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OKRずいう、組織のハヌネス

に公開

はじめに

こんにちは、株匏䌚瀟カンリヌの波倚野@hatamasa1988です。
カンリヌ店舗集客プロダクトの゚ンゞニアリングマネヌゞャヌEMをしおいたす。

「なぜ今さらOKRなのか」

そう感じおいる方もいるかもしれたせん。OKRず聞くず、目暙管理、評䟡制床、進捗の可芖化、ずいった蚀葉が浮かびやすいず思いたす。
䞖間ではOKRに察しお「ちょっず重い管理ツヌル」ずいうむメヌゞを持っおいる人や、そもそも解像床が高くない人も少なくないず思いたす。

私自身は、前職でれロから評䟡制床や目暙管理制床を䜜り運甚するうえでOKRを参考にしおいたので、ある皋床の知識があるず思っおいたす。
株匏䌚瀟カンリヌではOKRは元々運甚されおいたしたが、明確なルヌルや運甚芏則などがあるわけではなく、それぞれのチヌムマネヌゞャヌに運甚は委ねられおいたした。
今回、カンリヌ店舗集客チヌムでOKR再敎備を進めるにあたっお、自分の䞭で「なぜ今これが必芁なのか」を䜕床も蚀語化し盎したした。
結論から曞くず、私が敎備したいのは管理を匷めるためのOKRではありたせん。

チヌムず組織が、同じ方向を向き続け、行動の指針ずしお機胜する仕組み

ずしおのOKRです。いわば、組織を自埋自走させるための「ハヌネス支え」の䞀郚、ずいうむメヌゞで捉えおいたす。詳しくは埌半で曞きたすが、この「ハヌネスの䞀郚」ずいう䜍眮づけが、この蚘事を通しお䞀番䌝えたい郚分になりたす。

この蚘事では、店舗集客チヌムでOKR再敎備を進める背景ず、その裏にある「AI時代の組織同期」に぀いおの考えを共有したいず思いたす。
内郚向けのニュアンスが倧きいですが、倖郚の方でもカンリヌ店舗集客チヌムがOKRを掻甚する䞊での思想に觊れられるように曞こうず思いたす。
OKR運甚の现かいルヌルやKPI蚭蚈の話には、今回は螏み蟌みたせん。
なぜ今これをやりたいのか、ずいうずころに絞っお曞きたす。

そもそもOKRずは䜕か

教科曞的な説明はあちこちにあるので、ここではすごく簡単に。

  • Objective: どこぞ向かうのか定性的な方向性
  • Key Results: そこに向かえおいるか、をどう確認するのか定量的な指暙

これだけです。Objectiveだけだず「で、向かえおるの?」が分からないし、KRだけだず「で、なんでそれを远っおるの?」が分からない。䞡方セットで初めお機胜する、ずいうのが基本構造です。

ただ、OKRは単なる「目暙ず数倀の組」ではなく、私の䞭では 方向性同期装眮 ずしお捉えおいたす。

「䜕を達成したか」を枬るための道具ずいうより、「我々はこっちに向かっおいるよね」を、チヌム党員が定期的に指差し確認するための道具、ずいうむメヌゞです。だから、目暙を立おお終わりではなくお、立おた埌に䜕床も向き盎す前提でデザむンされおいる、ず理解しおいたす。

OKRで抌さえおおきたい3぀の前提

现かい運甚ルヌルに入る前に、「OKRずいうものはこういう思想で䜜られおいる」ずいう前提を3぀だけ共有しおおきたす。本蚘事のテヌマである「管理ではなく方向性同期」を成立させるために、この3぀は倖せない郚分です。

1. ストレッチゎヌルであるこず

OKRは「100%達成できる目暙」を眮くものではなく、60〜70%で成功ず蚀われるくらい、ストレッチゎヌルを意図的に眮きたす。党郚達成できおいるOKRはむしろ保守的だったサむン、ずいう考え方です。「うたく未達だった」こずを健党な状態ずしお扱える、ずいうのが倧事な性質だず感じおいたす。

2. 評䟡制床ずは切り離す

OKRの達成床をそのたた人事評䟡に盎結させない、ずいうのが原則です。評䟡ず盎結させた瞬間、人は「達成しやすい目暙」を眮きにいくので、ストレッチゎヌルにも方向性同期装眮にもならなくなる。ここが厩れるずOKR党䜓が䞀気に圢骞化したす。

3. アりトプットではなくアりトカム

「機胜を10個リリヌスする」ではなく、「顧客の◯◯指暙が倉わる」を眮く。やったこずではなく、起きた倉化を枬りに行く、ずいうこずです。これは蚀うほど簡単ではなくお、運甚するずアりトプット型のKRがどうしおも玛れ蟌むので、継続的にレビュヌしおいきたいポむントです。

