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「千年たってもまだ悲し」赤間神宮・西尾其桃の句碑

神もあと たれて千歳に 月かなし

下関の俳人西尾 其桃(にしお きとう)の句。
「赤間神宮」宝物殿の裏あたりに、句碑が佇んでおります。
紅石山の山頂へ続く、登山道の入口あたり。

県指定自然記念物「赤間神宮紅石山樹林」

「神もあと たれて千歳(ちとせ)に 月かなし」

西尾 其桃(にしお きとう)

「神となってなお、涙が垂れるように、哀しみは千年の時を流れ、月だけがそれを見ている」

紅石山(べにしやま)

赤間神宮なので神=幼くして亡くなった安徳帝を悼む句なんですが、この句碑は関門エリア屈指の気温体温急低下ゾーンである「耳なし芳一堂」&「平家一門の墓(七盛塚)」へと向かう道の手前にあります。
位置的に、壇ノ浦の底へ沈んだすべての者たちへの、千年たっても手向けようのない悲しみを詠んだものと思います。

平家一門の墓(七盛塚)がこの先にあり

「垂迹」と「落涙」のダブルミーニング

「垂れて」を勝手に二重の意味で読んでみました。

垂迹(すいじゃく):神がこの世に姿を現す救いの定義。
落涙:堪えきれず、壇ノ浦の底へ零れ落ちる涙。

神様として祀られようが、悲しうて悲しい。
「千歳(ちとせ)」という長寿を祝う言葉も関係なし。
さらに千年経っても、この地の悲しみは目減りせんのでしょう。
千年たってもまだ悲し。

医者で俳人だった西尾其桃

詠み手の其桃は、今も岬之町にある「西尾病院」を開業した医者です。
医業の傍ら全国の俳句結社を束ねたという、下関を代表する文化人。
命の境界に立ち続けた関門人ゆえの質感なんでしょう。

浪漫のでっちあげタイム

この句はパブリックドメイン(※死後70年経過)なので、今回AIで、存在しない「句碑印」をでっちあげてみました。それっぽいわあ。満足。
これぞ最新テクを駆使した趣味の真骨頂と思うのですが、逆に「浪漫ねえなあ」と嘆かれる向きもありましょう。

娯楽はおおむね自己完結型

赤間神宮の境内だけでも、句碑はたくさんあります。
解釈は千年後を生きる人間の数だけ。
お時間に余裕があれば、ゆっくり訪ねてみてください。

海峡の精霊「あんとくん」

なおこの絵(※AI作画)の男の子は、創作キャラクター「あんとくん」です。実在しません。いにしえの帝をデザイン上のイメージモデルには据えていますが、なんの関係もありません。すべて個人の空想です。

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