🌿1300年前の人も、秋の花を数えていた
春の七草は「食べる七草」。
それに対して、秋の七草は
「愛でる七草」と、よく言われます。
秋の野に咲く花を眺めて楽しむ。
そんな秋の七草の始まりは、
1300年ほど前の『万葉集』にあります。
山上憶良が詠んだ、こんな歌です。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り
かき数ふれば 七種の花」
現代風にすると、
「秋の野原に咲いている花を、
指を折りながら数えてみると、
七つの花があったよ」
という感じでしょうか。
山上憶良が、野原で指を折りながら
花を数えている姿を想像すると、
なんだか親しみを感じます。
1300年前の人も、
私たちと同じように、
「あ、咲いてる」
「きれいだな」
と、秋の野の花を眺めていたのかもしれません。🌿
その七つが、
🌱萩(はぎ)
🌾尾花(おばな)=すすき
🌿葛(くず)
🌸撫子(なでしこ)
🌼女郎花(おみなえし)
💜藤袴(ふじばかま)
💙朝顔(あさがお)
です。
この中でも萩は、
『万葉集』で特に多く詠まれた花。
草かんむりに「秋」と書く「萩」という字も、
なんとも秋らしいですよね。
尾花は、今でいう「すすき」
十五夜のお月見でもおなじみです。
葛は、根から葛粉が作られ、
葛根湯などにも使われてきました。
撫子は、可憐な花。
「大和撫子」という言葉にもつながっていきます。
女郎花は、小さな黄色い花が集まって咲きます。
藤袴は、淡い紫色の花。
生乾きの葉や茎には、桜餅のような香りがあります。
古くから、その香りも親しまれてきました。
そして最後の「朝顔」。
ここでいう朝顔は、
現代の夏に咲く、あの朝顔とは違い、
桔梗を指すという説が有力です。
七つの花を並べてみると、
1300年前の秋の野原にも、
今の私たちが見かける花が
咲いていたのですね。
もちろん、時代も景色も違います。
けれど、
秋の風を感じて、野の花に目を留める。
そんな時間は、
昔も今も、変わらないのかもしれません。
忙しい毎日の中で、
道端に咲く小さな花を見つけたら、
少しだけ足を止めてみませんか。
1300年前の人と同じように、
「あ、秋だな」
と感じられるかもしれません。🌿


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