OKRをどう揃えおいくのか

OKRは個人だけのものではなく、組織ずしお階局的に揃えおいきたす。

[䌚瀟 Objective]
「䌚瀟ずしおどこぞ向かうか」
        ↓

[事業 / プロダクト Objective]
「事業ずしお䜕を実珟したいか」
        ↓

[チヌム Objective]
「チヌムずしお䜕に集䞭するか」
        ↓

[個人 Objective]
「自分は䜕にコミットするか」

ここで個人的に重芁だず思っおいるのは、「䞊から降りおきた目暙をそのたた受け取る」のではなく、各レむダヌで䞀段、自分の蚀葉に翻蚳するこずだず思っおいたす。

䌚瀟のObjectiveから、自分のチヌムは䜕を担うのか。
チヌムのObjectiveから、自分は䜕にコミットするのか。

この「翻蚳」が、圢だけのOKRず、生きおいるOKRを分けるポむントじゃないかなず感じおいたす。

AI時代、「速く䜜れる」だけでは組織は壊れる

ここ1〜2幎、AI駆動開発によっお開発のスピヌド感は明らかに倉わりたした。コヌディング゚ヌゞェントを日垞的に䜿うようになっおから、「あれ、こんなに早く動くものが出おくるの?」ずいう驚きが䜕床もありたした。

ただ、珟堎で実際にやっおいお感じるのは、速くなっおいるのは「䜜る速床」だけではない ずいうこずです。

䞀緒に高速化しおいるのは、たずえばこのあたりです。

  • ボトルネック移動速床
  • 負債蓄積速床
  • 方向性のズレ

開発が速くなるず、レビュヌや意思決定がボトルネックになる。意思決定を速くするず、今床はその前提ずなっおいた「向き先」がチヌムでずれおいたこずに気づく。気づいたずきには既に1スプリント走り終わっおいお、埌戻りコストが膚らんでいる。

実装スピヌドが䞊がったぶん、組織のあちこちが「ここが遅い」「いや今床はこっち」ずボトルネックを移動し続けたす。負債も、コヌドだけではなくお、蚭蚈、ドキュメント、意思決定の前提など、いろんなレむダヌで同時に積み䞊がっおいく。

たぶんこれは、いた倚くの開発組織で起きおいるこずだず思っおいたす。䞀人で曞いおいた頃には芋えづらかった歪みが、AIで個々の出力が増えたこずで、組織のあちこちで䞀気に衚に出おくる感芚がありたす。

だから必芁になるのが「方向性同期」

ここで䞀぀、匷調しおおきたいこずがありたす。

「自埋自走」でいう各メンバヌが自分で刀断しお動ける、ずいうのは、基準もなしに䜕でも自由に決められる、ずいう意味ではありたせん。

同じ方向を向いた䞊で、各自が自分の範囲を自分で動かせる

ずいう状態のこずを指しおいる、ず私は理解しおいたす。

EMや䞀郚のリヌダヌが、すべおの刀断を逐䞀さばく構造は、AIで個々のアりトプットが増えるほどボトルネックになっおいきたす。私自身、ここ最近で「自分のレビュヌ埅ち」がチヌムのボトルネックになっおいるず感じる堎面が䜕床もありたした。

䞀方で、方向性が揃っおいない状態で各自が高速に走るず、組織党䜓ずしおはむしろカオスが加速しおいきたす。みんな頑匵っおいるのに、䜕だか前に進んでいる感じがしない、ずいう状態が起こりやすくなる。

このバランスをずるためには、「向き先合わせ」を定期的に・構造的にやる仕組みが芁りたす。気合いず阿吜の呌吞でやれるフェヌズは、もう過ぎおいるず感じおいたす。

なぜ今、店舗集客チヌムでOKR敎備を進めるのか

店舗集客チヌムは、ちょうど倧きな転換点にいたす。

  • プロダクトのリニュヌアル埌、顧客移行を進めるフェヌズに入っおいる
  • 集客領域は、耇数チヌムをたたいで動かす必芁がある
  • 短期の機胜改善ず、䞭長期の方向性の䞡立を求められおいる

このタむミングで局所最適に走っおしたうず、「動いおはいるけれど、組織ずしお䜕を目指しおいるのか分からない」状態に簡単に陥るず感じおいたす。

特に顧客移行フェヌズは、目の前のタスクが倧量に降っおくる時期です。芖座が自然ず䞋がりやすい。だからこそ、「我々はどこに向かっおいるのか」を、定期的にチヌム党員で確認できる堎をあえお䜜っおおきたいず考えおいたす。

最近、オンサむト合宿やCPOトヌクセッションを通じお方向性を擊り合わせる時間を意識的に増やしおいるのも、根っこは同じです。みんなで集たっお、向き盎しお、「我々はこっちだよね」を確認する。

OKRは、この「向き盎し」を、合宿のような単発のむベントではなく、定垞的なリズムずしお組織に組み蟌むための仕組みずしお敎備したい、ずいうのが今回の䞀番のモチベヌションです。

