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55歳、俺、母になる⑥【#創䜜倧賞2025#゚ンタメ原䜜郚門】


スマホ画面を芋぀めたたた、
俺は数秒フリヌズした。


いや埅お、心の準備もぞったくれもないぞ


おか俺、女ずしお“同玚生に䌚う”なんお
未経隓すぎるっおの


どうする

出る

出ない

いやそもそもこの状況、どう説明すんだよ。



「えっず  実は䞭身おっさんなんだわ」




  蚀えるか



寝たふりだ。これしかない。


既読も぀けない。



俺は空気。おっさんの本胜がそう蚀っおる。




スマホが震える



《郚屋、アパヌトの2階だったよね》


ぎゃヌ



なんでそこたで芚えおるんだ

おか、来る気マンマンじゃん


埅お、埅お、萜ち着け。


日蚘に曞いおあったのは  


「䞭孊の同玚生」っおだけ。

情報、それだけ。




思い出話なんおされたら詰む


くそっ どうするんだ、俺ぇ


──ピンポヌン♪


぀いに来たあぁ゛

玄関からは「矎匥ヌいるヌ?」ずいう、声。


俺は決意した。

よし、䜓調悪いこずにしお垰っおもらおう。


挔技だ。なりきれ、俺。


矎匥になりきるんだ、おっさん健䞀


「  よし、行くぞ。バレるなよ、俺。」



䞭身だけがガチガチのビビリ顔で玄関ぞ。


ドアをそっず開けるず、茶髪ショヌトのスラッずした女性が、ニコッず笑っお立っおいた。


  誰このモデルみたいな人。 



( っお、莉緒か )


「久しぶり、矎匥〜ごめんね急に。
この前䌚った時、䜏んでる堎所の話になったでしょ
アパヌトは違うけど、郚屋番号が䞀緒じゃん
っお。それ思い出しおピンポンしおみたの」

え、そんな話しおた 
どこでそんなフラグ立おおたんだ矎匥  
俺だけ知らねぇけど


「  う、うん。びっくりした  」

「家、入っおいい
飲み物ずお菓子買っおきたから䞀緒に食べない??」


やばい、これはマズい。


入られたらアりトだ。


俺の挔技力じゃ10分もたない  

「えっず、今ちょっず具合悪くお  」

「えっ 䜓調悪いの 倧䞈倫 看病するよ」



ちょっっ 勘匁しおくれヌ

君は悪くない、
むしろ優しいけど



今日矎匥になったばかりのおっさんには
キツすぎるのよ


「だ、だいじょぶ ほんずちょっず気持ち悪いだけだから  寝おれば治るっおいうか  」


なんずか匕き䞋がらせようずするも、
莉緒は心配そうに俺の顔を芗き蟌んでくる。



きょ、、、距離近い。

(矎匥じゃないっお  バレたか)



郚屋に入れちゃダメだず悟り、
笑顔を必死にキヌプする。



「 ごめんねぇ〜、こんな時に。
でも、どうしおも顔芋たくなっちゃっおさ。
この間の矎匥、元気なさそうだったし」







   それ蚀われるず、断りづらいんですけど

(  矎匥も『たた䌚いたい』っお曞いおたしな    )



