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水神(龍神)を巡る① 室生龍穴神社・龍鎮神社:PENTAX K-S1とFA28-70mm F4

ウチは犬と猫を飼っています。
連日、暑い日が続く中、冷たい水を与えると美味しそうに飲む姿。
理屈抜きで、全生物の生命維持に必要な水。
多すぎると生活を奪う水。少なすぎても生命を奪う水。
そんな気難しい水と古代の人々は、どう向き合ってきたのかを考えながら、龍神社を巡りました。

水神信仰は、なぜ「龍」なのか?

日本では古くから、水辺や湿地、川、泉などに姿を現す生き物として、神秘的な存在として、蛇(オロチ)が神話に登場します。
また、縄文土器(特に中部・関東地方の縄文中期土器)には、蛇の装飾が多数見られます。

●蛇は「脱皮して若返る(永遠の生命力・再生)」
●蛇は「水辺に棲み、田畑を荒らすネズミを食べる(水神・農耕神の使者)」
という認識は、縄文人の共通した自然観でした。

そこに、仏教の伝来とともになのか、それ以前からかわかりませんが、中国から伝わった「龍」という水を司る霊獣のイメージが重なり、蛇 → 水の神 → 龍神というように、信仰の対象が変化していったと考えられています。

龍穴神社の近く、コナラの倒木で作られた龍のチェンソーアート

日本三大龍穴「龍穴神社」(宇陀・室生)

奈良県宇陀市室生にある「龍穴神社」
室生川を遡った山深い地に、その境内があります。
ここは、見上げても先端が見えないほどの杉の巨木に囲まれていて、古代からの信仰が色濃く残され、時空を超えた感覚に陥ります。
さらに奥の山中の渓流そばには、奥宮にあたる「妙吉祥龍穴」という岩窟があり、そこには「龍神が棲んでいる」という伝承があります。
この「妙吉祥龍穴」は日本三大龍穴の一つだといわれています。

どれもが神木級の杉
拝殿には空海が召喚した「善女龍王」の文字
朱塗りの美しい本殿
社殿床下の置物、何を意味するのか詳しい方教えてください

山は、「雨を生み出す場所」
   「川の水源」
   「雲が生まれる場所」
   「人間が簡単には入れない神聖な場所」
です。

たぶん首長級の方々を埋葬したと思える磐座
龍穴の拝所(土足厳禁)
妙吉祥龍穴

龍穴神社よりかなり奥まった山中に入らないといけませんが、悪い路面ながらも車道が通っており、徒歩の山登りは回避できます。
現在でも至るところが禁足地となっており、この山を含めた一帯が聖域だということがひしひしと感じ取れます。

そして龍神は「寺」にも入っていく

ところが、この物語は神社だけでは終わりません。
龍穴神社のすぐ近くにあるのが「室生寺」という密教寺院です。
ここは女人高野山として有名で、龍穴と龍神信仰、そして雨乞いのために平安前期以来、朝廷から勅使が派遣されたことが語られています。
室生の深い山は、密教の修行場所としても非常に適していました。古代日本独特の神仏習合の世界が見えてきます。
現在は男性でも拝観できるのですが、当時の修行者の心境に思いを馳せ、今回はあえて山門をくぐらずに遠慮させていただきました。

もうひとつの龍穴「龍鎮神社」(宇陀・室生ダム付近)

龍穴神社は室生川流域。龍鎮神社は深谷川流域。
同じ室生湖へ流れ込む別々の河川域で、別の龍神信仰があります。
それが、奈良県宇陀市榛原荷阪にある「龍鎮神社」です。
室生ダムから深谷川を遡り、渓谷に入ると「龍鎮の滝」が現れます。
その滝壺のそばの小さな社、ここが「神聖な龍鎮神社の域内」です。

室生ダムから深谷川方向を望む

水は恵みである一方、恐ろしいものでもあります。
雨が降れば田畑が潤う、降りすぎれば洪水になる。
だから「恵みを与えてくれる神」であると同時に「怒らせてはいけない神」
ダムが作られる前、深谷川流域はそんな場所だったかもしれません。

龍鎮神社は「いつ創建されたのか」「古代から現在と同じ形で存在したのか」については明確ではありません。
一般的な神社では、「鳥居がある」「拝殿がある」「本殿がある」という構造なのですが、目の前にある清らかな水、滝壺、岩、森そのものが神域になっています。

渓流沿いの自然道をしばらく歩くと、雰囲気のある鳥居が
自然道から下を覗くとエメラルドグリーンの滝壺
この空間が神域と明確に感じさせる社殿
龍というよりは、オロチが出てきそうな龍穴

アクセスは迷うことのない場所にありますが、公式案内では室生ダムの駐車場に停めて20分程度の徒歩。最初は舗装された道を歩くのですが、これがなかなかハード。渓流沿いの自然道はマイナスイオンが満ち溢れていて気持ちよく歩けます。
龍鎮橋の手前まで車で行って離合(すれ違い)スペースに路駐されてる方が多いのですが、それにより離合できなくなり苦情が出てますので、歩ける方はダム駐車場から歩いてください。
熊の出没情報もダムのところに出てますので、知らずに行って、熊と遭遇といった事態も避けられますから。

2025年7月、渓谷口に規制線がしっかり張られていて近づくこともできませんでした

今回の二社は「高龗神(タカオカミノカミ)」が祀られていました。
「高龗神」は「龗」という漢字自体が、古代中国で「龍」を意味する言葉で、「雨」と「口が三つ(祈雨の器)」と「龍」が含まれている通り、「高い山の上にいて恵みの雨を降らせる龍神(蛇神)」を直接指しています。
古代から日本の信仰は柔軟だったようで…龍神信仰は深くて面白い。
続けて他の場所を紹介していきます。


■使用した機材
 PENTAX K-S1
 SMC FA28-70mm F4

以前の記事「御杖村」に行く途中で立ち寄りましたので、機材レビューは御杖村の記事をお読みください。
実は「K-S1」のボディも2台所有しておりまして、2台とも同じ設定に合わせて、レンズを付け替えずに持ち替えて使える体制にしております。
他のペンタックス機とはボタン位置が違っていることは不満なのですが、2000万画素の程よいファイルサイズと簡易防水で使い勝手良く、水に近いところに行く時や夕立の懸念がある時に重宝しています😀


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