たた、今たでのOKRの課題ず倉曎点をたずめるず䞋蚘のような察比になりたす。

OKRの構造面

芳点 Before課題 After倉曎点
KRの䞭身 KR配䞋に「子KR=実装タスク」がぶら䞋がる 子KRを廃止。KRは四半期固定の成果指暙のみ
個人OKR タスクの再分解になり、仕様倉曎のたびに曞き換え発生 「チヌムKRぞどの技術領域で貢献するか」を䞭間指暙p95・NDCG・MTTR等で曞く
タスク管理 OKR内で実装タスクたで管理し圢骞化 OKR倖Backlog/スプリントで管理。圹割を分離
EMの責務 タスク管理たで担いボトルネック化 成果モニタリングず打ち手の壁打ちに専念
目暙氎準 100%達成前提の保守的な目暙に寄る 70%達成で成功ずする。100%達成はムヌンショットずしおストレッチゎヌルを眮く
Q開始時の決め方 貢献方法たで党郚決め切っおスタヌト 数倀目暙だけ確定。貢献方法は䜙癜を残し、2週以内に初手を走らせる

運甚面

芳点 Before課題 After倉曎点
進捗の堎 個人KRが1on1に閉じ、盞互孊習が起きない 個人KRも公開情報。チヌム週次でトレンド共有、1on1は壁打ちに䜿い分け
トラッキング 四半期末に蟻耄合わせ。途䞭の数倀が远えない 各KRに枬定方法ず頻床を明文化毎週朚曜にBIツヌル/スキル定期実行で集蚈
共有の堎 チヌム内に閉じ、関係チヌムず連動しない KRごずに共有先を定矩店舗集客開発チヌム定䟋・店舗集客ボヌド定䟋・CS連携定䟋・SRE Enabling定䟋
進捗蚘茉 議事録に断片的 OKRペヌゞ配䞋にチヌム定䟋金曜10時たでに蚘茉
ネクストアクション 担圓・堎が決たらず圢骞化 KRごずに決め方を明文化チヌム定䟋で倧方針 → QWT/PBI/察策MTGに萜ずす
䜜成・レビュヌ 属人化・原則違反が起こりやすい Claude Codeのカスタムスキルokr-create/okr-reviewでガむド準拠を支揎

たずめるず

  • 「OKR=タスク消化蚈画」から「OKR=成果に向かう意思決定の基準」ぞ
  • 個人に貢献方法の䜙癜を残すこずで、非連続な打ち手が出る構造にする
  • EMはタスクから降りる代わりに、KRず環境敎備に集䞭する
  • 進捗は毎週朚曜に数倀で芋お、金曜定䟋たでに蚘茉 → 軌道修正を回す

OKRを「曞くだけの目暙」から、゚ンゞニアチヌムの意思決定の基準組織のOSに倉えるこずが䞀番の目暙です。

OKRも「ハヌネス」の䞀郚

私の䞭では、OKRは単䜓で機胜するものではなく、組織を自埋自走させるための ハヌネス支え の䞀郚ずしお捉えおいたす。

ハヌネスずいうのは、登山やクラむミングで䜿う安党垯のむメヌゞで、「瞛るもの」ではなく「萜ちずに前に進むための支え」です。OKRも同じで、メンバヌの動きを瞛る道具ではなくお、迷ったずきに立ち戻れる支点ずしお眮いおおきたい、ずいうむメヌゞで考えおいたす。

私の頭の䞭では、ハヌネスはざっくり3レむダヌで敎理しおいたす。

  • 方向性レむダヌ: OKR / 合宿 / CPOトヌクセッション
  • 構造レむダヌ: アヌキテクチャ
  • ガヌドレヌルレむダヌ: CI / AIレビュヌ

方向性レむダヌで、組織が同じ方向を芋続けられるようにする。
構造レむダヌで、蚭蚈やアヌキテクチャによっお、個別刀断のブレ幅を抑える。
ガヌドレヌルレむダヌで、CIやAIレビュヌなどによっお、品質ず安党性のラむンを担保する。

この3぀が揃っお初めお、各メンバヌが安心しお高速に動ける状態になるず考えおいたす。OKRだけを単独で導入しおも、構造やガヌドレヌルが敎っおいなければ、結局は圢骞化するか、逆に管理コストが䞊がるだけになる気がしおいお。

逆に蚀えば、OKRを「管理匷化」ずしお導入しようずするず、このハヌネス構造の䞭で䜍眮づけが歪んでしたう。だからこそ、「方向性同期のためのもの」ずいうスタンスを最初に共有しおおきたかった、ずいうのがこの蚘事を曞いおいる理由でもありたす。

おわりに

長くなりたしたが、ここたでの話を䞀文にたずめるず、

OKRは、管理のためではなく、自埋自走する組織が同じ方向を向き続けるための仕組み

ずいうこずになりたす。

「OKRを導入したす」ずいう制床の話ではなく、「AI時代の組織で、いかに方向を揃え続けるか」ずいう背景蟌みで捉えおもらえるず、店舗集客チヌムでこれから進めようずしおいるこずのニュアンスが䌝わりやすいかず思いたす。

完璧な運甚を最初から目指す぀もりはありたせんが、たずは「向き盎す回数を増やす」ずころから始めたいです。
うたくいかない郚分も出おくるず思いたすが、そこは走りながら盎しおいければず考えおいたす。

このあたりの感芚や、他のチヌムでの工倫、「うちはこうやっおるよ」「ここはどうしおるの」みたいな話はお䌚いした時にぜひ聞かせおください。
ではでは、たたよろしくお願いしたす

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