#116 ミャンマー ― 黄金の仏塔と悠久の大地

所長「今回の旅先はミャンマーだ。東南アジアの本土部分でいちばん北に位置する国で、ベンガル湾とアンダマン海に面している。面積は約676,553km²、人口は2026年推定で約5,772万人。規模の大きい国だな。」
ルナ「黄金のパゴダのイメージが強いけど、山も川も湖もあって、風景の層が厚そうだね。」
アイル「ワンワン」
ミャンマーは東南アジアの西部に位置し、北と北東を中国、東をラオスとタイ、西をインドとバングラデシュに接しています。国土は南北に細長く、中央を南北に流れるエーヤワディー川が、古くからこの国の交易と文化の大動脈になってきました。沿岸部と川の谷には早い時代から人々の営みがあり、数千年にわたって文化と物資の交流の結節点だったとされています。
所長「ミャンマーを一言で言うなら、“黄金の信仰と大きな川が国の真ん中を貫いている国”って感じだな。」
ルナ「山に囲まれた大地の真ん中を川が流れてるって、それだけで景色が雄大になりそう。」
アイル「ワンワン」
この国の風景で象徴的なのは、まずバガンの寺院平原です。9〜13世紀に栄えたパガン王朝の都で、広い平原の上に数千ものレンガ造りの仏塔や寺院が点在しています。朝霧の中に浮かぶ塔の群れと気球のシルエットは、世界でも指折りの絶景として知られ、2019年には世界遺産にも登録されました。

湖の名所としては、シャン州のインレー湖があります。長さ約20kmの浅い湖で、足でオールを漕ぐ独特の漁法「片脚櫓漕ぎ」の漁師たち、水上に浮かぶ畑、高床式の集落が有名です。2015年にはミャンマー初の生物圏保護区にも認定された、自然と暮らしが一体化した場所です。
そしてヤンゴン(ラングーン)には、国のシンボルとも言えるシュエダゴン・パゴダがあります。金箔に覆われた巨大な仏塔は、昼も夜も強い存在感を放っていて、信仰の中心であると同時に、都市の景観そのものを支配している建築です。
所長「遺跡の平原、水上の暮らし、黄金の大塔。どれを取っても主役級だな。」
ルナ「一か所ごとに世界観が違うから、同じ国の中で何回も旅してる感じになりそう。」
アイル「ワンワン」

歴史的には、ミャンマーは長いあいだ王朝国家として栄え、19世紀に3度の英緬戦争を経てイギリス領となり、1948年に独立しました。その後は長期にわたる軍政の時代を経て、2010年代に民政移管が進みましたが、2021年に再び軍による政権掌握があり、現在も複雑な情勢が続いています。旅先としての美しさの裏側に、現代史の重さも抱えている国だということは、知っておく価値があります。
民族も多彩で、多数派のビルマ族のほか、シャン族、カレン族、ラカイン族、モン族、カチン族、チン族など、多くの民族がそれぞれの地域で暮らしています。言語や衣装、食べ物にも地域差があり、一色では語れない文化の層の厚さが、この国の特徴です。
所長「多民族の国だからこそ、食も祭りも街の顔も、地域ごとに全然違うんだろうな。」
ルナ「ひとつの国を旅してるのに、文化が場所で変わるのは、それだけ深い証拠だよね。」
アイル「ワンワン」
食文化は、その多様性と「発酵」の知恵が際立っています。ミャンマー料理の代名詞といえば、まずモヒンガーです。ナマズなどの魚の出汁に、レモングラスやバナナの茎、香辛料を効かせたビーフンスープで、朝食の定番として国中で食べられています。屋台でも家庭でも、庶民の日々の中心にある国民食です。

そしてもうひとつの象徴が、ラペッ・トー(発酵茶葉のサラダ)です。発酵させた茶葉に、揚げた豆やピーナッツ、ゴマ、にんにく、チリなどを混ぜた料理で、お茶を「飲む」だけでなく「食べる」文化は世界的にも珍しいものです。おもてなしの席や話し合いの場でも出されることが多く、“平和と和合のサラダ”として紹介されることもあるほど、人と人をつなぐ一品として愛されています。
所長「茶葉を食べる文化って、日本のお茶の国から見ても新鮮だな。」
ルナ「食べるだけじゃなくて、人が集まるきっかけになる料理っていいよね。」
アイル「ワンワン」

ほかにも、シャン地方の麺料理シャン・カウスエ、油の旨みが乗った各種カレー、米粉の揚げ菓子、豆やバナナのスナックなど、屋台文化も豊かです。味付けの芯にはナンプラーや発酵食品の旨みがあり、酸っぱさ、辛さ、香ばしさが複雑に重なるのがミャンマー料理の個性です。
ミャンマーの魅力は、黄金のパゴダのような圧倒的な信仰の景色と、バガンの遺跡、インレー湖の暮らし、そしてモヒンガーとラペッ・トーに象徴される食文化の深さにあります。美しさだけでなく、歴史の重さや民族の多様性まで含めてこの国を見ると、旅の記憶はずっと立体的になります。きらめきと悠久の時間が同居する、東南アジアでも独特の輪郭を持つ国です。

所長「ミャンマーは、黄金の光の下に、川と湖と人々の長い時間が流れている国だ。」
ルナ「絶景と日常の食卓が両方あるから、見ても食べても心に残る旅先だね。」
アイル「ワンワン」
小説&メタバース
ヤマッキーNFT美術館 / Yamakki NFT Museum
山奥AI研究所・妖精の扉・キャラクター・NFT展示が1つの空間に。歩いて楽しむ3Dメタバース。
世界一周旅行
リンク先
https://www.britannica.com/place/Myanmar
https://www.britannica.com/topic/history-of-Myanmar
https://whattocooktoday.com/lahpet-thoke-burmese-pickled-tea-leaves-salad.html
