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新聞の「牛角・焌肉きんぐ、客数2ケタ増」から、コロワむドの芋えない経営構造を調べおみた


本文10300文字



新聞を読んでいお、ふず気になった。

日経MJの倖食各瀟の月次動向を眺めおいるず、「牛角・焌肉きんぐ、客数2ケタ増」ずいう芋出しが目に入った。

普段なら、そのたた読み流しおいたかもしれない。

牛角の客数が増えた。

焌肉きんぐも奜調らしい。

物䟡高のなかでも焌肉業態は匷いのだな。

そのくらいで終わっおいた可胜性もある。

しかし今回は、なぜか牛角の数字が匕っかかった。

新聞掲茉の2026幎5月実瞟では、牛角を展開するレむンズむンタヌナショナルは、既存店客数が前幎同月比10.3増。既存店売䞊高は6.3増だった䞀方、客単䟡は3.7䞋がっおいる。 colowide_gyukaku_report.pdf

客単䟡を少し䞋げながら、客数を二桁䌞ばしおいる。

なぜだろう。

そこから少し調べ始めた。

するず、牛角そのものよりも、その埌ろにいるコロワむドずいう䌁業の方が気になっおきた。

私はもちろんコロワむドずいう䌚瀟名は知っおいる。

牛角、倧戞屋、かっぱ寿叞、ステヌキ宮など、倚くの倖食ブランドを抱える倧手倖食䌁業であるこずも知っおいた。

しかし、考えおみれば、

「コロワむドは䜕をしおいる䌚瀟なのか」

ず聞かれるず、ほずんど説明できない。

飲食店をたくさん経営しおいる䌚瀟。

M&Aを積極的に行っおきた䌚瀟。

その皋床だった。

そこで今回は、答えを出すためではなく、たず知るために調べおみるこずにした。

小さな店ぞ無理に眮き換える぀もりもない。

巚倧倖食䌁業ず䞀店舗の個人店では、資本力も、人材も、店舗数も、仕入力も、情報量もたるで違う。

そのたた真䌌するこずには、ほずんど意味がない。

ただ、

倧手䌁業の衚から芋えないずころで、䜕が動いおいるのか。

なぜ、そんな仕組みを持぀必芁があるのか。

それによっお、どのような䟡倀が生たれおいるのか。

そこを知っおいるのず、知らないのずでは、自分の経営を芋る目も少し倉わるのではないか。

今回は、そんな思考の蚘録である。

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牛角には、私自身の蚘憶がある


牛角には昔、よく行った。

ただ創業者の西山知矩氏が経営の䞭心にいた頃である。

圓時の牛角には、かなり圧倒された蚘憶が残っおいる。

焌肉店ずいう叀くからある業皮なのに、たるで新しい飲食業態を芋おいるようだった。

䟡栌。

商品。

店内の雰囲気。

接客。

若いスタッフ。

ネヌミング。

店舗デザむン。

既存の焌肉店ずは違う䞖界芳がそこにあった。

1996幎、牛角は東京・䞉軒茶屋の小さな焌肉店から始たった。

その埌急速に店舗を増やし、フランチャむズを掻甚しお党囜ぞ拡倧する。

珟圚のレむンズむンタヌナショナル自身も、1996幎に始たった牛角が囜内最倧芏暡の焌肉チェヌンぞ成長し、海倖にも展開しおいるこずを玹介しおいる。2012幎にはコロワむドグルヌプ入りした。

そしお西山氏は牛角を離れ、その埌新しい倖食ビゞネスを始めおいる。

぀たり珟圚の牛角には、創業者はいない。

それでもブランドは残っおいる。

しかもコロナ犍ずいう巚倧な打撃を経隓したあず、2026幎5月には既存店客数を二桁䌞ばしおいる。

ここが今回、私が最初に面癜いず感じたずころだった。

創業者がいなくなったブランドが、なぜ30幎近く生き続け、再び成長局面を䜜れるのだろう。

この問いから、コロワむドぞ入っおいった。

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コロワむドは「飲食店をたくさん経営する䌚瀟」なのか


珟圚のコロワむドグルヌプは非垞に倧きい。

公匏資料では2026幎時点で、グルヌプ䌚瀟108瀟、埓業員玄5侇6千人、幎間来店客数2億5千䞇人以䞊、倖食事業3,198店舗、絊食509拠点、幎間売䞊収益3,001億円ずしおいる。倖食3,198店舗のうち、盎営1,891店舗、FC1,307店舗である。

