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エレベーターの「閉」ボタンを連打してしまう理由

エレベーターに乗ると、つい「閉」ボタンを押してしまいます。

しかも、一回ではありません。

「閉、閉、閉、閉」

まるで連打した方が早く閉まるかのように。

私もよくやります。

先日も駅でエレベーターに乗った時、無意識に「閉」ボタンを連打していました。

その瞬間、ふと思ったのです。

「これ、本当に意味があるのだろうか」と。

調べてみると、エレベーターによっては一回押せば十分なものもありますし、安全上の理由から、そもそも利用者が押してもすぐには反応しない設定になっているものもあるそうです。

それでも私たちは押します。

しかも連打します。

なぜでしょうか。

心理学には「コントロール感」という考え方があります。

人は、自分で状況を動かしていると感じると安心します。

逆に、自分ではどうにもできない状況に置かれると、不安やストレスを感じやすくなります。

だから私たちは、エレベーターの扉が閉まるのを待つ数秒ですら、何かしたくなるのかもしれません。

押しても結果はほとんど変わらないかもしれない。

それでも押したい。

なぜなら「自分で動かしている感覚」が欲しいからです。

考えてみると、これは日常のいろいろな場面にも当てはまります。

スマートフォンの更新ボタンを何度も押す。

荷物の追跡画面を何度も確認する。

結果が出る前からメールを何度も見返す。

そして人生でも同じです。

すぐに答えが出ない時。

相手の返事を待つ時。

努力の結果が見えない時。

私たちは不安になります。

すると、何か行動したくなります。

本当は待つしかない場面なのに、つい余計なことをしてしまう。

エレベーターの「閉」ボタン連打と少し似ている気がします。

もちろん、行動することは大切です。

しかし、世の中には「待つしかない時間」もあります。

種をまいたら芽が出るまで待つしかないように。

料理をしたら火が通るまで待つしかないように。

相手の心も、仕事の成果も、ある程度は時間が必要です。

そう考えると、エレベーターの前で学べることもあるのかもしれません。

焦る気持ちが出てきたら、一度だけ「閉」ボタンを押してみる。

そして、あとは静かに待ってみる。

もしかすると人生には、連打するよりも待った方がうまくいくことが、意外と多いのかもしれません。

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工藤邦彦/株式会社ツタワル木/研修講師 最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。 あなたの時間に、少しでも“気づき”や“あたたかさ”を届けられていたら嬉しいです。 よろしければ応援お願いします!いただいたチップは、クリエイターとしての活動費に使わせていただきます😊