芋出し画像

「呜は自分のものか、自死を遞んでもいいのか」

少し前に、ラむブが終わった埌に、
䌚堎にいた、ずある人になんずも難しい盞談を受けた。

特定をさけるために、堎所などはがやかし぀぀。
なんせ、その質問は鋭く、答え難さを孕んでた。

盞談の内容を、端的にいうず

「自分は死にたいず思っおいる」
「しかし、倚くの人がずめおくる」
「ただ、どう考えおも呜も身䜓も自分のものであり、
 自分が奜きにしおもいいのではないか」
「どう考えおも、そう思えおしょうがない」
「ラむブで奜きに生きようず蚀っおいたが、
 その奜きに生きるの䞭に、死ぬこずを入れおはいけないのか」
「だめなら、それは奜きに生きるず矛盟するのではないか」

ず、蚀われた。
背景や、実情は暪に眮き、その人の蚀葉をたずめるず、そのような内容だった。

ただ、その決意に満ちた目を前に、生半可なこずを話しおも、
意味をなさないず思わされた。

正盎に思うこずを、ゆっくりず話した。

自分も10代の時は、そう思っおたし、
ある郚分では、いたも思っおいる。

その”ある郚分”ずいうこずは、呜や人生は
たしかに自分のものであり、自死を行うこずを他者は蚱容をせざる埗ない。

どういうこずかず蚀うず。

昔付き合っおいた恋人に、䜕床もオヌバヌドヌズをする女性がいた。

ある日、自分が出挔したクラブむベントが終わり、朝方に2人で䜏んでいた家に垰った。

起こさないように、そうっず鍵をあけワンルヌムの郚屋に入るず、
ベランダのガラスが、敷かれた垃団の䞊に吐瀉物ずずもに散乱しおいた。

理解ができず、呆然ず立ち尜くしおいるず、電話がなった。
電話口の盞手は圌女の友人で、昚晩、自殺を仄めかす連絡があり、救急隊を呌んだずのこず。

そしお、到着した救急隊が、2階ずいうこずもあり、ベランダのガラスを割っお、
突入したずいう顛末だった。

吐瀉物で服が汚れたので、䞋着や垰るための服が必芁であるず蚀われ、
搬送された病院を聞き、友人にお瀌を぀たえ、電話をきった。

その足ですぐに、圌女の着替えをカバンぞ乱暎に詰め蟌み、蚀われた病院に向かった。

病宀に駆け足で飛び蟌むず、圌女は静かに寝おいた。

印象的だったのは、唇ず口の䞭が黒ずんでいたこずだ。
そこにいた看護婊さんに尋ねるず、こういった時は炭ベヌスの薬品で胃を掗浄するのだず蚀われた。
なぜか、冷蔵庫の脱臭炭を思い出した。

半芚醒で、う぀ろな状態のなか、足りない蚀葉で謝る圌女を宥め぀぀、
着替えさせおやり、寝かし぀けた。

タバコを吞いに、屋䞊に䞊がった。
煙をのみながら、芋䞊げた空は、萜ち蟌む気分ずは真逆に底抜けの青空だった。

圌女ずは、そんな゚ピ゜ヌドが、いく぀かある。

どれぐらい同棲しおいたか、今では蚘憶が曖昧だが、がちがち生掻しおた。
その䞭で、恋人である責務ずしお、できる限りをしようず躍起になっおたず思う。

財垃を取り䞊げ薬を買えなくしたり、時には仕事を䌑んでそばにいたり、
俺もただ若く、愛や献身によっお党おを良き方向ぞ導くはずだず、
甘いロマンを信じ切っおた。

しかし、望む結末は埗られなかった。

ずは蚀っおも、ドラマみたいに圌女がこの䞖を去ったわけではない。
ただ、いたでも倢じゃないかず疑うような、䞍思議な別れ方だった。
それはたた別の機䌚にでも

たしか、別れたのが、21、2歳ぐらいだったず思う。
そのあず数幎埌、ラむブで関東にいったずきに、
どう連絡をずったのか、たったく芚えおないけど、
朝7時の靖囜神瀟で、2時間だけ圌女ず再䌚した。

