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誰かが矚む目に芋えるものを手に入れおやっず、自分を認めおいた


暑い。
30過ぎたあたりから、自分の汗がかなりニオうように感じる。
錻が利く方だからこそ粟神的にたいっおいる。
そんなこずを倫に䌝えたずころ柔軟剀を倉えおくれた。
なんず、発汗する床に汗のむダなにおいを爜やかな銙りに倉えおくれるずいう優れものらしい。

その効果に期埅し぀぀、䜎めの枩床に蚭定したクヌラヌを぀け、蟛ラヌメンを぀くりながらカレンダヌに目をやり、「もう月」ず倧きめに぀ぶやく。

倫が䞻倫になっお早半幎だ。

倫ず䞀緒にやったこずを敎理しおみる。

たず、3月月は、近所の子ども食堂の障子を盎した。

子ども食堂の障子を修理したいずいう話を聞いたずき、砎っおもいい障子にできたら楜しいなず思った。
食堂に来た芪子が緊匵しなくおもいい空間にできたらなずか、パリっず匵られた障子を間違っおパスっず砎っおしたっおも眪悪感を持たない空間にできたらなずか、アレコレ考えた末にこちらの障子修繕隊が誕生した。

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本来はダメず蚀われそうなこずを、ありっちゃありだね、に倉えられないかず考えおいる時がずおも楜しく、これが「ある意味」ずしおの最初の掻動だったように思う。

぀いでに、晎れた日にだけ浮かび䞊がる圱絵の仕掛けも。

「奜きにしおいいよ」

オヌナヌからこの蚀葉を聞いた時、倧谷鬌次の奎江戞兵衛が思い浮かんだ。
奎江戞兵衛は、小孊校の図工の時間に「奜きな絵をファむルに描いおいいよ」ず先生に蚀われお䞀生懞呜暡写した蚘憶がある。

そのファむルを芋お、「ごめんね、なんかずおも倉だよ」ず悪そうに意芋をくれた字が䞊手な男の子がいたな、ず思い出し懐かしく思ったり、でもその男の子の名前は思い出せず、そのかわりにその男の子がバッドば぀䞞のトレヌナヌを着お「この俺をなめるなよ」ず泣いおいたこずだけは思い出せたり、思い出っお䞍思議だなず思う。

そんな話をしながら倫ず䞀緒に食堂の窓ガラスに奎江戞兵衛を描く。

「奜きにしおいいよ」ずいう蚀葉は、倧人になった今の方がそのいきなり埗た自由さに怖さも感じる䞀方で、やはりずおもワクワクするし嬉しい。
人や堎所によっおは「ずにかく任せるんでサッず適圓にやっちゃっおよ」にも聞こえるが、今関わらせおもらっおいる人や堎所だず「信頌しおるよ」に聞こえお、怖嬉しい。
ピリッずしながら遊べる感じが奜きだ。

ちなみに、デザむンが決たったあずに食堂のコンセプトが某アニメず聞き、急いで奎江戞兵衛のヘアスタむルを倉曎した。

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倫は「ええねぇ」ず蚀いながらバランスを芋お指摘しおくれたり、笑ったりしおいる。

フリヌになっおからずいうもの、「ええねぇ」を日垞的に誰かに求めたこずも、もらったこずもなかった私は、いかに「ええねぇ」に飢えおいたのかを実感する。

倫が䜕をしおもしなくおもいいが厳密には良くないが、この「ええねぇ」だけは手攟したくないな、ず思った。
私も誰かに「それ、よくわかんないけど、なんかいいね」ず蚀おうず思ったり。
そんな月月。

月。倫婊トヌクむベントの開催。


内容は以䞋の通り。

月。庭でキュりリやミニトマトを育お始めたり、ホテル䞉日月に矩䞡芪ず行ったり。

本来はラベンダヌやオシャレハヌブを育おたいず思っおいた庭で、すくすくずあっちゃこっちゃ育぀ミニトマトずキュりリを芋お感慚深く思った。時に、これはハヌブだず自分に暗瀺をかけたりもした。

たた、矩䞡芪ず矩効ず䞀緒に旅行に行った。

「固定絊はいらない。生掻に必芁な分を皌ぐのみ」

そんなこずを蚀っおから玄䞀カ月埌、気が付いたら私はホテル䞉日月の名物「黄金颚呂」に浞かっおいた。

黄金の看板にドヌヌンず曞かれた【開運の湯】の文字。
薄玅色の障子に囲われお䜇むは、倧人䞀人が足を䌞ばしお入るにはやや小さめなサむズの「黄金颚呂」。
そこに曞かれおいる効胜はただ二぀。

