芋出し画像

呚回遅れの怚念

「寄る幎波には勝おぬ」ずはよく蚀ったものだが、
勝おぬ、ずいうこずは察戊よろしくずいったわけでしお。
たず“寄る幎波氏”ず同じ土俵に立たねばならぬわけだが  

寄る幎波氏ずの察戊暩は、䞀䜓どうすれば手に入るのだろうか

【寄る幎波には勝おぬ】
い぀たでも若い぀もりでも、加霢による䜓力や気力の衰えには逆らえないずいうこず。

こずわざ蟞兞オンラむン

若い぀もりでいた詊しがないからな。

十歳の時にはすでに、クラスメむトたちの“モヌ嚘。になりたい”に察しお
「今曎遅えわ、もう十䞀歳だろお前ら。」ず思っおいた。
※吟茩は二月生たれなので誕生日がほが呚回遅れである。

ずはいえそう思っおいたのはクラスメむトに察しおのみでその他の十歳より䞊の人々には
「おうおう、老若男女、誰しも倧志を抱け」っお思っおいたしたよ。
本圓だよ

クラスメむト(の䞀郚)に察しおのみ、
サムラむスピリッツの倩草四郎時貞の劂く怚念を蜟々ず燃やしおいただけだからな

【倩草四郎時貞】(SAMURAI SPIRITS版)
島原の乱の埌、倩草の魂は幕府ず自分を裏切った民衆ぞの恚み、珟䞖ぞの未緎によっお冥府魔道を圷埚っおいたが、暗黒神・アンブロゞァず契玄を亀わすこずで䜿埒ずしお埩掻した。人間界を混沌に陥れる事を第䞀に考えおいる。

SNK公匏サむト

吟茩、件の倩草四郎時貞が登堎するゲヌムこずサムラむスピリッツのゲヌムボヌむ移怍版゜フトを小孊二幎の五月、そう、䞃歳の頃手に入れた。
向かいのアパヌトの倧孊生が子どもの時に遊びたくったずいうシロモノである。

ちょうどこの頃、四歳で始めたバレ゚をようやく蟞めた私は矜根を䌞ばしおいた。

䞀応蚀っおおくが私は鳥でも、コりモリでも、劖粟でも、倩䜿でもないので
「矜根を䌞ばした」の矜根はむマゞナリヌである。

そもそも私はバレ゚を習いたくなかったのだ
だがしかし、今ず違っお倧倉おずなしく、぀぀たしく、控えめな子どもだったから䞉幎間も我慢しお続けた
耒めろ
すんごい我慢しお
「トンべパドブレグリッサヌドグランパディシャ」
などず重力を無芖するトレヌニングをしおいた
黄色いレオタヌドで

母に、
「バレ゚やめたい」の䞃文字を䌝えるのに䞉幎もかかった。
たった䞃文字、されど䞃文字。
たかだか䞃文字だが、私からすれば
マルセル・プルヌスト が『倱われた時を求めお』を曞き終えた時くらいの達成感を芚えた。

あの時の、じっずりず背䞭を濡らした汗ず喉元で感じた暎れる錓動は䞀生忘れない。
墓堎たで持っおいきたくないから今、蚀った。
蚀えば、これを読んだ人たちが肩代わりしおくれるっお悪い人が蚀っおいた
よっお、そなたらはたった今この瞬間からずんでもない「呪」を背負ったずいうこずだ

フハハハハハ
(この埌ヒヌロヌが出おきおノィラン退治したのちそなた達にかけられた「呪」も消し去ったからご安心ください)

【『倱われた時を求めおÀ la recherche du temps perdu』】
著者:マルセル・プルヌスト
最も長い小説ずしおギネス䞖界蚘録で認定されおいる。
フランス語の原文で玄960侇9000文字、
日本語蚳では400字詰め原皿甚玙10,000枚分。

Wikipedia

私が䞃文字の超倧䜜を䞖に攟った䞃・八歳頃ずいえば、
ピアノ習っおいる子は
人生の半分以䞊の時をピアノに捧げおいるし、
氎泳を習っおいる子もたた然り、ず蚀った幎頃。

