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AIO対策をやっている会社が、AIに自社名を出せなかった話

自社のサイトを作り直したあと、自分たちで作った診断ツールに自社をかけてみました。ChatGPTとClaudeの2つに、実際の見込み客がしそうな聞き方で質問を投げて、株式会社燈の名前が出てくるかを見るものです。

結果は、出てきませんでした。

AIO・LLMO対策をサービスとして提供している会社が、自社の名前をAIに出せていない。笑い話ですが、実際にやってみるまで気づいていませんでした。ここで分かったことが、そのあとの意思決定を1つ変えることになったので、順番に書きます。

何を、どう調べたか

投げた質問は2種類です。

ひとつは競合クエリ。「AIO対策のおすすめ会社は?」のような、まだ会社を決めていない人がする聞き方です。

もうひとつは指名クエリ。「株式会社燈とは?」という、名前を知っている人がする聞き方です。

この2つは意味が違います。競合クエリで出てくるかどうかは新規の接点になるかどうかの話で、指名クエリで正しく説明されるかどうかは、検討の最後で候補から落ちないかどうかの話です。

結果:1つは「出てこない」、もう1つは「別の会社だと思われている」

競合クエリのほうは、株式会社燈への言及がありませんでした。AIが回答を作るときに参照していた引用元は27件ありましたが、その中に自社は入っていません。

問題はもうひとつのほうでした。指名クエリでは言及自体はあったのですが、説明されていたのは別の会社でした。同じ読み方の企業がAI領域に実在していて、そちらの情報が返ってきていた。

つまり、こういう状態です。

  • 知らない人には見つけてもらえない

  • 名前を知っている人が調べると、別の会社の説明が出てくる

2つ目のほうが深刻です。仮に営業で接点を持って、相手が後から名前で調べたとき、まったく違う会社の情報を読むことになります。営業の努力が、検索の一手間で消えます。

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なぜこうなるのか

AIに名前が出てこない理由は、経験上3つに分かれます。

1. そもそも参照できる情報がない

自社サイトに書いていない、外部にも言及がない。この場合はやることが明確で、情報を作るところから始まります。

2. 情報はあるが、結びついていない

サイトには書いてあるが、社名の表記が場所によって違う。英語表記が揺れている。所在地や代表者名が構造化されていない。AIは情報を「実体(エンティティ)」の単位で束ねるので、束ねる鍵が揃っていないと、あるはずの情報が自社に紐づきません。

3. 名前が衝突している

同じ名前・似た名前の企業が既にいて、そちらの情報量が圧倒的に多い。株式会社燈がぶつかったのはこれです。

厄介なのは、3番だけは施策で覆せないことがあるという点です。1番と2番は作業をすれば前に進みます。3番は、相手の情報量が桁違いだと、こちらがどれだけサイトを整えても勝てません。名前そのものが不利な条件になっている。

実務上、どういう順番でやるか

やる順番はこうなります。

  1. 測る。何と言われているかを先に見る。改善の話はそのあと

  2. 表記をそろえる。社名・英語表記・所在地・代表者名・サービス名を、サイト・SNS・外部掲載で完全に一致させる

  3. 機械が読める形にする。構造化データ、llms.txt

  4. 一次情報を出す。他社が書いていないことを書く。よそのまとめ直しは引用されない

  5. 名前が衝突しているなら、指名される名前そのものを設計し直す

1から4は、AIOの話としてよく語られる内容です。書いていない会社のほうが少ない。差が出るのは5番です。

そして5番は、たいてい検討されません。名前を変えるという発想が出てこないからです。

株式会社燈がやったこと

診断の結果を見て、法人名は変えずに、表に出すサービスブランドを別に立てることにしました。

名前の候補を10案出して、それぞれ実在企業やサービスとぶつからないかを一つずつ確認しました。途中で一度採用を決めた案が、確定前のチェックで同名の会社と既存サービスの実在が分かって却下になっています。同じ問題を繰り返すところでした。

最終的に決めたのが〈ヨバレル〉です。「AIに、名前を呼ばれる」という、AIOで目指している状態をそのまま名前にしました。運営は株式会社燈のまま、表に出す名前だけを独自の造語にしています。

正直に書くと、これは前向きな選択というより、調べた結果としてそうするしかなかったという判断です。ただ、やってみて分かったのは、名前の衝突は施策の前提条件だということです。前提が不利なまま作業量で押しても、費やしたぶんが返ってきません。

いま同じ調べ方をお客様の会社に対してやっていますが、3番に該当する会社は珍しくありません。そのときは、記事を増やす提案の前に、名前の話をします。

まとめ

自社をAIに聞いてみて分かったのは、次の2つでした。

見つけてもらえていないこと。そして、名前を知っている人にすら、別の会社として説明されていたこと。

対策の順番は、測る → 表記をそろえる → 機械可読にする → 一次情報を出す、です。ここまでは多くの会社に当てはまります。

そのうえで、名前が衝突しているかどうかは最初に確認したほうがいい。ここが不利なまま作業を積んでも、思ったほど返ってきません。自社で先にそれをやったので、この順番を勧めています。

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