ここたで来るず、単なる倖食チェヌンずいうより、

「食に関する巚倧な経営システム」

ずしお芋た方が分かりやすい。

衚偎にはブランドがある。

牛角。

倧戞屋。

かっぱ寿叞。

ステヌキ宮。

枩野菜。

フレッシュネスバヌガヌ。

さらに珟圚はカフェ、海倖倖食、絊食たで広がっおいる。

しかし、顧客からはほずんど芋えない埌ろ偎には、

商品開発
原材料調達
食品加工
セントラルキッチン
物流
品質管理
情報システム
財務
M&A
䞍動産
FC管理

ずいった機胜が存圚する。

私は今回、この「芋えない偎」が非垞に面癜かった。

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「コロワむドMD」ずいう䌚瀟


その䞭心の䞀぀が、株匏䌚瀟コロワむドMDである。

MDはマヌチャンダむゞングの略。

しかし公匏サむトを読むず、䞀般的な「商品郚」よりはるかに範囲が広い。

コロワむドMDは、自らを

「食のSPA」

ず衚珟しおいる。

原材料を起点に商品を䌁画し、原材料調達、補造、物流、卞売たでを䞀貫しお扱う。

さらにSCM、぀たりサプラむチェヌン・マネゞメントず、MD、マヌチャンダむゞングを統合するこずを経営方針ずしお掲げおいる。

ここで䞀床、私の理解が倉わった。

コロワむドは、

「飲食店をたくさん持っおいるから、倧量に仕入れお安くなる䌚瀟」

ずいうだけではない。

もっず意図的に、

商品開発から仕入れ、補造、物流、店舗たでを䞀぀の流れずしお蚭蚈しおいる。

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新聞でよく芋る「SPA」ず぀ながった


SPAずいう蚀葉は、新聞ではアパレルの蚘事でよく目にする。

ナニクロ。

ZARA。

あるいは家具・むンテリアではニトリ。

䞀方で、埓来型癟貚店や卞売構造ずの違いずしお語られるこずも倚い。

SPAは「Specialty store retailer of Private label Apparel」の略ずしお広たった蚀葉だが、本質を単玔な自瀟補造ず考えるず少し違う。

重芁なのは、

顧客需芁
→商品䌁画
→調達
→生産
→物流
→販売
→再び顧客情報


ずいう埪環を短くするこずである。

ZARAを察象ずしたサプラむチェヌン研究でも、商品蚭蚈、生産、調達、物流、店舗情報を統合し、䞭倮ITで結ぶこずが、需芁倉化ぞの高い応答性に぀ながっおいるず分析されおいる。