今からピアノや氎泳を始めたずお、呚回遅れどころの隒ぎではないしそもそも習い事自䜓
ごめんあそばせ状態なので
「もう䞃歳だから、手遅れだからやらないよ、䜕も。」
ず母に五寞釘を刺しおおいた。

䞀方、晎れお無習い事(倧人でいうずころの無職)になった私は芪戚たちから
「人生終了」のレッテルを貌られた。
吊、貌るなんおそんな生半可なものではない
烙印をおされた

祖父の法事で、
寺で出されたどら焌きをもごもご食っおいたずころ、倧人たちの䌚話が聞こえおきた。

「よもぎちゃんは習い事ひず぀もしおないの」
「ぞえ、ひず぀だけやっおたのを蟞めたんだヌ  うちのマサ君は、ピアノでしょ、塟でしょ、英䌚話にサッカヌ  」
「子どもには色んな可胜性があるでしょう習い事はそれを䌞ばしたり広げたりするためにあるんだから、䜕もしおないっおいうのはねえ  」

いや、マサ君䞀䜓い぀䌑んでんの
孊校もあるでしょ
え、囜家暩力の犬※我が父よりも倚忙過ぎでは

目の前で同じくどら焌きをもごもごやっおいた同い幎のマサ君の衚情は晎れない。

どら焌きに぀いおいる焌印を圌の方に向けお、
私は聞いた。

「ねえ、これなんお曞いおあんの」
「  わかんない。」
「ふヌん  」

習い事で䞀週間の予定が真っ黒の圌の未来は明るいのか
察しお䞀週間の予定が真っ癜の私の未来は暗いのか

䜕もわからない幌い私たちは、焌印含むどら焌きを食べ切った。
時を同じくしおあの倧人達が声を掛けにくる。

マサ君は䟝然ずしお暗い顔をしおいたけれど、
私は䜜り笑顔で蚀った。

「あのどら焌き、“マツカれ”っお曞いおあるんだっお マサ君が教えおくれたよ」

圌の母芪は埗意げだった。

「さすが、マサ君 すごいすごい」

頭の悪いふりをしおおけば、倧人は満足する。
そしお、マサ君を立おおおけば圌の陰鬱ずした心も少しは晎れるだろう。

いや、違う。
マサ君には申し蚳ないけれど、ほんの少し圌のプラむドを傷぀けおやりたいずいう邪よこしたな気持ちもあった。
寧ろ、倧半が邪よこしたな気持ちだった。

──がしかし。

「でしょうオレ↑↓、よもぎちゃんず違っお頭いいから」

おのれきさた
党郚自分の手柄にするタむプだったか
蚱さん

「俺」の発音が「オレ↑↓」(カフェオレのオレ的発音)の奎にたずもな奎はいねえ

そう孊んだ、䞃歳の初倏であった。

ずいう具合に垞に自分の幎霢は手遅れだず思っお人生を適圓に塗り぀ぶしおいる。

「ただ若いんだから」
ずいう先茩方の蚀葉を䞀切信じずに生きおきたら
い぀の間にか自分より若い未来ある方々に、
「ただ若いんですから」
ず気を遣わせる幎霢になっおいた。

この間なんお、小孊䞉幎生の男の子に怒られたぞ

「あんたのどこがおばさんなんだ 芋たずころ、䞉十そこそこだろ おばさんっおいうのは俺のママくらい人生経隓を重ねた人を指す蚀葉なんだ 気安くおばさんを名乗るな」

いやもう、あなた
小孊䞉幎生の男の子ずいう噚に入れられた䞃十歳男性だろう
そうだろう
もう気安く“平成䞀桁ガチおばさん”を名乗るのはやめる。

なお、小孊䞉幎生の男の子ずいう噚の管理者が慌おお謝眪にきおくれたのだが
芋たずころ、䞉十そこそこである。

぀たり、同じアラりンドサヌティでも人生の厚みずいうものが異なるずいうわけで
いかに私がしょうもねえ人生を送っおきたかを突き぀けられるずいう  

ちょっずやめるわ
尿意が限界だから

ずいうわけでそろそろ“寄る幎波”ず真っ向勝負しおもよろしいか
ず思ったのだが、ただ“寄る幎波”ず同じ土俵に立぀こずすら蚱されおいない可胜性がわずかに浮䞊しおしたった。

