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ZEMY 〜真倏の爆匟魔〜

©い぀き暮らしが趣味さた


わたしは、仕事柄、心ずいうものの存圚を信じおいる。
ひずには想いずいうものがあるこずを信じおいる。
そしお、たた、『たたしい』ずいう目に芋えず、手で觊れるこずもできず、科孊的に捉えるこずのできないものの存圚を信じおいる。

信じやすい性栌なのかもしれない。

䞀方で、信じおいないものがある。
お化け、幜霊、劖怪、怚霊、そのほか犍々しいもの䞀切合切、お肌のケアはこれ䞀本でOKのオヌルむンワン化粧品くらい信じおいない。いや、信じないようにしおいる。
だっお、怖いから。

こう芋えお、わたしはビビりである。

気圧でドアがギィず開けば、ギャッ
埮颚でカヌテンが揺らげば、ギャッ
宅配でむンタヌホンが鳎れば、ギャッ
「もうすぐお颚呂がわきたす」ギャッ


そんなビビりなわたしを、真倏にもっずも震えあがらせるものがある。

セミ爆匟だ。

セミ爆匟セミファむナル別名
セミの死骞だず認識しお近くを通るず、ただ生存しおおり、激しく暎れ回る珟象のこず。

参考文献秋和芯之介くん品川区立八朮孊園6幎


ギャッ 字面さえ恐ろしい。
心の負荷を軜くする名前、怜蚎䞭
たさに、野生爆匟、倩然物だ。


「セミ爆匟、怖いひずは挙手しおくださヌい」

賛同の挙手を求める。
カチカチカチカチカチカチカチカチ。

挙げられた手を数えるは、玅癜歌合戊でも掻躍しおいるNHK船員団だ。ご協力に深謝する。
結果が出たようです。

その数、125,821人。
NHK調べ。な蚳ない


だが、決しお同志の数は少なくないこずを確信しおいる。だっお、怖いでしょ
みなさん、倧人だがらず蚀っお恥ずかしがるこずはない。誰も芋おいない。だから、玠盎になっお、手をあげおほしい。こっそりず。はい。だっお、

ゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞヌヌヌヌッ
の
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるヌヌヌヌっ


よ
向こうも必死なのは理解できる。
幟ばくもない呜の炎を燃やしおいる。
扁平な顔の䞡偎面の぀ぶらな瞳には、呜を繋ぐ䜿呜感の焔が映る。
䌊達に虫界の蝉柱を背負っおいない。
よもやよもやだ。

蝉の呌吞、䞀ノ型、油蝉雷鳎䞉重奏
あぶらぜみらいめいさんじゅうそう
蝉の呌吞、ニノ型、青空楜団蝉時雚
あおぞらがくだんせみしぐれ
蝉の呌吞、䞉ノ型、宵埅階段蝉爆匟
よいたちかいだんせみばくだん

字面だけで鳥肌がた぀。
ゞゞゞずミヌンずツクツクが䞉䜍䞀䜓ずなった幻聎がする。

ある極秘調査によるず、人類を恐怖に陥れるランキングが存圚する。おぞたしいランキングだ。誰だそんなものを䜜ったのは⁈


わたしだ。テヌレッテテヌ♪

『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』効果音より。叀過ぎ泚意⚠しかし倏の恐怖ずいえばスむカ人間は倖せない

加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ補䜜著䜜TBS




恐怖ランキングのオヌルシヌズンズ・ベストで、すでに殿堂入りを果たしおいるものがいる。

キングオブキング『G』だ。


高速カサカサの黒い匟䞞。囜内では法什および条什により、その名を口にするこずは犁じられおいる。有眪ずなった堎合、2幎以䞋の懲圹若しくは30䞇円以䞋の眰金、たたは拘留若しくは科料に凊される。かもしれない。


その恐怖ランキングで、サマヌシヌズンに急䞊昇するのが、セミファむナルこずセミ爆匟である。
瞬間恐怖床では、『G』を䞊回るこずが報告されおいる。それゆえ、い぀しか真倏の爆匟魔の異名をずるようになった。

恐怖のトッピング3割り増しである。


心の負荷を軜くするため、せめお、呌び名くらい䜕ずかしたい。もうちょっず、こう、ポップな感じで呌べる名前はないか。
しばし、考えおみる。そうだ、


『ZEMYれミヌ』にしよう。


『ZEMBれム』ずしたいずころだったが、語呂が悪い。ここは、響きの良さをずる。心の負荷を軜くするための手段は遞ばない。
わたしには私欲に塗れた守るべきものがあるのだ。

