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《休憩室+終末漏》 考えない日記:悪夢はこれから、ゼンジョの人、ギロチン 25.12.31

「悪夢はこれからさ、悪夢はこれからさ、」12月31日のノートパソコンのスピーカーからダンプ松本の歌声が響いている。
年に一度会うか会わないかという人と、今年は会うことができ、年末の酒を酌み交わした。去年会った時に彼がドイツ語にハマっていたのを覚えていたので「最近ドイツ語どう?」と聞くと、その人は「今はゼンジョ」と答えた。ゼンジョ?、一瞬意味が分からなかったのだけれど、その直後に「ブル中野、ダンプ松本」という名前が出たので、ゼンジョは全女、つまり全日本女子プロレスのことだと分かった。

実はその人との会話のほとんどを思えていない。というのも、その会場へ向かう前に、別のところで年末の挨拶という言い訳の乾杯を重ねていたから。それでも「ゼンジョの人」が一番いいたかったはずのことはなんとなく覚えていて、それは確か「ブル中野のギロチンドロップ」のことだった。そのことを”ゼンジョ”の世界を殆ど知らない私は興味深く聞いていた。そしてそれがフランスの公開処刑で使われたギロチンの刃の形状の話と繋がったりして、話は混迷していき一段と良く分からなくなりながら、醸造されていった。そして細部は思い出せないまでも、イメージとして頭に残ったのが4mの金網から放った「ブル中野のギロチンドロップ」というシーンだった。そして、その話の締めにゼンジョの人はこういったのだった。「とにかく、ダンプ松本の『極悪』という曲を聞いてくれ、最高だから、だってオレ、イントロから無理だもん」

12/30が妙に暖かかったのに比べると31日の朝は冷えた。朝食の珈琲の残りを啜りながらジャン=ポール・サルトルの『嘔吐』を閉じて日記を少し書こうとノートパソコンを開いた。メモアプリを立ち上げると、一行目に、酒に酔った際によくある単語羅列メモが残っていた。


「イントロ、無理だもん、ダンプ松本、極悪」


私は一旦メモアプリを脇にやり、音楽サイトの検索欄に「ダンプ松本 極悪」と打ち込んだ。画面いっぱいの、聖飢魔IIを思わせるペイント顔のダンプ松本が現れた。アメリカの警官らしき帽子を被ったダンプ松本に覚悟を決め、再生ボタンを押すと、曲が始まった。

「極悪、極悪、延髄、延髄、」「流血、流血、ギロチン、ギロチン、悪夢はこれからさ〜、Go Go 極悪!」


25.12.31

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