見出し画像

実験ログ #003|初めての顔合わせ。話は弾んだ、それでも次はなかった

8月19日。ついに、初めての顔合わせの日が来た。

アプリに登録して、メッセージを送り、予定を組んだ。

ここまでは、すべてスマホの画面の中で起きていたことだった。

本当に写真の女性が現れるのか。

普通に話せるのか。

そして僕は、この活動を本当に続けていけるのか。

その答えを確かめる最初の相手が、はるさんだった。

※登場人物の名前は仮名です。


今回の実験データ

  • 相手:はるさん(仮名)

  • 日時:8月19日 19時50分〜20時50分

  • 場所:新宿カフェ

  • 内容:お茶

  • お手当:0.5

初めて渡す「お手当」を準備して待つ

待ち合わせは、カフェの店内だった。

少し早く着いた僕は先に席につき、お手当をすぐに取り出せるよう準備した。

封筒は、100均で買った青色のもの。猫のイラストが描かれた、かわいらしい封筒だ。

渡すときにもたつかないよう、バッグの中の取り出しやすい場所に入れておく。

準備はできている。

それでも落ち着かない。

店の入り口が気になり、何度もそちらに目を向ける。そわそわしながら待っていると、はるさんから「もうすぐ着く」と連絡が来た。

いよいよ、本当に会う。

写真とは少し違った。でも、綺麗な人だった

店内に現れたのは、キャップをかぶった細身の女性だった。

プロフィール写真が斜め上から撮られたものだったため、正直に言えば、最初に抱いた印象は写真と少し違った。

ただ、すらっとした綺麗系の女性であることに変わりはなかった。

はるさんは席につくなり、気さくに話し始めてくれた。

初めての顔合わせで緊張していた僕にとって、それはかなりありがたかった。こちらが無理に話題を探さなくても自然に会話が続き、身構えていた気持ちが少しずつほどけていった。

知らない世界の話に引き込まれた

特に面白かったのが、はるさんの仕事の話だった。

地下アイドルのスタッフや、SNS運用の仕事をしているという。

僕にとっては、まったく知らない世界だ。

どんな仕事をしているのか。現場では何が起きているのか。SNSはどのように動かしているのか。

聞く話の一つひとつが新鮮で、僕はすっかり引き込まれていた。

はるさんは終始気さくで、まるで以前からの友達と話しているような感覚だった。

気づけば、30分ほどがあっという間に過ぎていた。

顔合わせから、P活のリアルな話へ

会話は次第に、アプリやP活の話へ移っていった。

過去に会った変わった人の話。

初回から「大人」に進むことをどう考えるか。

お互いに経験や考えを話してみると、これもまた面白かった。

単に条件を確認するだけではなく、相手がこの活動をどう捉えているのかが少し見えた気がした。

僕も、個人で開発しているアプリのことや本業、趣味について話した。

初対面なのに会話が途切れない。

気づけば、待ち合わせからもうすぐ1時間になろうとしていた。

猫の封筒で、最後に少し和んだ

「じゃあ、そろそろ」

そう言って、お開きにすることにした。

僕は準備しておいた青い猫の封筒を、はるさんに渡した。

すると、はるさんは「私、猫が好きなの」と言い、かわいいと喜んでくれた。

封筒まで用意したのは少しやりすぎだったかもしれない。

でも、最初のお手当をむき出しのまま渡すよりはいい。喜んでもらえたなら、選んだ意味もあったと思う。

その場で中身を確認してもらい、僕たちは席を立った。

こうして、僕にとって初めての顔合わせは終わった。

話は弾んだ。それでも、次はなかった

はるさんは、最初から最後まで感じがよかった。

気さくで話しやすく、一緒にいて安心できそうな人だった。

顔合わせとしては、十分に楽しい1時間だったと思う。

それでも、僕は次に進もうとは思わなかった。

このあとには、すでに9人との顔合わせが待っていた。その中には、プロフィールを見た段階から特に気になっていた本命候補もいる。

最初の一人で決めるには、僕の中で決定打が足りなかった。

もう一つ、正直に書いておくと、はるさんは僕の好みからすると細すぎた。

細身の女性が嫌いということではない。ただ、あまりに細い人を見ると、魅力を感じるより先に心配になってしまう。これは完全に僕個人の好みでしかないが、次の関係を想像する気持ちは動かなかった。

会話が弾むことと、もう一度会いたいと思うことは同じではない。

実際に会ってみなければ分からないとは、こういうことなのだと思う。

はるさんが悪かったわけではない。

僕から次に誘うことはせず、この顔合わせだけで終わりにした。

初めての顔合わせで分かったのは、相手のことだけではなかった。

自分が何を重視し、どこで気持ちが動かなくなるのか。

画面の中では見えなかった自分自身の基準も、少しだけ見えた気がした。

――初戦終了。残り9人。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

次回は、8月23日に迎えた顔合わせについて書こうと思う。

初めての顔合わせを終え、少しだけ勝手が分かってきた僕。しかし、会う相手が変われば、当然その場の空気もまったく違う。

49歳のP活がどう転ぶのか。気になる方は、フォローして実験の続きを見届けてもらえるとうれしい。


※登場人物の名前は仮名です。個人が特定されないよう、一部の情報を調整しています。

※記事内の金額は、僕個人の体験を記録したものです。一般的な相場を示すものではありません。

※本記事は当時の記録と記憶をもとに、読みやすいよう再構成しています。

いいなと思ったら応援しよう!