物語を歌に乗せて。Suno AIで作る「私のお気に入り楽曲構成」と歌詞作り
突然ですが、あなたの好きな「歌の構成」はなんですか?
私が曲を作るときのお気に入りの構成は、ズバリこれです。
[intro]
[verse1]
[pre chorus1]
[chorus1]
[verse2]
[pre chorus2]
[chorus2]
[bridge]
[chorus3]
[outro]私の曲作りのテーマは、「曲に物語を乗せること」。 物語の起承転結、プロローグからエピローグまでを、一つの曲の中にぎゅっと詰め込んだようなスタイルが好きなんです。
今回は、その例として一つの物語と楽曲をご紹介します。
テーマは恋愛ソング:「やさしい嘘の恋」
まずは、楽曲のベースとなる起承転結の物語です。
【起:奇跡の目覚めと残酷な宣告】
学生時代から付き合っていたハルトとミユ。しかしミユは交通事故に遭い、1年もの間、昏睡状態に陥ってしまう。 ある日、奇跡的に目を覚ましたミユ。ハルトは涙を流して喜んでくれたが、ミユには一生病院から出られない重い後遺症が残り、さらに医師からは長くは生きられない「寿命(余命)」が告げられていた。
【承:違和感と気づき】
ハルトは毎日病室を訪れ、ミユを献身的に支えてくれる。しかし、ふとした瞬間に香る見知らぬ香水、伏し目がちにスマホの通知を隠す仕草、そしてどこか「上の空」な表情。 勘が鋭く、もともとわがままで独占欲の強かったミユは、自分が眠っていた1年の間に、彼に「別の恋人」ができたことを確信する。彼がくれる優しい言葉は、もう純粋な愛ではなく、自分を見捨てられない「罪悪感と同情」からくるものだった。
【転:エゴと思いやりの葛藤】
「本当のことを言って、私を振ってよ」 そう言えば、彼は苦しみから解放され、新しい恋人の元へ行ける。自分の寿命が短いなら、なおさら彼を自由にしてあげるべきだ。それが愛する彼への最大の思いやりだと、ミユの頭ではわかっていた。 しかし、迫り来る「死」への恐怖と、彼を誰にも渡したくないという強い独占欲がミユを支配する。「私から離れないで」というエゴが、思いやりを塗り潰していく。
【結:最期まで、騙されたままで】
ある夜。見舞いに来て疲れ果て、ベッドの傍で規則正しい寝息を立てるハルト。 ミユは、少し冷たくなった彼の手をそっと握りしめる。 (ごめんね、私、いい子じゃなくて。あなたの未来を奪って縛り付けてしまう、悪い子で) ミユは、ハルトの嘘に「気づかないふり」を貫くことを決意する。真実を暴いて彼を失うくらいなら、偽りの愛でもいいから最期の瞬間まで繋ぎ止めておきたかった。 「愛してる」という彼の甘い嘘に騙されたまま、いつか命が尽き、彼が本当の意味で「別の誰かと歩き出す朝」が来るまで、この痛くて優しい夢の中にいさせてほしい——。 ミユは眠るハルトの頭を撫でながら、静かに目を閉じた。
物語を紡いだ歌詞
そして、この物語を落とし込んだ歌詞がこちらです。
[Intro]
(Soft piano melody)
[Verse 1]
少しだけ冷たくなった 指先を握りしめた
規則正しい寝息の隣で 私だけが夜に取り残されてる
「おやすみ」って撫でてくれた その手は誰を想っていたの?
[Pre-Chorus]
あなたの不器用な優しさが
今はナイフみたいに胸をえぐる
本当のことなんて 聞きたくないよ
[Chorus]
もっと甘い嘘で 私を騙し続けて
「愛してる」って 呼吸をするように囁いてよ
解けてしまった魔法に 気づかないふりをするから
夜が明けるまで この夢の中にいさせて
[Verse 2]
出会った頃のまっすぐな瞳も
溺れてしまったあの甘い罠も
全部昨日のことみたいに 鮮やかなのに
[Pre-Chorus]
目を逸らすあなたの伏し目がちに
終わりが近いこと 悟ってしまう
でも まだ手を離せないの
[Chorus]
どうか甘い嘘で 最後まで優しくして
「変わらないよ」って 悲しいくらい微笑んでよ
真実なんていらない あなたがいなくなるくらいなら
痛みを抱いたまま 騙されていたい
[Bridge]
時計の針が進むたび
少しずつ だけど確実に
二人の時間が 砂のようにこぼれ落ちていく
ごめんね、私、いい子じゃなくて
[Quiet Chorus]
もっと甘い嘘で 私を騙し続けて
「愛してる」って 嘘でもいいから囁いてよ
[Big Chorus]
どうか甘い嘘で 最後まで優しくして
「さよなら」の代わりに その唇で塞いでよ
いつか一人で歩き出す その朝が来るまでは
あなたの甘い嘘に 抱かれて眠りたい
[Outro]
甘い、甘い嘘……
(Fading piano and strings)
[End]
完成した楽曲と、AI音楽制作のリアル
出来上がった曲がこちらです!
自分のお気に入りの歌詞が「歌」となって出力される瞬間のワクワク感は、本当にたまらないですよね。 もちろん、最終的な一曲として採用するまでには、細かいところを修正しては何度もガチャ(生成)を繰り返すことになります。
実際にやってみるとわかりますが、画像生成AIと比べて、音楽生成AIは「曲を聴いて確認する」という作業にとてつもなく時間がかかります。 だからこそ、そのモチベーションを維持するためにも、「自分のお気に入りの曲を作る」という情熱が一番大事だと思っています。
曲を聴きながらそのシチュエーションを想像し、そこから漫画化やMV化へと派生させていくのも、大きな楽しみの一つです。
音楽における生成AIの可能性と自身の成長

私自身、Suno AIを始めてからもうすぐ1年になります。 これまで度重なるバージョンアップを経て、本当にたくさんの便利な機能が追加されてきました。その進化スピードには、今後の可能性を強く感じずにはいられません。
世の中には様々な生成AIツールがありますが、AI音楽もまた、「自分自身で作った成果や工夫がダイレクトに反映されるもの」の一つだと実感しています。
お気に入りの曲を純粋に楽しみながら、自分のクリエイティブな成長がそのまま「音楽」という形になって表れていく。それこそが、AI音楽制作の何よりの面白さですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
