22.【歴史】「弟子」が「師匠」を買収した日:日本のセブンイレブンがアメリカの本家を救った逆転劇【後編】
みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
わたしは最近、誰かの型を借りながらも自分流に磨くことを考えていると話しましたが、先週の記事に続いてセブンイレブンの歴史を調べてみたら、とんでもない事実が出てきました。
前回はセブンイレブンがテキサスの氷屋から生まれ、日本上陸後に独自の進化を遂げていった経緯についてお話ししましたが、今回はその先、日本のセブンイレブンがアメリカの"本家"に対してあり得ない"ある行動"に出た話をお伝えします。
「型を輸入した側が、型を作った側を超える」という話の続きです。ぜひ最後まで読んでみてください。
本家のアメリカが、まさかの経営破綻
前回の記事では、アメリカ・テキサス生まれのセブンイレブンが日本に渡り、独自の進化を遂げていったことをお伝えしました。
では、その間、アメリカの本家はどうなっていたのでしょうか。
1987年、セブンイレブンの本家であるサウスランド社は、経営権の強化を目的としたレバレッジドバイアウト(LBO)という手法でみずからを買収。しかしこの判断が裏目に出て、18億ドルという巨額の負債を抱えることになります。
そして1990年、サウスランド社はついに経営破綻を申請します。

その頃、日本のセブンイレブンはどうだったかというと、すでに約4,000店舗を展開する、日本最大のコンビニチェーンへと成長していました。アメリカの本家がガタガタになっていた時期に、「弟子」の日本はひとつの巨大企業になっていたわけです。
「弟子」が「師」を買い取った日
1991年、サウスランド社再建の話し合いの中で、救済に名乗り出たのは日本でした。
イトーヨーカドーとセブンイレブン・ジャパンが共同で設立した「IYGホールディングス」が、サウスランド社の株式の70%を4億3,000万ドルで取得します。
ライセンスを受けて日本でビジネスを始めた「弟子」が、本家の株を買い取ってオーナーになる。ビジネス史の中でもなかなか見られない逆転劇が、ここで起きていたわけです。
その後も日本の存在感は増し続け、1996年にはセブンイレブン・ジャパンの全店売上が、親会社のイトーヨーカドーすら初めて上回ります。
そして2005年、セブン&アイホールディングスが設立され、アメリカの7-Eleven Inc.を12億ドルで完全子会社化。今、セブンイレブンというブランドの頂点に立っているのは、日本企業です。
まとめ
2回にわたって、セブンイレブンという会社の意外な歴史を追いかけてみました。
テキサスの小さな氷屋から始まったブランドが日本に渡り、日本流の磨き込みを経て、ついには本家アメリカを買収してしまう。
冒頭でお話しした「誰かの型を自分流に磨く」という話に戻ると、日本のセブンイレブンがやったことはまさにそれでした。輸入した型の上に、自分たちにしかできない工夫を積み上げていったら、気づけば師を超えていた。

今いる場所、今使っているやり方の上に、自分だけの磨き込みを乗せていく。その積み重ねが、いつか「逆転」になるかもしれないということを、セブンイレブンの歴史が教えてくれた気がします。
あなたが今、誰かのやり方を参考にして自分の仕事を進めているなら、ぜひコメントで聞かせてください。一緒に考えていけたら嬉しいです。
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