出産レポとやらを書いてみようか
子どもが生まれてあれよあれよと気が付けば2ヶ月経ってしまったので、記憶喪失になる前に書いておこうと思う。
39週と5日。予定日の2日前。
次の日からGWだ!ということで、記憶にある限り初めての、試合もない練習もない本当に何の予定もないGWにワクワクしていた。
次の日のお昼用にロピアでホールピザを買っちゃったり、夜中に意味もなく散歩してコンビニでお菓子買って外で食べてみたり。なるほどこれがGWか!(多分違う)
さて満喫したし寝るか、とベットに入ってすぐの夜中の2時半。寝返りを打った瞬間に、お腹の中でブチッと何だか変な音がした。
そこから5分おきに襲ってくる、今までとは明らかに違うお腹の痛み。
これは、破水したか…?と思いつつトイレに篭って痛みの間隔を測り続けて1時間。
産院に電話してみたら、来てくださいとの事なので痛みを我慢しつつもテキパキ準備を進め朝4時ごろに爆睡中の夫を起こす。
まだ状況が掴めていない夫に「はい、産院行くよ」とだけ伝えると今まで見たことないような顔してた。そりゃそう。
ピザ、食べられなかったなぁ…と思いながら産院へ向かう。着いたら助産師さん達がバタバタしていて、「今日あなたで5人目なのよ」と言われた。
朝の4時で?!すごい事があるもんだ。満月の日だったらしい。
手が足りてなくてごめんね、と声を掛けられつつもすぐに無痛分娩の麻酔の処置をしてくれた。
注射痛いかな…と少し不安だったけれど、アキレス腱によく打ってもらってた注射より全然痛くなかった。
麻酔のおかげで痛みがなくなり、嬉しくてヘラヘラしながら別室で待機している夫のところへ。
「え…。大丈夫…なんだ…」と困惑気味の夫と共に、これから先の山場に向けて朝ごはんを食べる。
産院で出た朝ごはんは、そばのガレット。そばの?!?!ガレット?!!?えー!!突然のシャレオツメニューに興奮しつつも食べ方がいまいち分からず、切り刻んで食べた。ごめんガレット。
長丁場になりそうなので夫は一旦帰宅。
破水しちゃってるのでなるべく早く産んじゃいましょう、というわけで促進剤を使うことになった。
さて、ここからである。
促進剤を入れてから、どーんどん痛みが強くなってきた。お腹の上に大きな岩を落とされているみたい。でも、「お腹の上を2tトラックが走っているようだった」と表現している人がいて戦慄したことがあるので、ここからまだまだ痛くなるんだろうなととりあえず絶望した。
数分ごとに襲ってくる痛みに悶えながら、合間合間の数分間で気絶するように睡眠を取った。眠い。
そんな感じで部屋のベッドでダウンしていたところに、戻ってきてくれた何も知らない夫が、片手にあのホールピザを抱えて意気揚々と登場。喜ぶだろうと思ったんだろうなぁ。横たわりながら呻く私を見て、数時間前にガレットを笑いながら切り刻んでいた状態とのあまりの違いにビビりまくる。
気持ち悪さが限界を迎えようとしていた私は、お願いだからピザをこっちに持ってこないで、遠くにやって…とどうにか伝える。
夫が良かれと思い持ってきてくれた、楽しいGWの幕開けを告げるはずだったホールピザ。悲しいかな、手付かずのまま部屋の端っこで出番を待ち続けることになった。
そしてついに限界を迎えた私は、今朝とっても美味しく切り刻んだガレットを全てリバースしまった。そうこれがあの有名な、ガレットリバース事件である。
そしてそこへ素晴らしいタイミングで、私のお昼ご飯が独特の匂いと共に運ばれてきた。
「ルーロー飯になります。」
ルーロー飯
このタイミングでルーロー飯
大変申し訳ないけど、今食べられそうにないものランキングかなり上位に入ってくるやつ。
結局、体を持ち上げることもお盆の中身を見ることもなく、夫のお昼ご飯になった。
病室に漂う八角の匂いが気持ち悪さを増長させていて、けれどそれを伝える気力もなくうねうねしていたら、気付いた夫がお盆を抱えて慌てて廊下へ出ていった。そのまま廊下でルーロー飯を完食したらしい。カオス、ありがとう。
そうしてピザはいよいよ出番を失ったのである。R.I.P、ロピアのホールピザa.k.a GWの幕開け。
ちなみにさらに何回か吐いた。ガレットは私の中で苦手な食べ物になった。
無痛分娩のはずなのに全く麻酔が効いている気配がなく、もういっそ殺してくれ…の波を何度か繰り返した後にやっと分娩室に移動になった。
行きますよ〜と声をかけられ、
歩いて?!行くの?!
