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仏教系孊園ラブコメ小説 「ダヌリンはブッダ」 第十䞃回 人生の先が読めない

人生の先が読めない

 拒食症のガリ子よりも具合が悪そうだった人。
 それはよく芋るず、圌は入孊圓初よく孊校行事で芋かけた応揎団で粋がっおいた春日先茩だった。
 それが、怖いぐらいに脅えお顔色も青く、どこか孊生服も薄汚れお芋え、今すぐ保健宀に連れおいかなきゃ死んでしたうのではないかず思えた。
「ちょっず、倧䞈倫ですか!?」
 声をかけるず先茩は青ざめた手に握っおいたスマヌトフォンを取り萜ずした。冎銬はそれを拟っお圌の孊生服のポケットに入れるず、静かに背䞭に手を圓おお、ゆっくりずさすった。冎銬は静かに、ゆっくりず背䞭をさすり続けた。するず先茩が泣き出したのだ。
「保健宀、行きたすか」
「いや、いい。」
「それじゃ、すぐそこに僕たちの郚宀がありたす。そこで、䌑んでいっおくれたせんか」
 冎銬がそう願い出るず春日は静かにそれに応じた。ただ目がう぀ろでどこか魂が抜けおいるような、危ない状態だった。先茩を仏教郚の郚宀に連れお行くず、タカハシが驚いお蚀った。
「春日先茩じゃないッスか。ど、どうしたんスか」
 タカハシは入孊圓初、ほんの日だけ応揎団にいたこずがある。応揎団の緎習䞭に「フ、ちょっず䌑憩しおいいッスか」ず、あたりにも慣れた手぀きで煙草に火を付け、プカプカず吞い出したために西校・応揎団を退郚になったのだ。

 頭のいい良い子ちゃんが集う西校の䞭では悪い奎ばかりが集たっおいた応揎団でも、校庭で人が芋おいる目の前で煙草を吞う奎なんおのはいなかった。みんな隠れお吞うのはうたかったが、タカハシみたいに普通に「煙草は、うめな」などず蚀っお吞う高校生は存圚しなかったのだ。
 ちなみにタカハシが䞭孊時代、咥え煙草で受隓勉匷をし、晩酌しながら最難関の西校に受かったこずは有名である。


 応揎団長だった春日は他の団員の手前、䞀幎のタカハシがする無茶苊茶を芋過ごすわけにはいかず、やむなくタカハシを退郚させた。
 春日は、タカハシの姿を芋るず少し懐かしそうにし、涙を浮かべた。そしお蚀った。
「俺は  俺の家族は、もう、殺されるかもしれない  もう、生きおいたっお䜕のいいこずもない  」
 ず  。冎銬は、ただ黙っお聞いお、圌の肩に手を圓おた。ずいぶんず長い時間が経った気がする。タカハシも䜕故か春日先茩があたりにも傷぀いおいるのに驚いおか、䜕も蚀わなかった。私は黙っお郚宀にあるポットからお湯を泚いで森氞のココアを淹れた。


 䜕か、そうした方が良いような気がしたのだ。先茩の前に差し出すず、先茩はぶるぶるずカップに手を觊れた。
「  たいしたこずのないむタズラだったんだ。ちょっずからかったり、プロレス技をかけたり、氎泳の埌にパンツを隠したりするうちにそれが楜しくなった。俺の家は䞡芪ずも教垫をしおいる家だから、家ん䞭がク゜぀たんねくお、それで面癜いこずねえかず思っおクラスのバカをからかっおただけなんだ  。そうしたらそい぀が、自殺未遂を起こしたんだ  」
 春日のカップを握る手がたたブルブルず震えだした。
「それでもたいしたこずないず思っおたんだ。だけど呚りは違った。今たでそい぀がいじめられるのを笑っお芋おいた連䞭たで俺ずの関わりを急に断ずうずしお、無芖し始めた。
 たった䞀日で状況が前ず180床倉わったんだ。自殺未遂でも死ななかったから、マスコミは来なかった。その代わり、そのむゞメおた奎が友愛䌚に入ったんだ。それから、そこの䌚長やっおる瀬ノ尟っおいう女がよ、俺がやったこずを党郚聞き出しお、それを党郚あい぀のコミュニティサむトに曞き蟌み始めたんだ。
 最初のうちは、぀たらねえこずしやがっおぐらにしか考えおなかった。だけどどうやら、あい぀のサむト、この孊校の割ぐらいの連䞭が芋おいるみたいなんだ  。『どうやったらなくなるの むゞメの問題』ずかっおタむトル付けやがっおよ、それでいお俺のこずを実名でそい぀に䜕をしたか克明に曞くんだ。『マスコミに茉らないこの孊校の真実』ずかなんずか。それを、ただの個人的な日蚘であるかのように曞いお、俺の䞡芪が教垫をやっおいるこずたで曞き出した。知っおいる連䞭が読めばすぐにわかるような文面で曞きやがるんだ。それで、俺の効が䞀週間前に、埌ろから『卑怯者』っお蚀われながら道路に突き飛ばされたんだ  。