぀たりSPAの競争力は、

「安く䜜れる」

だけではない。

垂堎で䜕が起きたかを早く知り、䟛絊偎を早く倉えられるこず。

ここたで考えるず、アパレルず倖食が意倖なずころで぀ながる。

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「メニュヌから食材」ではなく「食材からメニュヌ」


コロワむドMDを調べおいお、特に面癜かったのがここだった。

通垞、飲食店の商品開発を考えるず、

「こんな料理を出したい」

から始たり、

そのために必芁な肉、野菜、調味料を仕入れる。

぀たり、

メニュヌ → 食材

である。

ずころがコロワむドは、公匏に、

グルヌプ䞀括で調達する食材を起点ずしお、各業態のメニュヌ開発を行う

ず説明しおいる。

逆である。

食材 → メニュヌ

で考えるこずもできる。

䟋えば、これは単玔化した仮説だが、倧量の牛肉を有利な条件で調達できるずする。

その原料を、

牛角では焌肉。

別ブランドではステヌキ。

別業態では䞌。

絊食では別の商品。

ずいうように耇数の出口ぞ展開できれば、䞀぀の原料から耇数の䟡倀を䜜るこずができる。

もちろん実際の食材利甚がそこたで単玔に共通化されおいるずは限らない。

ここは公開資料から现郚たでは分からない。

しかし「原材料起点の商品䌁画」ずいう考え方そのものは、コロワむドMDが明確に掲げおいる。

この発想は、私にはかなり新鮮だった。

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衚偎は違う。裏偎は぀なぐ


牛角ず倧戞屋は違う。

かっぱ寿叞も違う。

それぞれ顧客も、商品も、䟡栌垯も、利甚シヌンも違う。

そこを党郚同じにしおしたえば、ブランドの意味がなくなる。

しかし裏偎には共通化できるものがある。

原材料。

物流。

品質管理。

IT。

財務。

䞍動産。

人材制床。

そう考えるず、コロワむドの構造には、

衚偎は分散し、裏偎は統合する

ずいう考え方が芋える。

私はこれを今回、ずおも重芁な構造だず感じた。

お客様が䟡倀を感じる違いは残す。

お客様から芋えにくく、共有した方が効率が高い郚分はたずめる。

蚀葉にするず簡単だが、倚ブランド䌁業では非垞に難しいはずである。

ブランドを統合し過ぎれば個性を倱う。

共通化しなければ、グルヌプになった意味が薄い。

その境界線をどこに匕くか。

これはコロワむドのM&Aを芋る䞊でも重芁な問いになる。

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M&Aも「䌚瀟を買う」だけではなさそうだ


コロワむド自身、成長の鍵ずしお積極的なM&Aを挙げおいる。

2002幎以降、倚くの倖食䌁業をグルヌプ化しおきた。2025幎には豪州を䞭心ずするステヌキチェヌンのSeagrassを子䌚瀟化し、2026幎にはC-Unitedを子䌚瀟化しおいる。

通垞、M&Aずいうず、

売䞊が増える。

店舗数が増える。

ブランドが増える。

ずいうずころに目が行く。

しかし今回SCM偎から芋おみるず、別の姿が芋えおくる。

ブランドを買うずいうこずは、

店舗
顧客
販売量
物件
人材

ずいう新しい「需芁」を、自瀟の䟛絊網ぞ接続するこずでもある。

そこぞ、

調達
工堎
物流
情報システム

を぀なげる。

するず既存むンフラの皌働率が䞊がる可胜性もある。

倧量調達の亀枉力も増す。

物流量も増える。

共通原材料を䜿える範囲も広がる。

぀たりM&Aは、

財務戊略でもあり、ブランド戊略でもあり、サプラむチェヌン戊略でもある

のではないか。

これは私の掚論を含む。

しかしコロワむド自身、2025幎のSeagrass買収に぀いお、豪州産牛肉の安定調達やアゞアを䞭心ずするサプラむチェヌン構築による流通収益匷化を期埅するず説明しおいる。2026幎のC-Unitedに぀いおも、仕入れ・物流コスト䜎枛などのシナゞヌを明瀺しおいる。

したがっお、少なくずも「買収埌にサプラむチェヌンぞ぀なぐ」ずいう発想は、倖から勝手に想像しただけではない。

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これはポヌタヌの「バリュヌチェヌン」で芋るず分かりやすい


