オジギソウは、ちょっと日本人に似ている
庭先でオジギソウを見つけると、つい指先でそっと触れてしまいます。
すると、さっきまで気持ちよさそうに葉を広げていたのに、
「びっくりした!」
と言わんばかりに、葉を閉じて、お辞儀をするように小さく縮こまります。
その姿が、なんとも愛らしくて。
何度見ても笑顔になってしまいます。
オジギソウは、危険を感じると身を守るために葉を閉じるそうです。
植物にも、ちゃんと自分を守る知恵があるのですね。
でも、その姿はどこか「恥ずかしがり屋さん」に見えてしまいます。
まるで初対面の人に照れてしまう子どものようで、
「こんにちは。」
と頭を下げているようにも見えます。
そういえば、日本人も少し似ている気がします。
初めて会う人には遠慮がちで、
相手を気遣い、
自然とお辞儀をする。
控えめだけれど、その奥には優しさがある。
そんなところが、オジギソウと重なって見えるのです。
世界には、自分を大きく見せる植物もあります。
鮮やかな花を咲かせたり、大きな葉を広げたり。
でもオジギソウは、驚くと小さく身を縮めます。
その姿を見ていると、「強さ」にはいろいろな形があるのだと思います。
目立つことだけが強さではありません。
優しくあること。
慎み深くあること。
相手を思いやること。
そんな静かな強さも、この世界にはちゃんとあるのです。
私はオジギソウを見るたびに、
「大丈夫だよ。」
と心の中で話しかけたくなります。
すると、しばらくして閉じていた葉が、ゆっくりと開いていく。
まるで安心したように、また空へ向かって手を広げる姿を見ると、
植物にも、小さな心があるような気がしてしまいます。
もちろん、本当は人間のような感情があるわけではないのでしょう。
それでも、私たちは植物の姿に、自分の心を重ねることができます。
だから自然は、いつも私たちに優しく寄り添ってくれるのかもしれません。
庭の片隅で、今日も静かにお辞儀をするオジギソウ。
その小さな姿は、
「優しさは、静かでもちゃんと伝わる。」
そんなことを教えてくれているように思います。
野原には、まだ名前も知らない野草がたくさんあります。
私も散歩には野草図鑑を一冊持って歩きます。名前を知るだけで、景色は少し違って見えるようになります。
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