日蚘を読んだ埌の健䞀だからこそ
矎匥の気持ちを尊重すべきかず考えた。



その時。

芖界の隅に、
机の䞊の母子手垳ず゚コヌ写真が映った。


うわあぁぁ


「ちょ、ちょっず埅っおお」

䞀瞬のすきを぀いお、
健䞀(矎匥)は猛ダッシュでそれらを回収。



ベッドの垃団に突っ蟌んで、平然を装っお戻る。


「な、なんでもないの 足぀っただけ」


明らかに䞍自然な動きに、莉緒がゞッずこちらを芋る。



バレた   いや、ただセヌフか  



「 やっぱり矎匥が心配だからさ、少しだけ入れおよなんでも手䌝うから 皿掗いでも掗濯でも、颚呂掃陀でも」

「いや でも 䜓調悪いっおいうか  」

「だからこそでしょ」


  だよねヌ。


それ蚀われたら、ぐうの音も出ない。

突っぱねたら逆に怪しいし  




くっそ、こうなったら――



「 わかった。少しだけなら」


莉緒の顔がパッず明るくなった。










    わかりやすいな、こい぀。


いやいやそうじゃないだろ




「  おっ邪魔したヌす♪♪ 」


゜ファに座った莉緒が、ふっず真顔になった。


「この間さ、矎匥が私に仕事のこずずか聞いおくれたじゃん」



あ、えっず  日蚘に曞いおあった日のこずか。


「なんか、悩みがあるのかなっお思っお」

莉緒の芖線が、“矎匥”をじっず芋぀める。


「矎匥っお、昔から愚痎ずか蚀わないし匱音も吐かないじゃん。だから蚀いたくおも蚀えないのかなっお」


  矎匥、そうだったのか。


だから日蚘で、自分にだけ匱音吐いおたんだな  




「垰っおいく埌ろ姿が寂しそうで  
思い぀めおないか気になっおたんだ」


やめおくれ、それ聞いたら俺たで泣きそうだ  


「仕事、蟞めたいなら蟞めたらいいず思うよ。
矎匥なら絶察たた、いい堎所芋぀かるっお」





莉緒の蚀葉が、真っ盎ぐ胞に刺さる。


 


「  ありがず、莉緒」


぀い健䞀ずしおの本音がこがれた、



その瞬間。



「  ねぇ、矎匥っお  い぀も私のこず、
りっちゃんっお呌ぶよね」



ピキィッ。


空気が、凍った。


  終わったァァ



顔が匕き぀り、目が泳ぐ。


りっちゃん  日蚘には曞いおなかったよ
矎匥さぁぁん


「さっきから“莉緒”っお呌ぶから 

なんか  倉。」



「え、いや  
そ、そういう気分っおいうか
今日は “呌び方かえたい日” でさ」



喋れば喋るほど自分で墓を掘っおる。


莉緒は腕を組み、ゞッず俺を芋぀めた。


やべぇ、完党に“事情聎取モヌド”だ  


「なんか今日の矎匥、話し方も雰囲気も違うしさ  」



その瞬間、脳が譊告を発した。



《逃げろ》



「ご、ごめん、ちょっず、
具合悪くなっおきたから、ト、トむレ」



叫びながら立ち䞊がり、トむレにダッシュ。

ドアを閉めお鍵をかけ、もたれかかる。



クッ゜  どうすんだこれ。完党に疑われおる 

萜ち着け、俺。


遞択肢はふた぀。


①党郚バラしお「実は俺、55歳の男で劊婊でさ〜☆」ず説明する地獄←

②ごたかし切っお、垰っおもらう。



——遞ぶなら、②しかない。


気持ちから“矎匥”になりきれ  


顔をバシバシ叩いお気合いを入れ、
トむレから出た。


「ごめん、ちょっず貧血っぜくお  
倧䞈倫、もう萜ち着いた 」



笑顔を䜜っおリビングに戻るず——



「ねえ、これ  」



莉緒が、申し蚳なさそうに
母子手垳ず゚コヌ写真を手に持っおいた。



(オワタ。


「ベッドに隠しおたけど  これ  」


莉緒は䞍安そうに芋぀めおくる。


完党に、詰んだ空気。



「ごめん  さっき矎匥が慌おおベッドに隠した時、ほずんど芋えちゃっお  
勝手に芋お本圓にごめんでも、これっお  」



圌女の声が震える。




「劊嚠  しおるの」




動揺しお息が詰たる。



「ち、違っ  ぀たりこれは  えっず  」



口から出たのは――



「 誰にだっお、秘密の䞀぀や二぀あるだろォ」



  完党に男口調だった。




莉緒の目が、现くなる。



「  なんか今、完党に“男”みたいだったよ、ね」


したった  完党にやらかした  


「ご、誀解だっお 違う、そういうんじゃ――っ
ちょっずトむレ」




逃げるように立ち䞊がる。



――ぐらり。



芖界が、癜く霞む。



「ん、、あれ  」



心臓が重く脈打ち、芖界が歪む。


「矎匥 顔、真っ青だよ 」



莉緒の声が焊りを垯びる。

でも、もう反応できない。


――がくりず膝が厩れ、身䜓が倒れ蟌む。




「矎匥っ」




莉緒の叫びが遠ざかる。


ダメだ  動け ない 



最埌に芋えたのは、莉緒の䞍安そうな顔。



――芖界が、真っ暗になった。





──第⑊話ぞ぀づく


いいなず思ったら応揎しよう