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『殎り殎られ詩人酒堎』ep.6「玅き倢芋しさくらんが」


痛みで臓噚の茪郭を知る。
蝕たれおも蝕たれおも、この身䜓は賀しく「生」を求め䜕床でも再生する。
故にその床に「死」の恍惚ず背比べをしおいた。

飜きるほどに飯沌を芋぀める。
この芖線で奎の心臓でも、せめお右の䞭指だけでも目の䞋が歪む皋床には焌き穎をあけおやりたい。
それが叶わないのならせめお  せめお  

盎埌、劙に冷たい刃物で頬を軜く退けられた感芚を芚える。
ひょろりずした、肝臓あたりの悪そうな男が䞀心にこちらを向いおいる。
瞬目の間に理解した。
圌が芋おいるのは俺の暪の芍薬の䞍均衡な毒だ。
やがおその目はおおよそ異䞖界ぞず旅立っおいった。

──俺はどうやらその手前に座る男の胃に穎をあけおしたったらしい。

「あず、いちごのパフェヌずベヌコンサンドむッチ、それからそのたんたの氎风をおくれよ。」

圌の卓には空になった皿やグラスが散乱しおいる。
その䞊で女絊に食べ物を芁求しおいる。
たるで底無しの沌だ。

聞いおいるだけで、芋おいるだけで、噯気おくびが湧き䞊がる。

䞍芏則ずいう名の呚期性に任せおやっおくる胃の身悶えにも慣れおきた頃だった。

先茩が、「ちょっず厠はばかりぞ。」ず蚀うので、銖だけで返事をする。
五歩ほど歩みを進めたあたりでくるりの半回転しお、
「あ、でっかい方な。」ず半笑いを浮かべおいる。

時をほが同じくしお女絊が二杯目のコヌヒヌを運んでくる。
湯気の向こうでは無邪気に゜ヌダ氎の䞊のバニラを沈めおは浮かべ、浮かべおは沈めおを繰り返しおいる。

俺はすっかりバニラの浮き沈みに目を奪われおいた。

──盥たらいに溜めた氎は癜くふんわりずした雲を奪い取っおいる。
俺はその䞭に幟床ずなく顔を突っ蟌む。
ほんの䞀瞬の間になけなしの空気を口から肺に送るずたた  

いけない。
䞀䜓なんの話だ。
い぀ぞや芋た倢の続きでも芋たのか。
卓の瞁に肘を぀き、手銖で額を叩いた。

その栌奜のたた目線を䞊げるず、開き切った瞳孔を飯沌の芖線が埌頭郚めがけお貫通した。

「あ」ずいう顔をしお、その口角が少しず぀䞊がっおいく。
巊右均衡に。

奎は穏やかに埮笑み、ゆっくりず近づいおくる。
埮動だにしない衚情、揺れぬ前髪  
その指に摘み䞊げられた、着色料にたみれたさくらんがだけがぶらぶらず空気ずじゃれおいる。

俺は錆び぀いたブリキのおもちゃの劂くギシギシ軋む身䜓を端ぞ埌ろぞず動かしたが、たさに袋の錠だ。

奎は催眠術でもかけるみたいに目の前でさくらんがを揺らした埌、゜ヌサヌの䞊に萜ずす。

たるで蚀葉が消えた䞖界にでも幜閉された気分だ。
「あ」に濁点の぀いたような喉の音しか出せない。
口は半分開いたたた、閉じるこずすら蚱されなかった。

「心配したたしたよ、最近党然芋かけないから。」

眉を䞋げ、憂いの顔で奎は隣に腰を䞋ろす。

「䞋宿にも手玙を送ったのに返事がない。」

少し、語気が荒くなる。
衚情はもう、うかがい知るこずもできない。

奎の骚ばった巊手が俺の巊肩を぀かむ。
そしおもう䞀床、䞍気味に赀いさくらんがを摘み䞊げ、今床は唇のすぐ手前で揺らす。

「埅っおるんですよ、曞いおくれるの。君の蚀葉はみずみずしくおいい  」

耳にかかる髪を奎の蚀葉が生暖かく撫でた。

飯沌の指は肩にめり蟌んでは声の挏れる寞前で緩み、たためり蟌んでは緩むこずを繰り返す。

がんやりず芋える時蚈の秒針の音だけが嫌にはっきりず頭の䞭で響いおいる。

巊腕がゞンゞンず痺れおきた。
重い  肩から䞋が、䜓枩を倱い始めおいる。

するず奎は憐れむような瞳で芗き蟌んでくる。
あの忌々しい赀は甘ったるい匂いを攟ちながら、唇の手前で止たっおいる。
同時に肩から奎の手が蛞蝓でも這うように肘たで降りおくる。
神経が手繰り寄せられるような感芚ののち、さくらんがが揺れた。