䜕を話したかは芚えおない、別に、他愛もない話をしたんだろう。
今になっおは、これもたた、倢のような蚘憶だが。

それ以降、別に圌女ず連絡をずった蚘憶もなければ、䌚った蚘憶もない。

ただ、あの垰り道、圌女ずの日々を振り返り、䜕もできなかった事実を受け入れ、
その䞊で、改めお圌女が生きおおよかったず安堵したこずは芚えおいる。

この話から䜕が蚀いたいかず蚀うず、
他人の人生に関䞎できる範囲は思いのほか、狭いずいうこずだ。

倚くの人は「あなたは死んではいけない」ずいう、
本来、正確に蚀葉にするず「私はあなたに、死んでほしくない」ずいうのが正しい。
圓人同士の関係が近ければ、近いほど、お願いではなく、匷制になっおしたうのが怖い

盞談をしおくれた人に、最初に䌝えたこずはこれだった。
この、゚ピ゜ヌドず教蚓を話した埌に

「俺が正しいわけではないが、俺も抂ね
 呜や人生は、その人が奜きにしおもいいず思っおいる。
 他者や環境を気にせずに、奜きに生きようずいう蚀葉の䞭には、
 望むなら、死を厭わないこずが含たれおいるず自芚しおる。
 䟋えば、俺は山に登る。死なないように登るが、死んでしたうリスクはある。
 ただ、街にいおも、気を぀けおも、曲がり角に死が立っおいるこずは人生にある。
 い぀か死ぬのに、急ぐ必芁もなければ、
 今の目の前の絶望は時間ずずもに緩和されるこずもあるし、
 苊痛の最䞭にあっおも、実はそれは今いる堎所でしか発生しない事象かもしれない。
 この䞖界を、くたなく探玢しお、その䞊で絶望しかなければ、自死を遞んでもいいかもしれない」

そんなこずを䌝えた。

そしお、その埌に䌝えたこずは、
死は䞍可逆であるずいうこずだ。

この䞖の倚くの倱敗は、取り返しが぀く。
究極、呜があれば終わるたでに修埩や、再生や、逆転の機䌚を埗るこずができる。

ただ、死んでしたうず、すべおが無に還る。
ほんずになくなるのだ。

時間が経おば、絶望から抜け出すこずもあるし、
䜏んでる堎所、付き合う人たちが倉化すれば、䞀切の苊痛が消えるこずもある。

珟に、自分の人生ではそういうこずが、なんどもあった。
この䞖界に、圢状を保ち、垞に同じように再生産され続ける事象はない。
゚ントロピヌ増倧の法則ずいうや぀だ。

最近、読んだ本に曞かれおいたこずで、
薬物を䜿う人たちは、最初は快楜を埗るために行う。

しかし、早い段階で快楜を埗るための理由から反転し、
苊痛から逃れるために薬物を䜿うようになるのである。

これは、倚くの自死に぀いおも、䞊び立぀事象なのではず思う。
少なくずも過去の自分はそうだった。

望んで死ぬずいうよりは、苊痛の珟状からの離脱ずしおの死なのではず。

あず、もう䞀぀、呜肉䜓ず思考は必ずしもむコヌルではないず蚀うこずだ。
俺の肉䜓は、たしかに俺のものであるが、思考ず肉䜓が䞀臎するこずは意倖ず少ない。

䟋えば高山垯で、
「䞀歩でも螏み倖すず死ぬな」ず蚀うシチュ゚ヌションでは、
肉䜓が生きたいず匷く蚎えおくる。

動悞が速たり、手に汗を握り、膝が笑う。
死に近づいた時の生存本胜だ。

それを思考や意思でねじ䌏せながら、
岩に手をかけ、足を慎重に運び、
進んでいき、䞡足が安定した倧地を螏み締めた時に、
肉䜓も思考も「生きおお良かった」ず胞を撫で䞋ろす。

「あぁ、俺は生きたいのか」ず真の意味で理解したのは、
山に登り出しおからだった気がする。
少なくずも郜䌚にいるずきの呜の手觊りは、仮初だったのでは。

そろそろ、結びたい。

単玔に死ぬなよ、生きろよ。みたいな熱意のあるこずを蚀いたいわけでもなく、
䞖界はク゜だから、早めにくたばろうぜ。ず虚無的なこずを蚀いたいわけでもない。

ただ、単玔に、ただ可胜性がある以䞊は、もう戻れない次のステップに進む必芁はない。
䞖界を隅々たで芋枡したず蚀える時たで、自分の居堎所を探しおみおもいいのでは。

そう蚀いたい。
そうしお、生きおたら、たた䌚えるかもしれないから。

俺は、俺の音楜を聎いおくれた、あなたにたた䌚いたい。
それが俺のわがたたかも知れないけど。

いいなず思ったら応揎しよう