魚卵夢
コクサッキーウィルスに感染して、しばらく体調が優れませんでした。
要は夏風邪をひいていました。
さらに、そのウィルスは同居人にも感染し、その上免疫力が低下した同居人は重ねて帯状疱疹まで発症してしまい、我が家はまさにプチパンデミック夏祭りでした。
コクサッキーも帯状疱疹も水疱がずばーっとできてしまいます。
水疱群はまるで有機体の銀河系です。
と言ってみたけど、そんないいもんじゃないですね。キモいっすね。
あの赤くなったぼつぼつの浸食を見ると、やがてはそれが全身に広がって世界(自分)は終わるんじゃないかというくらいの搔痒感を感じます。
というわけで、こんな状態の中で眠ろうとすると、いつもの覚醒夢もなかなか様相が変わってきます。
そんな感じで今回もどうぞ。
なお、↓は今年の盆ジョビのお知らせです。
盆ジョビは夏風邪も猛暑も追い払うアメリカ由来のBad Medicineだ。
へいらっしゃい!巨大バルーン寿司に握られやがれ!
ヒリヒリした火傷のような痒みは夏の風物詩。
掻き毟れば毟るほど、痒みは痛みに上昇し、熱波警報の対象範囲はどんどん広がる。
冷房の効いた部屋に居ようとも、身体の熱帯夜はおさまらない。
頭は朦朧とし、患部は灼熱となり、神経はむしゃくしゃしてくる。
こんな状態でまともに眠れるわけがない。
しかし、軟膏を塗りたくり、痒み止めの薬を飲むと不思議と意識は遠のいていく。
そして行き着く先は、日差しが気持ちよく差し込む避暑地。
ぼんやりとした意識と患部の爽涼感、薬に抑えつけられた神経は末端まで行く渡り、手足に不思議な浮遊感を与える。
手足がバルーンのように膨張し、身体は上空に浮き上がり、入道雲よりも高く上がった先は、右も左も上も下もバルーンだらけのバルーン天国だ。
いくらのようにつやつや、いくらのようにぎゅうぎゅうなバルーン天国。
微かに香ばしい醤油の香りさえしてきて、水泡のような弾力と心地よさに夢見心地がぽやんと広がる。
仄かな磯の香りに包まれ、寿司職人の手によって優しく握られ、私はいくら巻きのように穏やかに眠りにつくのだ。

魚魚魚、魚卵レンズで魚ざいます
魚卵に包まっていたはずが、いつの間にか魚卵そのものになっていた。
ギョギョギョ、これはいったい何ギョとか?!
外の世界が魚眼レンズから見てるみたいになっているでギョざいます!
吃驚ギョう天。
ギョう天動地。
私はどうやらサカナになったようでギョざいます!
魚卵を見るものはまた、魚卵からも見られているのでギョざいます!
かろうじて残ったヒトの頭脳で思考してみる。
眠りに就くということは、必ず生まれ変わるということだ。
よって、私が魚卵そのものになるのは輪廻の論理からは至ギョく当たり前のことなのだ。
という思考もやがては芒洋とした海に沈み込み、私は本当にサカナとなる。
見上げて魚籃、夜空の星を
掻痒はやがて麻姑の爪に掻かれ、焦燥は爽涼によって和らぐ。
人はやがてサカナとなり、さらなる極楽の海へと放たれる。

実はただこれが言いたかっただけかも
