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上清派

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

上清派(じょうせいは)は、道教の宗派の一つ[1]代を最盛期とし[2]代以降は正一派に属する[3]茅山を拠点としたことから茅山派(ぼうざんは)、茅山上清派などとも呼ばれる[1]

南朝梁陶弘景が大成者だが、その起源は晋代魏華存楊羲中国語版許謐中国語版らに遡る[1]。陶弘景の後、唐代の王遠知中国語版潘師正中国語版司馬承禎李含光中国語版呉筠中国語版、宋代の朱自英劉混康らに継承された[1][3]。唐宋の皇室と繋がりをもち[1]李白顔真卿にも影響を与えた[4]

上清派は『大洞真経中国語版』『黄庭経中国語版』などからなる上清経中国語版[5]を根本経典とする[6]。上清派の特徴として、存思を重視したこと、「仙・人・鬼」の宇宙観により死後の昇仙の可能性を説いたこと、などが挙げられる[7][8]

上清派の思想書に、陶弘景編『真誥』、司馬承禎『坐忘論中国語版』『天隠子中国語版』などがある[1]。元代の劉大彬編『茅山志』は上清派の歴史を伝える[3][9]

元代頃からは呪術的傾向を強め、民間の呪術師が「茅山道士」[10]、その術が「茅山術」とも呼ばれるようになった[11]

脚注

[編集]
  1. 1 2 3 4 5 6 砂山稔、平凡社 改訂新版 世界大百科事典『茅山派』 - コトバンク
  2. 酒井規史 著「宋代の道観―茅山を中心に」、平田茂樹・山口智哉・小林隆道・梅村尚樹 編 編『宋代とは何か : 最前線の研究が描き出す新たな歴史像』勉誠社、2022年。ISBN 9784585325239189頁。
  3. 1 2 3 宮川尚志 著「茅山派」、坂出祥伸; 山田利明; 福井文雅; 野口鐵郎 編『道教事典』平河出版社、1994年、535-536頁。ISBN 9784892032356
  4. 神塚淑子 著「茅山派」、尾崎雄二郎; 竺沙雅章; 戸川芳郎 編『中国文化史大事典』大修館書店、2013年、1108-1109頁。ISBN 9784469012842
  5. 横手裕『道教の歴史』山川出版社〈宗教の世界史〉、2015年。ISBN 978463443136298-104頁。
  6. 石井昌子 著「上清派」、日原利国 編『中国思想辞典』研文出版、1984年、211頁。ISBN 9784876360437
  7. 麦谷邦夫 著「上清派」、坂出祥伸; 山田利明; 福井文雅; 野口鐵郎 編『道教事典』平河出版社、1994年、278頁。ISBN 9784892032356
  8. 神塚淑子『道教思想10講』岩波書店〈岩波新書〉、2020年。ISBN 978400431848415頁。
  9. 酒井規史 著「宋元時代の道教と地誌―茅山の事例を中心に」、小二田章・高井康典行・吉野正史・竹内洋介 編『書物のなかの近世国家 : 東アジア「一統志」の時代』勉誠社、2021年。ISBN 978458532505580頁。
  10. 宮川尚志 著「茅山道士」、坂出祥伸; 山田利明; 福井文雅; 野口鐵郎 編『道教事典』平河出版社、1994年、535頁。ISBN 9784892032356
  11. 清水宗徳宮地神仙道修真秘訣 : 合冊版 別冊』神仙道本部、1988年。49頁。