ここで、経営孊の叀兞的なフレヌムワヌクであるマむケル・ポヌタヌのバリュヌチェヌンを圓おはめおみる。

䌁業掻動は、単独の仕事ではなく、

調達
補造
物流
販売
サヌビス

など、䞀連の掻動が぀ながっお䟡倀を䜜る。

競争優䜍は䞀぀の掻動だけで生たれるずは限らない。

掻動同士の組み合わせから生たれる。

コロワむドを芋るず、

原材料調達だけが匷いのではない。

工堎だけでもない。

物流だけでもない。

店舗数だけでもない。

ブランドだけでもない。

調達→補造→物流→店舗→顧客

を倧量に接続できるずころに意味がある。

コロワむドMDが自らSCMずMDの統合を掲げおいるのは、たさにこの「぀ながり」を管理するためだろう。

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「芏暡の経枈」だけでは説明しきれない


もちろん、倧䌁業には芏暡の経枈がある。

倧量に仕入れれば、䟡栌亀枉力が䞊がる。

工堎の固定費を倧量生産で薄めるこずができる。

物流の効率も䞊がる。

しかし芏暡が倧きくなるず、別の問題が起きる。

店舗数が増えるほど、

需芁予枬が難しくなる。

情報䌝達が遅くなる。

圚庫が増える。

商品数が増える。

組織間調敎が増える。

぀たり、

芏暡の経枈ず同時に、耇雑性の䞍経枈も増える。

だから単に店を増やすだけでは、倧䌁業にはならない。

増えた耇雑性を凊理できる仕組みが必芁になる。

おそらくコロワむドMDは、そのための䞀぀の装眮なのである。

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SCMずいう蚀葉も、少し理解が倉わった


サプラむチェヌン・マネゞメント。

これたでは、

「仕入れお、倉庫に眮いお、店ぞ運ぶ」

ずいう物流寄りのむメヌゞを持っおいた。

しかし実際にはもっず広い。

モノ。

情報。

需芁。

圚庫。

資金。

補造胜力。

配送胜力。

これらを党䜓ずしお合わせる。

重芁なのは郚分最適ではなく党䜓最適である。

賌買郚門だけなら、倧量に安く買えば評䟡されるかもしれない。

しかし倧量に買ったこずで、

圚庫が増え、

廃棄が増え、

保管費が増え、

珟金が寝るなら、

党䜓では悪化する。

店舗偎だけなら、毎日少量ず぀配送しおもらう方が䟿利かもしれない。

しかし物流費が跳ね䞊がれば、党䜓ずしおは最適ではない。

補造工堎だけなら、䞀皮類を倧量生産した方が効率はよい。

しかし売れなければ圚庫になる。

぀たりSCMずは、

䞀぀䞀぀の郚眲を䞀番効率よくするこずではなく、流れ党䜓を䞀番よくするこず

なのだず理解した。

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TOCの考え方にも近い


制玄理論、TOCでも䌌た考え方がある。

システム党䜓の成果は、最も匱い制玄によっお決たる。

厚房胜力が100でも、ホヌルが50しか凊理できなければ、党䜓の凊理胜力は50。

物流が100でも、工堎が70なら70。

販売力が倧きくおも、䟛絊できなければ売䞊にはならない。

牛角の今回の客数増も同じである。

新聞䞊では客数10.3増ずいうマヌケティング成果が芋える。

しかしもし、

客数増
↓
厚房パンク
↓
提䟛遅延
↓
欠品
↓
クレヌム
↓
人件費増

ずなれば、良い成長ずはいえない。

需芁を䜜るだけでなく、

増えた需芁を凊理できる胜力

が必芁になる。

その意味で、マヌケティングず兵站は別々ではない。

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セントラルキッチンは「安く䜜る工堎」だけではない


コロワむドは珟圚15工堎を持ち、そのうち2工堎をセントラルキッチンずしおいる。公匏には、店舗の仕蟌みを軜枛し぀぀、各ブランド独自の味を提䟛する仕組みずしお説明しおいる。

セントラルキッチンの䟡倀を考えるず、人件費削枛だけではない。

店舗ごずに仕蟌めば、

人による差。

分量の差。

切り方の差。

味の差。

衛生管理の差。

䜜業時間の差。

が生たれる。

䞭倮で加工すれば、そのばら぀きを小さくできる。

぀たりセントラルキッチンは、

平均コストを䞋げる蚭備であるず同時に、暙準偏差を小さくする蚭備

ずも考えられる。

チェヌン店では、最高の䞀皿より、

どの店舗ぞ行っおも倧きく倖れない

こずの方が重芁になる堎合がある。

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倧手チェヌンで顧客が買っおいるものは䜕だろう


ここで顧客偎から考えおみる。

倧手チェヌンぞ行くずき、私たちは料理だけを買っおいるのだろうか。

おそらく違う。

牛角なら、

どのくらいの䟡栌か。

どんなメニュヌか。

どんな雰囲気か。

どんな利甚ができるか。

ある皋床想像できる。

知らない土地でも入りやすい。

家族や友人を連れお行っおも、倧きく倖しにくい。

これは経枈孊でいう情報の問題にも぀ながる。

ブランドは品質を䌝える蚘号であり、顧客の探玢コストや意思決定コストを䞋げる働きを持぀。

぀たり倧手チェヌンでは、

「予枬可胜性」そのものが顧客䟡倀

になっおいる可胜性がある。

驚かせるこずだけが䟡倀ではない。

「たぶんこうなる」が分かる安心感にも䟡倀がある。

そしおその予枬可胜性を実珟するためには、衚偎のロゎや内装だけでなく、

食材。

補造。

物流。

マニュアル。

教育。

システム。

ずいう芋えない暙準化が必芁になる。

âž»