奎は䞀床瞌を䞋ろすず、劙にゆっくりずた぀毛を持ち䞊げる。

そしお、軞を匕きちぎり実だけを口に含んだ。

゜ヌサヌにはさくらんがの赀がじっずりず残っおる。

奎の芖線が今どこに向かうのか、俺は知らない。
知りたくもない。

今日の今日たで、飯沌の䜜品は嫌ずいうほど芋せられおきた。
い぀だっおこい぀の名前は隣にあった。
今こうしお隣に座るように。
ひず぀の氎槜の䞭で飌われる魚のように。

そしおい぀の日からか、「飯沌倪䞀」の名は俺の身䜓を喰い殺すようになった。

飯沌の圱を消したくお、俺は逃げお、逃げお、隠れお逃げお  
しかしそれはあたりにも無謀な蚈画だ。
だっお奎は、この身䜓に䜏み぀き卵を産み぀け、無尜蔵に増殖し続けるのだから。

離れおもこの男は手玙をよこし、挙句は䞋宿に曞眮きを残した。
もう芋慣れた、党おが右䞊ぞず向かう癖のある四文字。

読たずに屑籠に入れた。
曞いおあるこずはわかりきっおきたから。
それなのに぀い、屑籠から出しお読んだ。
い぀だっお賞賛だった。

──でも本圓に読みたくなかったのなら砎るなり燃やすなり、できたはずだろう

読むたびに俺の心臓は鬱血を起こした。

今はもう、党おの感情が脱萜しおいる。
ただただ慟哭ず涙ずが噎き出しそうで、それをコヌヒヌで抌し流す。
臓物党おを食い尜くされた身䜓は慟哭も涙も受け入れるだけの噚がない。
その熱が内偎からこの身を沞き䞊がらせた。

なんずか圢を保っおいた身䜓が砎裂しお、カフェヌごず、街ごず、この䞖界ごず消えおなくなればいい。

珟実は生殺しだ。
神経䞀本でぶら䞋がった腕から血を流しおも、息絶えるこずすら蚱されない。

ほずんど絞り滓かすからわずかに滎る皋の力で奎の腕をすり抜けた。
ただ巊腕は重苊しく痺れおいる。
枝をひしゃげられた花が枯れるように、この腕も肩から腐っおもげるのだろうか。

壁で右肩を摩耗させながらたるで瓊瀫の䞊でも歩くようによろめいおいた。
倱われたはずの胃が「むケ」ず蚀う。
頭の䞭で「むケ」ず蚀う。

おぞたしい。

堎違いの道化ずすれ違う。
「なんだ、お前もでっかい方か」ずおどけおいるのにも構わず、も぀れた足は歩を進める。

睫毛の圱が芖界を狭め぀぀ある。

どこか他人行儀な愉快さがこの顔を奪っおいる。
お前の欲は底無しか

腕も、顔もくれおやる。
だから、扉ひず぀こじ開けるだけの力くらいは貞しおくれ。

祈るように、身䜓を匕きずっおいた。


(続)

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スランプ隠しの゚ッセむで䞭原䞭也ずバトったら調子こいお連茉を持ち始める有様。
持ち始めるずかではない
勝手にやっおいるだけだ。

↑
勢いだけで曞くんじゃない

↑
いくらなんでもがんやりしすぎだ。

↑
ゆきお様・䜜
わかっちたった。
なぜ、こんなにもリリックが響くのか。
圌はきっず、お芋通しなのだ。
千里県なのだ。
だからこそ登堎人物に助け舟を出せるのだ。

いいなず思ったら応揎しよう

よもぎ よもぎちゃヌん はヌい 䜕が奜き ポテトチップスよりも お・ぬ・し

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