自分の気持ちを物語にするということ
大人になればなるほど、
言いたいことがあるのに
うまく言えない。
本当は嫌だった。
本当は悲しかった。
本当は、分かってほしかった。
でも、そのまま言葉にすると
わがままに思われてしまいそうで
誰かを傷つけてしまいそうで
結局、飲み込んでしまう。
そんな不器用で、
繊細な心を持っているあなたへ。
もしかしたら私たちには、
自分の気持ちを
代わりに話してくれる
小さな存在が必要なのかもしれません。
これは、 私が創作作家になる
ずっとずっと前のお話です。
幼い頃の私は、
引っ込み思案でどちらかというと
無口でした。
誰かの話を聞くのは好き。
相手の気持ちの変化にも、
すぐに気づいてしまう。
でも、自分の気持ちを
言葉にするのは
少しだけ怖かった。
「ゆいちゃんって優しいよね!」
そう言われるたび、
嬉しい気持ちと一緒に
心の奥がざわざわしてた。
私は、本当に優しいのかなって。
小学5年生に上がる年の春休み。
私はいとこと水族館へ行った。
この日。
私は、衝撃的な瞬間を
目の当たりにしたのです。
陸では、
列になって誰かの後ろを
ペチペチ歩いていたペンギンが
水の中に入った瞬間、
『ピューーーーン』
と、ものすごい勢いで
自分が行きたい場所へ行ったんです。
あんなにペチペチ歩いて可愛かったペンギンが
水の中では、
まっすぐ迷わず進んでいって
こんなに早く進めるのってすごい!
って衝撃だった。
でも、引っ込み思案な子どもだった私には
陸の上で、
誰かの後ろにくっついて歩くペンギンに
自分の弱さや不器用さを重ねて
愛らしく思えた。
ペンギンが可愛くて仕方なかった私は
帰りに、手のひらサイズの
ペンギンのマスコットを
買ってもらいました。
嬉しくて、可愛くて
「ペンちゃん」と名付けて
春休み明け、学校に連れて行きました。
気付けば、他の友達も数人
マスコットを持ってくるようになっていて。
それぞれの子に名前があって、
性格があって、声があって。
私たちは、その子たちに声をあてながら
遊んでました。
そこで生まれたのが、
【仲良し村】というグループ。
今思うと、すごくまっすぐな
お名前です。
いつの間にか出来ていた小さな世界。
みんなが自分の気持ちを、
直接ではなく、
小さなキャラクターたちに託して話す世界。
自分の言葉として言うには
照れくさい優しさも、
普段なら言えなかった悲しい気持ちも
ペンちゃんの声で言葉にすると
不思議と
スッと言えるようになってたんです。
私が話しているのに、
私ひとりで話している感じじゃない。
ペンちゃんが一緒にいてくれるから、
いつもより少しだけ素直になれる。
ペンちゃんを守りたい気持ちが
「痛いことしたら悲しくなるよ」
と伝えられる勇気に変わってた。
私にとっては
あの頃が、一番自分らしく
話せていた気がします。
あなたも
大人になればなるほど
言いたいのに言えないこと
って増えませんか?
私は、直接話すと
上手く話せない時があります。
でも、この仲良し村での出来事や
ペンちゃんのことを思い出した時
ふと思ったんです。
キャラクターを通してなら、
言いにくい気持ちも
少しだけ
言葉にしやすくなるんじゃないかなって。
そのまま伝えるとトゲトゲしい言葉も
ちょっとだけ柔らかく
届けられるんじゃないかなって。
それは、子どもだけのものではなくて。
むしろ、言葉を飲み込むことが増えた
繊細な大人にこそ必要なのかも…
と思ったんです。
だから、私はnoteで
ペンちゃんが住む
『仲良し村』の物語を書いています。
自分の気持ちに気づいて、
その気持ちを言葉にして、
誰かにそっと伝えてみる。
私はそんな体験ができる物語を届けたい。
あの頃、 教室で生まれた小さな村。
その世界は、 今も私の中で生きています。
小さな村で起こる
やさしくて、
ちょっと不器用な物語たち。
もしよかったら、これから一緒に
その世界をのぞいてみてください。
この小さな村には、
まだたくさんの物語が眠っています。
もしかしたら次は、
あなたの心の中にある物語かもしれません。
