である。
- アル・ヤンコビックの1984年のヒット曲“Eat It”(邦題:「今夜もイート・イット」)は、ミュージック・ビデオも含めてこの曲のパロディ。元の曲名の“Beat It”から「B」を抜き、好き嫌いの多い子供に「とにかく食え」と言い聞かせる歌詞に変えている。ギターソロはリック・デリンジャー。
- 1989年の映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』中では同曲が未来のカフェのシーンで使用され、店内のビデオモニターの中に、マイケルを装った別人が登場している)。
- 日本では、NHKのテレビ番組『ハッチポッチステーション』内コーナー「What's Entertainment?」において、グッチ裕三が「マイケル・ハクション」として、この曲とミュージック・ビデオのパロディで「やぎさんゆうびん」を歌った。
- 2008年、フォール・アウト・ボーイがこの曲のカヴァーをダウンロード販売(ギター・ソロは、ジョン・メイヤー)。
カバー
[編集]- 藤井風 - 『HELP EVER HURT NEVER』初回限定盤(2020年)および『HELP EVER HURT COVER』(2021年)
脚注
[編集]- ↑ Taraborrelli 2004, pp. 224–225.
- ↑ Shields, Gerard (April 22, 1983). “Motown going strong into the '80s”. 2012年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月6日閲覧。. The Daily Collegian.
- 1 2 Quan, Denise (November 30, 2012). “Eddie Van Halen deconstructs his collaboration on 'Beat It'”. CNN. 2015年4月3日閲覧.
- ↑ “Tribute to Eddie Van Halen's Favorite Guitarist, Allan Holdsworth”. Van Halen News Desk (2017年4月17日). 2017年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月6日閲覧。
- 1 2 Cadman & Halstead 2007, pp. 27–28.
- ↑ Day, Patrick Kevin; Martens, Todd (February 12, 2008). “25 'Thriller' facts”. The Baltimore Sun. 2009年3月25日閲覧.
- ↑ “The Many Lives of Q”. BBC. December 10, 2010. 2015年10月11日閲覧.
- ↑ allmusic.com
- ↑ “The 500 Greatest Songs of All Time” (英語). Rolling Stone (2021年9月15日). 2021年12月21日閲覧。
- ↑
- ↑ 故マイケル・ジャクソン、「今夜はビート・イット」MVがYouTubeで10億再生突破、Billboard JAPAN、2023年11月30日。