キントリの「うぇ〜い!」は使い回し?音楽ディレクターの耳が捉えた“完璧すぎる音程”の謎。
ドラマ『緊急取調室』(通称:キントリ)を観ていて、ストーリーとは別のところで、どうしても自分の「耳」が反応してしまうシーンがあります。
それは、取り調べに向かう直前。
メンバー全員が円陣を組み、手を重ねて「うぇ〜い!」(あるいは「イェイ!」)と気合を入れる、あの出陣の儀式です。
ドラマの熱量がグッと上がる名シーンですが、何度も観ているうちに、ある「違和感」が確信に変わりました。
「あの声、毎回、音程(ピッチ)もタイミングも寸分狂わず同じじゃないか……?」
音楽分析家、あるいは音楽プロデューサー的な視点で言わせてもらうと、あれは現場で収録した「生声」ではなく、事前に録音されたベストな音源を編集で重ねている、いわゆる「ポン出し」の可能性が高いと見ています。
もちろん、実際の制作現場を見たわけではないので、これはあくまで“耳からの推理”に過ぎません。
なぜ「使い回し」だと言い切れるのか?
理由は、あまりにも**「音が整いすぎている」**からです。
普通、人間が複数人で叫べば、その日の体調や気合の入り方で、声の高さもバラけます。ましてや緊迫した取り調べの前。事件の内容によってテンションが変わるのが自然です。
しかし、キントリのあの声には一切の揺らぎがありません。
まるでスタジオで何十回もリテイクを重ね、完璧なハーモニーとして完成させた「一つの楽曲」のような安定感。あのクリアな響きは、現場のマイクが拾う「雑多な音」とは明らかに質が違うのです。
なぜ制作陣はあえて「録音」を使うのか?
もし自分の推測通り「録音」だとしたら、そこにはプロの演出意図が隠されているはずです。
• 「お約束」によるスイッチ: 水戸黄門の印籠のように、同じ音を聴かせることで「さあ、ここからが本番だ!」と視聴者の脳にスイッチを入れる効果。
• 音楽的なカタルシス: 叫び声が和音(コード)として整っていることで、視聴者は無意識に「チームの結束力」を耳から感じ取らされている。
• 映像のテンポ: 毎回同じ長さの音があることで、編集のテンポが安定し、ドラマのスピード感が損なわれない。
「耳」で観るドラマの楽しみ方
ドラマを「目」だけで追うのはもったいない。
今回のような「音の違和感」を探してみると、制作者が仕掛けた巧妙なトラップや、視聴者を気持ちよくさせるための職人技が見えてきます。
次の放送では、天海祐希さんたちの口元と、流れてくる「音」のわずかなズレを全力で取り調べてみようと思います。
もし自分の読み通り、音が完全に一致していたら……。
その時は、キントリ制作陣の「プロのこだわり」に、完落ちです。