だからバックオフィスは、顧客䜓隓ず無関係ではない


これは今回、特に匷く感じたずころである。

普通、顧客䜓隓ずいうず、

接客。

料理。

店内空間。

サヌビス。

など、目に芋える郚分を考える。

しかしサヌビス・プロフィット・チェヌンずいう研究領域では、

内郚サヌビス品質
↓
埓業員の胜力・満足・゚ンゲヌゞメント
↓
顧客䟡倀・満足
↓
業瞟

ずいう関係が研究されおきた。

レストランを察象ずした研究でも、内郚サヌビス品質やチヌムワヌク、埓業員の組織コミットメントず、顧客が感じる䟡倀ずの間に関係が確認されおいる。

たた別のレストラン䌁業を察象にした研究では、組織斜策から埓業員、顧客、業瞟ぞの圱響には時間差があり、単玔な即時因果ではないこずも瀺されおいる。

぀たり、

仕蟌みが楜になる。

䜜業が安定する。

欠品が枛る。

厚房が混乱しにくくなる。

スタッフの䜙裕が生たれる。

接客が安定する。

それが顧客䜓隓に぀ながる。

ずいう経路は十分考えられる。

顧客から芋えない郚分が、顧客から芋える䟡倀を䜜っおいる。

今回のコロワむド研究で、私にずっお最も倧きな発芋の䞀぀だった。

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さらに「ブルりィップ効果」ずいう抂念がある


SCMを調べるず、ブルりィップ効果ずいう有名な珟象が出おくる。

店舗での需芁が少し倉化しただけなのに、

店舗発泚。

卞の発泚。

メヌカヌの生産。

ず䞊流ぞ行くほど倉動が倧きくなる珟象である。

研究でも、発泚政策やたずめ発泚などが、需芁倉動を䞊流ぞ増幅させるこずが瀺されおいる。

だからPOSで実際に売れた情報ず、調達・補造・物流が぀ながる意味は倧きい。

「店舗が䜕個欲しいず蚀っおいるか」

だけではなく、

「実際に䜕個売れたのか」

を䞊流偎が把握できれば、無駄な倉動を小さくできる可胜性がある。

ZARAのようなSPA䌁業が店舗情報を重芖する理由もここに぀ながる。

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兵站ずいう蚀葉で考えるず、さらに分かりやすかった


物流より、私には「兵站」ずいう蚀葉の方がしっくり来た。

戊争では、兵士や兵噚だけがあっおも戊えない。

食料。

匟薬。

燃料。

補絊。

修理。

茞送。

医療。

情報。

それらが届き続けなければ、前線は維持できない。

飲食店も䌌おいる。

店舗は前線である。

しかし店舗の埌ろには、

食材。

加工。

物流。

蚭備。

人員。

情報。

資金。

が流れ続けなければならない。

そう考えるず、コロワむドMDずは、

巚倧な倖食グルヌプの兵站叞什郚

のようにも芋える。

もちろん実際の䌁業組織を軍隊に䟋えすぎるのは危険だが、構造を理解する比喩ずしおは分かりやすい。

âž»

コロワむドの匷さは「店舗数」だけではないのではないか


ここで経営戊略論のResource Based View、RBVを圓おはめおみる。

RBVでは、䌁業の競争優䜍を、

ブランド。

蚭備。

人材。

ノりハり。

組織胜力。

取匕関係。

ずいった内郚資源から考える。

コロワむドの堎合、目に芋える店舗数そのものよりも、

3,000店を超える店舗を、䞀぀の䟛絊システムずしお動かす胜力

が重芁な資源なのではないか。

倧量調達する胜力。

安党基準を䜜る胜力。

工堎を運営する胜力。

物流を蚭蚈する胜力。

耇数ブランドの商品開発を調敎する胜力。

FCを運営する胜力。

買収した䌁業を接続する胜力。

これは工堎䞀棟を建おたから手に入るものではない。

䜕十幎ものデヌタ、人材、倱敗、取匕先ずの関係、蚭備投資によっお圢成される。

だずすれば、

コロワむドの本圓の競争力は、店舗ではなく「倚数の店舗を動かせる組織胜力」にある

ずいう芋方もできる。

âž»

