🌿水害で、母の思い出は流された
母の実家の近くには、
比較的大きな川がありました。
ずいぶん前のことですが、
その川が氾濫したことがあったそうです。
母がまだ学生だった頃と聞いています。
命の危険もあるため、
皆、高台にある避難所へ逃げました。
けれど母は、最後まで家に残り、
必要な鞄と手提げ金庫を持って、
避難所へ向かったそうです。
そんな話を聞いて、
「さすが母だなぁ」と、私は思いました。
翌日、水が引いてから家に戻ると、
家財道具や、いろいろなものが流され、
家の中は、
空っぽに近い状態だったそうです。
大切な写真も、幼い頃の思い出の品も、
母があまり持っていなかったのは、
水害で流されてしまったからでした。
だからなのか、母はカメラが好きでした。
特別なカメラではありません。
旅行に行けば、旅先の風景をパチリ。
庭に花が咲けば、花を🌸
家族がいれば、家族を「はい、チーズ😊」
何気ない日常を、
よく写真に残していました。
もしかしたら母は、
流されてしまった過去よりも、
今、この瞬間を
自分の手で残しておきたかったのかもしれません。
その後、家が元の暮らしを取り戻すまでのことは、私は詳しく聞いていません。
ただ、本家だったこともあり、
大勢の親戚や知人が来てくれて、
いろいろ助けてもらったと、
母は話していました。
失ったものは、
元には戻らなかったかもしれないけれど、
人が人を助ける、そんな力に支えられて、
また暮らしが始まっていったのでしょう。
人の力って、
本当にありがたいですね。
母を助けてくれた皆さんへ。
私からも、
ありがとうございました🐥🌿

