北京の食習慣に学ぶ⑦
(7)北京独特の食べ物 その1
今まで紹介した食べ物は、特に北京だけで見られる物ではなく、中国北方ないしは中国全土で見られる物である。
今回は、北京以外ではほとんど見られない、北京独特の食べ物を紹介したいと思う(あまり我々の食生活の参考にはならないかもしれないが)。
その1 豆汁(ドウジー)もしくは豆汁兒(ドウジャール)
緑豆から春雨を作る時に出る汁を乳酸発酵させた飲み物。独特の酸味と発酵臭があり人により好みが分かれる。故郷を離れた海外在住の北京人にとっては、故郷を強烈に思い出す究極のソウルフードとなっている。
筆者は決して美味しいとは思わないが、しばらく飲まないとまた飲みたくなる、癖になる飲み物である。酸味が強いので油物との相性が良い。
北京では、焦圏兒(ジャオチュアール)という小麦粉をこねてリング状に揚げた物と漬物をセットで食べることが多い。

筆者が北京留学当時は、豆汁は回族の小吃店または豆汁専門食堂でしか見たことが無かった。


2026年に北京を訪問した際は、市内の観光食堂街(前門大街、南鑼鼓巷、雍和宮大街など)で豆汁がどこでも普通に売られていたので驚いた。中には豆汁のソフトクリームなんて物もあってたまげた。
豆汁の効能をAIで調べると次のような結果になった。
(A)清熱解暑:体内の余分な熱を除く。暑気払いに効果的。
(B)消化促進、食欲増進:発酵で生じる有機酸や乳酸菌が胃腸を刺激し食欲を高める。
(C)整腸作用:豊富な食物繊維や発酵成分が腸内環境を整える。
このうち(A)は、元々緑豆にある効能であろう。発酵によって(B)(C)のような付加価値が生まれるようである。
この豆汁は日本で作るのはとても無理と思っていたが、AIで調べると原料の緑豆が手に入れば可能のようである。いつか機会を見つけて挑戦してみたいものである。