ただし、倧芏暡化は匷さだけではない


ここは忘れない方がいいず思った。

巚倧な工堎。

物流網。

本郚機胜。

M&A。

それらは匷力な歊噚だが、同時に負担にもなる。

固定費が倧きい。

工堎皌働率が萜ちればコストが䞊がる。

店舗数が枛れば物流効率も倉わる。

M&Aにはのれんや負債のリスクがある。

買収先には独自文化がある。

共通化し過ぎればブランド䟡倀を壊す。

今回最初に䜜成したレポヌトでも、コロワむドの課題ずしお有利子負債、のれん枛損、そしお「効率化」ず各ブランド固有の味やこだわりずのバランスが挙げられおいた。 colowide_gyukaku_report.pdf

぀たり、

芏暡は、それ自䜓が競争優䜍ではない。

芏暡を凊理できる胜力がなければ、逆に重荷になる。

âž»

コロワむドは「倉化する胜力」を持぀䌚瀟なのかもしれない


もう䞀぀、ダむナミック・ケむパビリティずいう経営理論を圓おはめるず面癜い。

簡単に蚀えば、

環境倉化を感知する。

機䌚を぀かむ。

組織を組み替える。

ずいう胜力である。

コロワむドの歎史を芋るず、

居酒屋。

焌肉。

寿叞。

定食。

海倖。

絊食。

カフェ。

ず事業領域を倉化させおきた。

2026幎珟圚、海倖16の囜・地域にも展開し、絊食事業も509拠点たで広がっおいる。

぀たり、

「䞀぀の業態を氞久に磚き続ける䌚瀟」

ずいうより、

環境倉化に応じお事業構成そのものを組み替える䌚瀟

ず芋るこずもできる。

これも創業者䌁業ずは少し違う面癜さである。

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そしお再び牛角ぞ戻る


ここたで調べお、最初の問いぞ戻った。

牛角は1996幎に創業者によっお生たれた。

独特の商品、接客、空間、䟡栌、FCモデルによっお急成長した。

しかし創業者は去った。

2012幎にコロワむドグルヌプぞ入った。

その埌、コロナを経隓する。

そしお2026幎5月、既存店客数10.3増。

もちろん、この数字だけで「埩掻」ず断定するには早い。

䞀か月のデヌタでもある。

今埌継続するかも分からない。

たた今回の客数増を、コロワむドMDの䞀括調達やセントラルキッチンが盎接生み出したず蚌明できる資料も、私が確認した範囲では芋圓たらない。

そこは因果を飛躍させおはいけない。

しかし、

創業者が䜜ったブランドが、創業者なしでも生き残り、別の経営システムの䞭で再び成長を詊みおいる

ずいう事実そのものが面癜い。

âž»

「カリスマから制床ぞ」ずいう䌁業の倉化


創業期には、䞀人の経営者の感芚が非垞に重芁になる。

この料理。

この倀段。

この接客。

この堎所。

この雰囲気。

創業者が答えを持っおいる。

しかし䌁業が倧きくなるず、その刀断を組織ぞ移怍しなければならない。

商品基準。

マニュアル。

教育。

物流。

FC制床。

ブランド基準。

財務管理。

぀たり、

人が持っおいた胜力を、制床ぞ倉換する。

䌁業が創業者を超えお生きるには、この倉換が必芁になる。

牛角の30幎を芋おいるず、

西山知矩氏ずいう匷烈な0→1型創業者から、

レむンズずいうFC䌁業ぞ、

さらにコロワむドずいう巚倧な経営プラットフォヌムぞ、

ブランドを支える䞻䜓が倉化しおきたように芋える。

牛角ずいう名前は同じでも、

牛角を生存させる仕組みは倉わっおきた

のかもしれない。

âž»

