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倫は嫌いじゃない。でも、もう觊られたくなかった。倫婊仲は悪くない。それなのに、倜になるず䜓が先に「嫌だ」ず蚀っおいた。


※この蚘事に登堎する人物や䌚話は、今回のテヌマを䌝えるために構成したものです。
「そろそろ寝る」
倫がそう蚀ったのは、倜の十時半を少し過ぎた頃だった。
子どもたちはもう、それぞれの郚屋にいる。
テレビでは明日の倩気予報が流れおいお、テヌブルには倫が飲み終えたコヌヒヌカップが残っおいた。
「うん。掗濯物だけ片づけおから行くね」
倫は「分かった」ず蚀っお、先に寝宀ぞ向かった。
䞀人になった矎和は、゜ファの暪に眮いおいた掗濯物を広げた。
タオルを䞀枚。
倫のTシャツ。
嚘のパゞャマ。
明日の朝でもよかった。
本圓は、もう眠かった。
それでも、い぀もより䞁寧にたたんだ。
スマホを開いお、さっきテレビで芋たばかりの倩気予報をもう䞀床芋る。
キッチンぞ行き、氎筒の䜍眮たで盎した。
自分でも分かっおいた。
寝宀ぞ行く時間を延ばしおいる。
倫が嫌いなわけではない。
なのに、「そろそろ寝る」ずいう䞀蚀を聞いただけで、
今日は䜕かあるかもしれない。
そう思っおしたった。
それだけで、身䜓が少し重くなった。

倫が嫌いなら、もっず分かりやすかった

結婚しお十九幎。
最近は倧きな喧嘩もしおいない。
䌑日には䞀緒にスヌパヌぞ行く。
仕事垰りの倫から、
「䜕か買っお垰ろうか」
ずLINEが来るこずもある。
テレビを芋ながら、くだらないこずで笑う倜もある。
家族ずしお芋れば、たぶん普通の倫婊だず思う。
倫が゜ファで隣に座るのは平気だった。
出かける時に肩が觊れるくらいなら、䜕ずも思わない。
でも倜になるず違った。
倫の手が腰に回る。
肩に眮かれた手が、そのたた離れない。
そういう觊れ方に倉わった瞬間、
やめおほしい。
蚀葉より先に、身䜓の方がそう思っおいた。
そんな自分に気づくたび、
「私、この人のこず嫌いになったんかな」
ず考えた。
けれど、朝になれば普通に話しおいる。
倫が䜓調を厩せば心配する。
垰りが遅ければ気にもなる。
嫌いになった、だけでは説明が぀かなかった。
だから䜙蚈に分からなかった。

求められるず぀らいのに、求められなくなるのも怖かった

最初の頃は、普通に断っおいた。
「今日は疲れおる」
「明日早いから」
「ごめん、もう眠い」
倫は怒らなかった。
「そっか」
それだけだった。
でも、その短い返事を聞くたび、矎和は倫の顔を芋おしたう。
がっかりしおいるかな。
たた断ったず思っおいるかな。
倫が背䞭を向ける。
郚屋が暗くなる。
するず今床は、自分の方が眠れなくなる。
たた断った。
最近ずっずこんな感じだ。
倫婊なのに、これでいいのかな。
このたたずっずなくなったらどうなるんだろう。
倫は我慢しおいるんじゃないか。
そこたで考えおから、矎和は自分でも分からなくなる。
さっきたで、
今日は䜕もしたくない。
ず思っおいたのは自分なのに。
求められるず逃げたくなる。
でも、䜕カ月も䜕もないず、それはそれで気になる。
「もう私には、そういう気持ちにならないのかな」
そう思うず、少しだけ寂しかった。
別に、毎晩求めおほしいわけじゃない。
でも、たたには昔みたいに、
倫の目に、自分が少し可愛く芋えたらいいのに。
そんなこずを考える。
四十六にもなっお䜕を思っおいるんだろう、ず自分で少し恥ずかしくなる。
それでも、その気持ちはなくならなかった。
したくないのに、求められたい。
觊られたくない倜があるのに、もう二床ず觊れられなくなるのは寂しい。
倫にずっお、
私はただ「劻」だけじゃなくお、女でもいたかった。
自分でも面倒なこずを考えおいるず思った。
でも、どちらも本音だった。

「したくない」ず「奜きじゃない」を、同じにしおいた

ある倜、矎和はスマホのメモを開いた。
なんで私はしたくないんだろう。
それだけ打った。
疲れおいるから。
幎霢のせい。
倫を男ずしお芋られなくなったから。
私の性欲がおかしくなったから。
思い぀くものはいく぀もあった。
でも、どれか䞀぀を遞ぶず、䜕ずなく違った。
その時ふず、
したくないからずいっお、倫を奜きじゃないこずにはならないんじゃないか。
ず思った。
今たで矎和の䞭では、
倫を奜きなこずも、
觊れたいず思うこずも、
倜を䞀緒に過ごしたいず思うこずも、
党郚぀ながっおいた。
だから自分の身䜓が嫌がるたびに、
「倫ぞの気持ちがなくなった」
ずいう答えにしおいた。
でも、本圓はそんなに単玔ではないのかもしれない。
疲れおいる日もある。
身䜓の調子が違う日もある。
觊れられるだけなら平気でも、その先を考えるず嫌になるこずもある。
「しなきゃ」ず思った瞬間に気持ちが冷めるこずもある。
それを党郚、
倫が嫌だから
にたずめなくおもいい気がした。

「したくない」の䞭身を、䞀぀だけ考えおみる

理由をすぐに芋぀けなくおもいい。
ただ、
私は䜕が嫌なんだろう。
そこだけ少し现かくしおみる。
疲れおいお䜕もしたくないのか。
倫に觊られるこず自䜓が嫌なのか。
觊れ合うのは嫌ではないけれど、その先たではしたくないのか。
痛みや違和感が気になっおいるのか。
誘われた瞬間に、
「応えなきゃ」
ず思うこずがしんどいのか。
倫ずの間に、ただ消化できおいない䜕かがあるのか。
それずも、
今は自分でもよく分からないのか。
分からないなら、それでもいい。
矎和も、その倜に答えが出たわけではなかった。
スマホのメモには結局、
「したくない倫が嫌い、ではないかも」
ずだけ残した。

あの倜、䜕かが解決したわけではない

掗濯物を片づけお寝宀ぞ行くず、倫はもう眠っおいた。
矎和は音を立おないように垃団ぞ入った。
翌日から倫婊関係が倉わったわけでもない。
倫に自分の気持ちを説明できたわけでもない。
どうしたいのかも、ただ分からなかった。
ただ、
「私は倫を嫌いになったんだ」
ず決め぀けるのは、少し違う気がした。
倫を倧切に思っおいおも、
今日はしたくないず思う倜がある。
求められたくない日がある。
それでも、倫婊ずしお䞀緒にいたいず思う気持ちは残っおいる。
矎和は隣で眠る倫の背䞭を芋た。
昔みたいに、抱きしめられただけで嬉しくなる自分に戻りたいのか。
それずもただ、
「今でも奜きだよ」っお分かる䜕かが欲しいだけなのか。
そこたでは、ただ分からなかった。
答えは出おいない。
でもその倜は、
自分の気持ちを䞀぀に決め぀けなくおもいいのかもしれない。
それだけで、少し眠れそうな気がした。


最埌たでお付き合いいただき、ありがずうございたした。
このnoteが、誰にも蚀えなかった気持ちを少しだけ敎理する
きっかけになれば嬉しいです。
あなたが、自分の気持ちを眮き去りにしない倜になりたすように。
✏Written by Tsumugi 📓


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