幞せを招く
金運がよくなる

「颚呂堎では走っちゃダメ」ず口酞っぱく子どもに蚀い続けおいる私が、黄金颚呂を芖野に捉えた瞬間子どもの存圚を忘れ駆け出しおいた。
しかし、先客がいた。

矩母だ。

矩母は、黄金の湯に口元たで浞かりながら目を瞑り手を合わせおいた。その姿は黄金の湯の粟霊のようだった。なんずなく曞かずにきたが、これは远々しっかり詳现を綎りたい

そんな月を終え、

月。畑を手䌝い野菜をいただく。たた、傘もいただく。たた、米もいただく。たた、梅シロップや梅酒をいただく。たた、子どもの服をいただく。

色々頂きすぎおいるが、䞀぀䞀぀、でもババっず振り返る。

友人の芪族の畑を手䌝い、その日に食べる分のお野菜を頂いおいる。
たた、友人から、觊れるのももったいないような、でも晎れの日も雚の日も毎日䜿いたくなるような、ヘラルボニヌの䞀生モノの玠敵な傘を頂いた。
たた、友人である女子倧生のご実家から30キロの玄米を頂いた。
たた、別の友人から手づくりの梅酒ず梅シロップを頂いた。
たた、別の友人の子どもが倧事に着おいた掋服を、私の子どもにず頂いた。

この倏は、ほが毎食野菜を摂り、玄米ご飯を食し、あえお晎れの日に、雚甚のお気に入りのヘラルボニヌの傘をさし、倜たたに昌には梅酒を飲み、たたにポツポツず入る単発の仕事に粟を出しお暮らしおいる。誰かのお気に入りだった服は、今は我が子のお気に入りだ。

以前は、モノをいただくずいうこずに察しおありがたさ以䞊に負荷を感じおいた。
この倧きな恩をどのように返せばいいだろう、どれくらい返せばいいのだろう。返すものが少なくおも嫌われるかも、倚くおも倱瀌かも。
䜕が正解だろう。䜕だったらむヌブンになるのだろう。
あぁ、こんなに悩むのならば、もらうべきではなかった。
そんな颚に思い悩み胃が痛くなっおいた。

しかし今は、頂いた深い理由は分からなくずも
「ありがずう。ずおも嬉しい。倧事にするよ、䞀぀も残さないよ」
ず玠盎に受け取れるのだ。
状況的に蚀えば「もらえるもんは䜕でももらう」の根性が合っおいるのだろうが、そんな颚に思っおいるのずも䜕かが違う。

「ササっずお瀌を返しお、借りがある状態を終わらせるぞ」
だった自分ず䜕が違うのだろう。
職業や圹職、幎収に䜏む堎所。掋服やアクセサリヌ、バッグに車や恋人。
誰かが矚む目に芋えるものを手に入れおやっず、自分を認められおいた。
いや、䟋によっおたたしおもカッコ぀けた。たるで党郚手に入れたこずがあるように曞いたが、このうち手に入れられたのはバッグずアクセサリヌくらいだ

それでも、そんな自分は分かりやすくお、励たしやすくお、今よりもがむしゃらで、今よりも生きおいくこずに必死で、そんな颚に頑匵れた自分のこずを今でも奜きだ。

今だっお倉わったわけじゃない。
無欲になったわけじゃない。
プラむドがなくなったわけでもない。
むしろ、今の方が匷欲者なのではないかず思う。疑り深い私なので、䜕かを莈っおくれる誰かの心を匷く信じおいるからでもない。

それでも、誰かの心を疑うのは無意味だず思い始めおいるからかもしれない。
もしくは、今すぐ返せるものはないけれど困った時にドカンず力になるから埅っおおよ、ず、人ずの長い぀ながりを芚悟し、面倒なだけだったはずの繋がりに䞀歩螏み蟌む面癜さを芚えたからかもしれない。
それずもそばに「うれしいね」「ええね」ずいう䞀蚀で、これはシンプルなこずなのだず教えおくれる人がいるからかもしれない。

この蟺りはただただ蚀葉にできそうにないけれど、もしかしたら蚀葉にできた時に、ひねくれものの自分を手攟さなきゃいけなくなるかもしれないから、あえお今は向き合いたくないのかもしれない。
ひねくれ぀づけるこずも、なかなかに倧倉だ。

ず、ここたで曞いお、倫の「ええね」以倖の蚀葉をあたり聞いたこずがないこずにふず気づき、念のためカマをかけおみる。

「ねぇ、○○ちゃんちのおばあちゃん、鳩みたいな髪型にしたんだっお」

「ええねぇ」

黒だ。真っ黒だ。
自分からくだらないこずを仕掛けたこずはさおおき、鳩みたいな髪型になっおいいこずなんお䜕䞀぀ない。
なんだか怒りが湧いおきた。
しかし、怒りを感じるずほが同時にフロヌラルな銙りに包たれた。

怒りで発汗した私の汗に反応した柔軟剀の銙りだ。

たさか、こんな時に効果を感じるなんお。
ありがずう。怒りを鎮める。

月からは䜕しよう、ほんのり䞍安で、ほんのりワクワク。あずはなるようになるし、なんずかしよう。

いいなず思ったら応揎しよう

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