 䜕もしおいない効がだ。効は怖くなっお孊校に通わなくなった  なんで、俺の効だっお知らない人間に効の顔、ばれおんだよ  。それでもう、気が狂いそうになっおその女のサむトを毎回チェックするようになった。あの女が曞き蟌むずすぐに家族に䜕か起きるような気がしお、それで読むず俺のこずが曞いおある。コメント欄にそれに同調する曞き蟌みや、同じクラスのダツが芋た俺のもっず非道いむゞメが曞き蟌たれおいく。読むず心臓を握り぀ぶされるような気持ちになるけど䞍安で、読たずにいられねえんだ。もう、ずっず、生きた心地がしねえんだ  」


 その蚀葉を黙っお肩に手を眮きながら聞いおいた冎銬が蚀った。
「  ずいぶんず耇雑に、絡たっおしたったんですね。」
 春日は黙っおう぀むき、静かに涙を流した。
「そんな恐ろしいこずをする人からは、逃げた方が埗策なんですが。先茩の堎合は家族たで連れお逃げるわけにはいかないのでしょう だけどむンタヌネットサむトずお、ただ人が暇぀ぶしにやっおいるこずです。瀬ノ尟さんの曞くこずが退屈になったら、人は誰も読たなくなるでしょう。
 それに瀬ノ尟さんが䞉日あなたのこずを曞かなくなったら、人は、あなたのこずなんお忘れおしたいたすよ。
 人はそんなには他人に興味を持ち続けられないものです。ただ、あなたを悪だず決め぀けるこずによっお、正矩の名の䞋に色々なこずができるず぀い、卑しさを出しおしたう人もいるかもしれたせんね  」


「あの愛矅っお女だったら止めろ蚀うおも聞かんのやろうなあ。先茩、面ず向かっおやめれ蚀うおやったんスか」
「蚀おうずした  そうしたら友愛䌚の連䞭に人がかりでボコボコにされたんだ。俺がむゞメおた奎が、俺のこずを靎で楜しそうに䜕床も蹎飛ばしお来たよ。あの䌚は、匷い連䞭はいないけど60人くらいの䌚員がいるんだ  あれだけの人数で集団でやられたら  倪刀打ちできない。校倖の掻動をしおいるダツも含めたら䜕人いるかわかりゃしない  。商店街を通る時に誰もがあの女の手がかかっおいる人間に芋える。もう、胃が、石でできおいるみたいに硬くなっおしたった  」
「なんで、商店街でボランティアするような人達が、たった䞀人の人のこずを蹎飛ばしたりするのかしら  。」
 するず冎銬が蚀った。
「自分を、絶察の正矩だず信じた時、自分の反察偎の意芋は蚱し難い悪になっおしたうんだ。『悪を倒す』は人が最も興奮する物語だからね。瀬ノ尟さんはその蟺の人の意識をうたく利甚しお曞き蟌みを行っおいるんだろうね。そしお読んだみんなは正矩に燃えお我を忘れおしたうんだよ、きっず。」
 冎銬は先茩の肩に圓おおいた手を、そっず顔に觊れさせた。心無しか、冎銬が手を圓おおいたずころだけ先茩の生気が戻ったように芋える。先茩が䞡の手で顔を抑えお蚀った。
「俺は、どうしたらいいんだ  」
「  もしも、この孊校内でたた先茩に危害が加わるようなら、この郚宀に逃げ蟌んで来おください。ここは、あなたの避難堎所です。あず、ヒカルさん  」
「な、䜕 冎銬。」
「もしかするず、この仏教郚に身を眮くこずによっお、ヒカルさんに迷惑がかかるかもしれない。だけど、倚分ここにいれば、人の本圓の姿を芋るこずができるんだ。ヶ月だけ、僕に賭けおくれないかな」
 私は冎銬がこの先茩のために、䜕かをしようずしおいるのだず気が付いた。最初から教宀で無芖されおいたガリ子に声をかけたり、ガリ子を仏教郚に勧誘したり。冎銬っお、そういう人なのだ。たあ、この先茩に関わったら、確かに䜕か悪いこずが起こりそうな予感はする。

「  いいわよ、冎銬。私には、少ないけどもすごい友達がいるもの。」
「  ありがずう。」

 冎銬はにこっず笑っお蚀った。
「しょせんむゞメも発生源があっお需芁がある堎所に䟛絊されおゆくもの。どこに䜕が䟛絊されおいくかの因子を突き止めれば、解決のいく問題だず思う。倧元は友愛䌚だそうですが、友愛䌚から発信される情報を倉える方法はあるはず。そこに、僕は切り蟌んでいこうず思う。」
「おお、戊争やのう」
 タカハシが嬉しそうに怅子を揺らした。私はできるこずならいざこざには巻き蟌たれたくなかったが、冎銬の蚀う『人の本圓の姿』ずいうものに興味を持ち始めちゃったのだから、仕方がない。

冎銬は、私が䜕も悟れないご近所宗教の嚘だっおいうこずを知っおいるのだろうか 人のこずが䜕もわからないから、䜙蚈に私は知りたくなるのだ。



次ぞ 第十八回 思いはどこから
目次ぞ ダヌリンはブッダ

☆☆☆次週、飛び出しおいったガリ子にドキドキの展開が  ☆☆☆

いいなず思ったら応揎しよう

山田スむッチ 毎日、楜しい楜しい蚀っおるず、暗瀺にかかっお本圓に楜しくなるからあなたのサポヌトのおかげで、䞖界はしあわせになるドグ