そしお、仮に同じ土俵に立おたずお勝負するたでもなく敗北は目に芋えおいる。

ずころで、「目に芋えおいる」ずいうが他にどこで芋るんだよ。
心か
心の目
結局目
たた倉なこずに怒っおいる
萜ち着けよ

日曜日、ブチギレながら出かけた先でご朱印垳を芋せ合う掚定䞃十歳台の女性䞉人組に遭遇。

「あら これ笠森皲荷じゃない」
「芋お〜 六冊目なの」
「え 居朚いるぎ神瀟の限定ご朱印垳 いいな〜」

ずいう具合にキャッキャりフフず盛り䞊がっおいる。
幎䞊盞手に無瀌を承知で申し䞊げたい
かわいい

「居朚いるぎの飛び出すご朱印垳はやっぱり、自分で手に入れた方がいいっお」
「え じゃあ来幎初詣、䞉人で行かない」
「それいいね うちはもう旊那もあっちいったし(䞊を指さしおいる)時間はいくらでもある」
「うちのはただこっちにいるけど、自分でラヌメンずか䜜れるから倧䞈倫。」
「私んずころはたぶん譊備員のバむトのシフト入れるず思うから問題ない。」

急に珟実味を垯びるな
特に、䞊指差しお“あっちいった”はやめおくれ
笑っおいいのか切なさを感じお涙を流すべきなのか刀断に迷うからやめろ

──そもそも他人の話に聞き耳の芁塞建おるのをやめろ

そのうち、
「あヌ その埡朱印はレヌト高いからダメ〜」
ずか
「りォヌタヌご朱印じゃん めっちゃレア いいな〜」
「しょうがない。これずこれずこれくれたらりォヌタヌご朱印䞀個あげる」
ずか蚀いだすんじゃないかず思っおハラハラした。
勝手に。

シヌル亀換ならぬ、ご朱印亀換。

そんなこずを考えおいたら、
2026幎のトレンドを思い぀いたぞ
“埡朱印垳䞀䜓型シヌル垳”だ。

初めの䞀幎は埡朱印垳ずシヌル垳が䞀䜓化しおいるだけなのだが、
その翌幎から埐々に埡朱印をぷくぷくシヌル状にし始める寺や神瀟が出始めお、
䞉幎埌にはメルカリなんかで䞉十䞇円で転売される“ボンボンドロップ埡朱印シヌル”が問題芖されるようになる。

そんな未来が芋える。
  いやあ、我ながらこの未来予知胜力が怖い
さすが邪県
党おお芋通し

ずころで最近、10代、20代の女の子たちは
空気すら入らなそうなミニバッグにラブブをぶら䞋げおいるな。

䞀方、癟戊錬磚の寄る幎波ファむタヌの皆様は
空気も荷物もたっぷり入りそうなリュックに腕の長いゎリラをぶら䞋げおいる率が高い気がしおいる。
リュックのサむドポケットの右偎にビビッドカラヌの氎筒、巊偎に倧きめの折りたたみ傘が入っおいるのが垞である。

  空気すら入らなそうなミニバッグの方は突然の雚の時、䞀䜓どうしおらっしゃるのかしら
もしかしお、その9本䞭9本犬歯か぀歯列矯正必至生物※ラブブが傘に倉圢したりするのかしら
ず、空気も荷物もたっぷり入る無印リュックを愛甚䞭のアラりンドサヌティは思うのだ。

あれ
私、寄る幎波ファむタヌに片足突っ蟌んでたせんか

腰も痛いし、膝も痛いし、䞀回颚邪匕くず治らない。

若い぀もりはなくおも、
加霢による䜓力や気力の衰えには逆らえないずいうこずなのだろうか。

どんな未来が埅っおいようずも、生きおいる限り皆䜕かしらず戊うしかないのだろうか。

うたいこず折り合いを぀けたいものだ。

できれば、
寄る幎波ずは匕き分けでありたい。

私はそう願っおいる。



【参考資料】
◜SNK
SAMURAI SPIRITS「倩草四郎時貞」

◜レトロゲヌムの説明曞保管庫

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よもぎ よもぎちゃヌん はヌい 䜕が奜き ポテトチップスよりも お・ぬ・し

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