なんか出産レポやら漫画やら色々読んだけど、本当なんだ?!自分で!歩いて行くの?!こんなに痛いのに??!!
って頭の中ではなってたけど、助産師さんには気付かれたくないからめっっちゃ普通の顔で歩いてやった。いい天気ですね〜って言おうかと思った。ほんと自分のそういうところ。
分娩室に着いてから、何かしなきゃ、でも何をしたらいいのか分からない、でひたすらウロウロする夫。気持ちは嬉しい、でも五月蝿い。
ついつい、
「落ち着け。あなたの役目は、生まれてきた赤子を一番最初に抱っこすることだけだ。座ってろ。」
と言ってしまった。肝が据わりすぎた発言を、後から散々イジられている。
水を飲みやすい状態で渡すことしかできなくてベンチメンバーの気持ちだった、と後日話してくれた。
好きな音楽かけていいですよ、と言われたので事前に作っておいたゴリゴリのHIPHOPと大好きなジャズで固めたイケイケ出産プレイリストを流す。本当はNasのMade You Lookでスタートしようと思っていたのだけれど、銃声から曲が始まるからさすがにやめておいた。気になる人は聴いてね。
何やかんやと色々あって(突然の省略)、ついにもう生まれるヨーとなった時に、先生に「下覗き込んだら頭出てきてるの見えるよ、見る?」と聞かれて、「え、あぁ、はい」と勢いで答えてしまったので、見なきゃいけない流れになった。(見たくない人の言い方)
恐る恐る覗き込んでみると…何と言うことでしょう。(大改造‼︎劇的ビフォーアフター風)
匠の手によって…ではなく、
自分の股の間から人が出てきている。
咄嗟に出てきた言葉は、
「あー、まじか」
だった。
他になんて言うのが正解だったんだろう。
この状況で「やっと会えたね」とか言える人は母の中の母、ビッグ・マザーだよ。そんなの母性に溢れすぎて溺れているよ。
自分でもびっくりするくらい、気の利いた言葉が出てこなかった。
女の子だった。
スポーンと生まれて、彼女はオギャーオギャーと泣いた。
私のお腹の中にいたのは、本当に人だった。
妊娠中、忍者めしを常に口の中に入れていないと気持ち悪い体にさせたのも、うっ!って声が出ちゃうくらいお腹の中からぼこぼこ蹴り上げていたのも。
何がなんだか分からなかった白黒のエコー写真に写っていた豆粒も、4Dエコーで見た時の肌色の怪獣みたいなやつも。
君だったのね。
体を綺麗にしてもらって、横にやってきた我が子はバキバキに目を開けてこちらを見ていた。
聞いていた話と違った。
生まれたばかりの赤ちゃんはもっとホニャホニャしていて目も開いていなくて…みたいなのを想像していたのに、大きな目で落ち着いてこちらを見ていてちょっと怖かった。
でも、すごく可愛かった。
元気に生まれてきてくれてありがとう。
これから最高に楽しい人生にしようね。
そんなこんなで風のように2ヶ月が過ぎ、生まれる前にもし子どものことを可愛いと思えなかったどうしよう…って考えたりもしたけれど、寝顔を見るたびに、え…?もしかして私がこんなに可愛い生き物をこの世に生み出してしまったの…?この私が…?って思えるから、多分ちゃんと親バカなんだと思う。
すくすく育てよ、娘。
p.s. 出産の一部始終を見守り続けてくれたホールピザは、スタッフが美味しくいただきました…という事には残念ながらならず、バタバタしすぎてかなり消費期限が過ぎてしまい…その後も処分に困り何日間か部屋の隅で我々を見守ってくれていました。
『みてね』に娘の写真をアップした際に(子ども専用の写真共有アプリのことです)常に背後にそれとなく写り込み続けるピザの存在に姉がいち早く気が付き、「お見舞いにホールピザ持ってきたの誰?」と訊かれるなどしました。
ピザ、ありがとうね。
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いただいたサポート費でピザを食べて、カフェでコーヒー飲みながらまた記事を書きます、きっと。