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🌙光の行方④ コメットリス

この物語は、チュチュ・テイルの世界を旅する記録です。
シルエットで描かれた猫たちや動物たちが暮らす、やさしい世界✨

白いうさぎの旅人 エトワール の旅日記として綴っています。

はじめての方は、ぜひ固定記事からご覧ください🌙


朝のやわらかな光が差し込む空舟の中で、
エトワールは、静かに空を見上げていました。

遠くの空に、ひとすじの光が走ります。

流れ星のように見えて、
けれどどこか、意思を持っているような光。

空を駆ける光

エトワールは、そっと目を細めました。

「あの子も、巡っているのですね。」

小さくこぼれたその言葉は、
風にのって、やさしくほどけていきます。

空の道をかける、その光の正体を、
エトワールはよく知っていました。

世界をめぐり、星を運び、
空の変化を見守る、小さな存在。

その名は——コメットリス。

星の泉から生まれた光のひとつは、
ルーナの国へと降り注ぎました。

その光は、想いを伝える事をためらう
キツネの中で、
小さな勇気へと姿を変えます。

想いを伝えるという、
ほんの少しの一歩。

けれど、その一歩は、
確かに世界にやさしい波紋を残していました。

ルーナ国で出会ったキツネ

その様子を、エトワールは見届け、
そして、コメットリスは感じ取っていました。

エトワールは、そっと視線を上げ、
空に浮かぶその光へと語りかけます。

「見ていましたね。」

静かで、けれど確かに届く声。

ほんの一瞬の間のあと——
やわらかな光が、ふわりと応えるように揺れました。

「フフっ。君も見たんだね。」

軽やかな声が、空にひらけます。

エトワールは、小さくうなずきました。

「ええ。」

それだけで、十分でした。

「小さな一歩だったけれど——
ちゃんと、光になっていた。」

コメットリスの声は、やさしくて、どこか楽しげで。
けれど、その奥には、確かな流れを知る静けさがありました。

「ひとつの想いは、次の光になる。」

その言葉は、説明ではなく、
ただ“巡り”をなぞるように、そっと響きます。

エトワールは、その言葉を受け取りながら、
空の向こうを見つめました。

「君は、見届けるひと。」

「ぼくは、運ぶひと。」

やわらかな光が、空ににじみます。

「どちらも、大切な役目だね。」

エトワールは、そっと目を細めました。

「ええ。」

そのひとことに、すべてが込められていました。

コメットリスと空船

やがて、コメットリスは、
ふっと光を揺らすと、
再び空の道へと戻っていきます。

星の粒をまといながら、
軽やかに、遠くへと。

光は、止まることなく、巡っていく。

星の泉から生まれ、
誰かの中で姿を変え、
また、次の場所へと向かっていく。

かたちは変わっても、
そのやさしさは、消えることはありません。

その光が、次に向かう先は——

フローラの森。

フローラの森

花々が息づき、
やさしい風が流れるその場所で、
またひとつ、新しい物語が
生まれようとしていました。

空舟は、静かに進んでいきます。

その光を追うように。

まだ見ぬやさしさへと続く、
星の道の先へ。

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