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FC町田ゼルビア2026 継承する町田の精神 昌子源が語る覚悟と責任

プロローグ

2025年4月25日、第12節・湘南ベルマーレ戦に敗れ、FC町田ゼルビアは黒田剛監督体制になって初めて3連敗を喫した。

空気をピリッとさせるために、意図的にそうすることもあるけど、あれは完全に感情でやったことで、それくらい悔しかったですね。

後半アディショナルタイムに失点し、0-1での敗戦。試合後のロッカールームで、昌子源は感情が抑えられないほどに激昂した。

スタンドのサポーターから「下を向くな!」「次だ、次!」という声が、ものすごく聞こえてきたんですよ。本当やったらブーイングをしたかったかもしれない。それでもあの声援は、すごく僕らに響くものがありましたね。

J1に昇格して2年目、町田にとって最大の試練だった。立ちはだかる大きな試練を前に、選手の背中を押したのはサポーターの声だったと昌子は語る。

敗戦から翌日、昌子は監督ミーティングのあと、選手・スタッフ全員が揃うその場で、一つの言葉を残した。

根本的に町田というチームの幹、柱は「チャレンジャー精神」がある。この先、町田が多くのタイトルをとって、王者と言われるようになったとしても、それは変わらないもので、変えてはいけないもの。

背負うものが増えていったとしても恐れるのではなく、チャレンジャー精神を持って戦うのが町田というチームなんだと。サポーターはそれが見たくてスタジアムに来てくれていると思うと、みんなに伝えさせてもらいました。

町田というクラブの根底にある“チャレンジャー精神”。在籍年数が浅い昌子源が、町田に長くいるスタッフたちに「町田というクラブを成しているものはなにか」と聞いて回ったときに、皆が口を揃えた答えがそれだったという。

2012年、初めてJ2を戦ったが1年で降格。2016年、JFLからJ3を経て再びJ2へ這い上がった。そこからJ1ライセンスの取得など紆余曲折ありながら8年にわたるJ2時代を戦い、2023年にようやく掴んだ悲願のJ1昇格。

どれだけ苦難に見舞われても屈せず、チャレンジャー精神で乗り越え、道を切り開いてきた。そして昨季、天皇杯を制し、初のメジャータイトルを獲得。町田はクラブとして、新たなフェーズに入った。

そんな折、今冬に2人の功労者が揃って町田を離れる決断をした。

2014年から2020年まで、入団1年目からキャプテンマークを巻き、強烈なリーダーシップによってチームを牽引したリ・ハンジェ。2016年から10年間、ストライカーとしてクラブを支えた中島裕希。クラブと苦節を共にし、ピッチで町田のチャレンジャー精神を築いてきた2人である。

リ・ハンジェはファジアーノ岡山の強化部副部長に就任し、中島はJ2カターレ富山に移籍。ともに生まれ故郷のクラブへと旅立っていった。

J2時代を戦った選手はごくわずかとなり、中島の移籍によって苦しい時代を知る選手は一人もいなくなった。クラブは新たなフェーズとともに、新たなサイクルに入っている。

そんな節目だからこそ、問われるはずである。町田の“チャレンジャー精神”というアイデンティティを、どう受け継いでいくのか――。

そんな問いを、名護キャンプで昌子源にぶつけた。


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