たもるべきもの。

ちっちゃいこずは気にしない、ぎよぎよ


珟䞖では、倏ずいえば、TUBEかZEMY。
圌らは倏が過ぎれば死に絶える。
しかし、圌らは、倏が来れば䜕床でも甊る。
凄たじい生呜力ず執念である。
蚀いたいこずも蚀えないポむズンな䞖の䞭でも、滅びはしない。
䞀倏の床に、陜射しに負けお地面のシミになっおいく生呜力の匱いわたしは、芋習いたい。

そのようなTUBEずZEMYいや、TUBEは関係ないに察しお、これたで、人類もただ手をこたねいおいた蚳ではない。ZEMYから人類を守るために、研究を続けおきた人々がいる。その研究の成果をご玹介しおおこう。



歊噚を手にしおわたしは家路に着く。
生ぬるい颚が、汗ばむ肌をなでる。
集合䜏宅の門扉を開ける。
郵䟿受けに抌し蟌たれたチラシを取る。
倩井では切れかけの蛍光灯が明滅しおいる。
匕き寄せられた䞀匹の倜蛟が鱗粉を散らす。
蛍光灯の光に反射したそれは、しろがね色に茝きながら宙を流れる。

わたしは階段を䞊がる。
螊り堎に蚭眮された消化噚の陰から小人が顔を芗かせる。この集合䜏宅に借り暮らしをしおいる。わたしたちは、あわいに圱響しあっお生きおいる。
小人が囁く。


「そのさきはあぶないぜ」
ああ、わかっおる

「忠告したからな」
ありがずう。でも、行かないず

「オむラ、芪切なんだ」
きみは芪切だ。ええず、

「なんだ」
きみの名前は

「オむラ、ガクっおんだ」
ガク。どういう字を

「字なんおないよ、ただのガク」
ただのガク

「ニンゲンは、めんどうだな」
そうだね、色々ずあるからね

「なにかあるのかい」
䜿いかけのトマトずキュりリ

「腐らせたらたずいぜ」
そう、腐らせたらたずい

「それだけか」
花瓶の氎も倉えないず

「かすみ草でよけりゃずっおきおやるぜ」
ありがずう

「どんぐりをくれたらな」
いたはどんぐりがないんだ

「しいの実でもいいけどな」
あいにく、しいの実もない

「もっおるものはなんだ」
日本銀行の硬貚ず玙幣

「コりカトシヘむ」
囜際的なクレゞットカヌド

「圹にたたないものばかりだ」
たしかに

「がっかりだぜ」
すたない

「行くのか」
ああ、そろそろ行くよ

「バカなや぀だ」
そのずおり


小人は、圱ぞず溶け蟌んで行く。
わたしは目の端でそれを芋届けるず、顔を䞊げる。

ここからは慎重に歩みをすすめる。
そろそろ、そろり。そろ、そろり。


いる。


感じる。それは理屈ではない。
わたしの脳内の譊報噚が早々ず䜜動しおいる。
それでもわたしは行かねばならない。

そこが、集合䜏宅人の蟛えずころよ。

トマトずキュりリのために。
そしお、䞀倜の安らぎのために。

この階段を行けばどうなるこずか、
迷わず行けよ。
行けば分かるさ。
行く、、、

ゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞヌヌヌヌッ
の
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるヌヌヌヌっ




「ギャッヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ」



真倏の倜にわたしの声がこだたする。
この倏䜕床目かの哀しみが刹那に吞い蟌たれおいく。
呜からがら郚屋ぞず逃げ蟌んだわたしは壁にもたれお脱力する。
今倜も歊噚は䜿えなかった。

わたしは、これたで、いく぀の階段をのがっおきたのだろう。
わたしは、これから、いく぀の階段をのがるのだろう。
わたしは、あずいく぀の階段をのがれば、セミ爆匟から解攟されるだろうか。

裏色の倜空に、こうもりの飛び亀う姿が黒く暡様づく。
窓の向こうから聞こえる蝉時雚は、暑過ぎる倏の到来を予感させおいる。
今倜も、たたひず぀、爆匟魔が生たれる。

この蚘事を曞き終えたわたしず、
この蚘事を読み終えたあなたの恐怖は、
しばらく、続く。

倏は、ただ始たったばかりだ。


、、、、ゞゞゞ。ギャッ

©野生爆匟くっきヌ

こちらは、人間界の野生爆匟。ギャッ


い぀き@暮らしが趣味コニシ朚の子

本文䞭で䜿甚した『賑やかし垯』画像は、い぀き暮らしが趣味さん提䟛によるものです。


たた、『#なんのはなしですか』は、コニシ朚の子さんの䌁画によるものです。

お二人の創䜜ず䌁画の意図に賛同するずずもに、この堎を借りお、心からお瀌申しあげたす。

いいなず思ったら応揎しよう

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