私は烏瓜だったのかもしれない
夏の夜、烏瓜(カラスウリ)の花は咲きます。
純白のレースのような美しい花です。
けれど、その花を見る人はあまりいません。
夜に咲き、
朝にはしぼんでしまうからです。
私は烏瓜を見るたびに、
自分の人生を思い出します。
若い頃の私は、いつも何かを追いかけていました。
仕事も。
子育ても。
毎日を生きることも。
振り返る余裕もないほど一生懸命でした。
けれど、その頃の私は、
自分が何かを育てているとは思っていませんでした。
ただ必死だっただけです。
シングルマザーとして子どもを育て、
仕事をして、
明日のことを考える。
花が咲いているようには見えませんでした。
でも今になって思います。
あの頃の私は、
土の中で根を育てていたのかもしれないと。
烏瓜は花が目立ちます。
けれど本当にすごいのは、
何年もかけて育つ地下の塊根です。
誰にも見えません。
褒められることもありません。
それでも静かに育ち続けます。
私の人生も同じでした。
あの頃の経験があったから、
今こうして野草を摘み、
発酵を楽しみ、
文章を書くことができています。
最近は、少しずつ花が咲き始めたような気がします。
noteを書いたり、
好きなことを発信したり、
同じ景色を見ている人と出会えたり。
けれどそれは突然起きたことではなく、
ずっと前から根が育っていた結果なのでしょう。
もし今、
頑張っているのに報われないと感じている人がいたら、
私は烏瓜のことを思い出してほしいのです。
花が咲いていない時期も、
人生はちゃんと育っています。
見えないところで育った根は、
いつかその人だけの花を咲かせるのだと思うのです。
だから焦らなくても大丈夫。
烏瓜のように、
自分の季節が来るまで育ち続ければいいのですから。
野原には、まだ名前も知らない野草がたくさんあります。
私も散歩には野草図鑑を一冊持って歩きます。名前を知るだけで、景色は少し違って見えるようになります。
私が愛用している野草図鑑はこちらです。