ただ「だから䜕をする」ずいう答えはいらない


今回、私はこの研究から䜕か具䜓的な結論を出そうずは思っおいない。

「コロワむドがこうしおいる。だから自分もこうしよう」

ずいう話でもない。

芏暡が違い過ぎる。

資本も違う。

人材も違う。

䌁業の目的も違う。

そのたた翻蚳すれば、むしろ間違える可胜性が高い。

ただ、知らなかった構造を知った。

新聞に出おくる「牛角、客数二桁増」の埌ろには、

ブランド。

商品。

䟡栌。

FC。

M&A。

調達。

工堎。

物流。

SCM。

MD。

財務。

人。

情報。

ずいう巚倧な系がある。

それを少しだけ芋た。

それだけでも、新聞の䞀行の芋え方が倉わった。

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「問いを持っお調べる」ずいうこず


私は最近、答えそのものよりも、

問いを持぀こず

の䟡倀を匷く感じる。

牛角はなぜ䌞びたのか。

コロワむドずは䜕なのか。

なぜMD䌚瀟が必芁なのか。

なぜSPAを名乗るのか。

なぜ食材起点で商品を考えるのか。

なぜ耇数ブランドを抱えるのか。

なぜM&Aするのか。

なぜ工堎を持぀のか。

なぜ物流たで握るのか。

なぜブランドは別々のたたなのか。

䞀぀調べるず、次の問いが生たれる。

答えが出るずいうより、構造が少しず぀芋えおくる。

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倧手䌁業を研究する意味


倧䌁業のやり方を、そのたた小さな䌁業ぞ持ち蟌むこずには無理がある。

しかし倧䌁業は、倧芏暡になる過皋で、

人。

物。

金。

情報。

時間。

品質。

需芁倉動。

ずいう問題を、かなり極端な芏暡で解かなければならない。

だから倧手䌁業を調べるず、

経営ずいうものが抱える問題そのものが、拡倧衚瀺されお芋える。

私はそこに䟡倀を感じる。

倧手䌁業だから正しいわけではない。

倧手䌁業も倱敗する。

M&Aに倱敗するこずもある。

需芁を読み違えるこずもある。

巚倧な固定費に苊しむこずもある。

ブランドを壊すこずもある。

だから成功䟋を厇拝するのではなく、

なぜ、その構造になったのか。

䜕の問題を解決しおいるのか。

代わりに䜕のリスクを抱えたのか。

を芋る。

そうするず、単なる䌁業瀌賛ではなく研究になる。

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芋えない郚分を知るず、衚の芋え方が倉わる


今回最初に芋たのは、䞀枚の新聞蚘事だった。

そこに曞かれおいたのは、

牛角。

客数10.3増。

それだけなら、小さな数字の衚である。

しかし少し奥ぞ入るず、

箄30幎前の創業。

FC展開。

創業者の退出。

コロワむドぞの参加。

M&A。

マルチブランド。

食のSPA。

SCM。

セントラルキッチン。

原材料起点の商品開発。

物流。

情報。

組織胜力。

ず広がっおいった。

そしお再び新聞に戻る。

するず、

「客数10.3増」

ずいう数字が、最初ずは少し違っお芋える。

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生存確率をほんの少し䞊げるための孊び

この孊びが、䜕の圹に立぀のか。

ただ分からない。

今すぐ䜕かを倉える぀もりもない。

しかし私は、

知らないより知っおいる方がいいず思っおいる。

知識そのものが答えになるずは思わない。

しかし、

知る。

考える。

芳察する。

疑う。

仮説を䜜る。

たた調べる。

違っおいたら修正する。

この繰り返しによっお、䜕かを芋る解像床は少しず぀䞊がる。

そしお経営では、その小さな違いが、

䞀぀の刀断。

䞀぀の投資。

䞀぀の撀退。

䞀぀の遞択。

を倉えるこずがある。

だから私は、

知識が盎接、生存確率を䞊げるのではなく、刀断の質をほんの少し䞊げ、その積み重ねが生存確率ぞ圱響する

のだず思っおいる。

âž»

新聞を読んで、ふず疑問を感じた。

牛角が䌞びおいる。

なぜだろう。

そこから調べ始めたら、牛角だけでは終わらなかった。

コロワむド。

M&A。

SPA。

SCM。

ロゞスティクス。

バリュヌチェヌン。

サヌビス・プロフィット・チェヌン。

RBV。

ダむナミック・ケむパビリティ。

ブルりィップ効果。

䞀枚の新聞から、随分遠くたで来た。

でも、おそらくこういう寄り道こそが、私には必芁なのだず思う。

答えを急がない。

成功䌁業を真䌌しない。

「だからこうする」ず無理に締めない。

たず知る。

そしお問いを残す。

今回残った問いは、これである。

創業者が䜜った牛角ずいうブランドに、西山知矩氏は䜕を残したのか。

その埌、コロワむドは䜕を残し、䜕を倉え、䜕を远加したのか。

そしお、2026幎の牛角を支えおいる本圓の競争力は、ブランドなのか、商品なのか、䟡栌なのか、FCなのか、それずも顧客には芋えない巚倧な兵站なのか。

ただ答えは分からない。

だから、もう少し調べおみたい。

#コロワむド
#牛角
#倖食産業
#サプラむチェヌン
#経営戊略

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