命音祭|始まりを世界へ放った日 その始まりの意味を受け取り直した日 ひとりでもあり、ひとつでもあった火
2026年7月4日。命音祭。
その日、空の器に命の火が灯った。
忘れられない一日 言葉にするのも野暮だけれども、
忘れないように 晴れの日であり、ハレの日だった
その日の火を 言葉にくべて ここで焚き続けられたらと思う。

──「命音祭とは、一体何なのか?」
正直、お祭りでもイベントでもしっくり来ないそれは、
個人的には、本来の自分に還る『神事』のような空間だった。
実際に命音祭では、"八段階の没入型セレモニー"という古代インドのチャクラ思想に周波数、脳波帯域、色彩、身体表現、音楽演出などを掛け合わせた 八段階のステージで構成され、十組のアーティストと三名のストーリーテラーを迎え、エンターテインメントを通し、第一〜第八までのチャクラ解放の過程が表現されています。
──「命脈を、聴く。」
命と向き合わさせられる。
今、ここに生きていること。生きていることそのもの。
向き合わさせられる、というよりは、
命そのものを根源から感じる ライフストリームステージ。

ここで感じた 言葉にできない壮大な感覚と景色を描くにはここに至るまでの道筋や起こった出来事なくして表せない。

命音祭を知るきっかけとなったのは、今回の命音祭でシンガー・ボイストレーナーをしている清香sayakaさんの東京での交流会に参加したことだった。
とはいえ、清香sayakaさんと繋がったのも、たしかその月のこと(記憶があやふやなくらい自然と繋がっていた)。全く知らない初めてのゾーンへ。そこで今回の命音祭の大トリを務めたN-pops KAGURA代表のrisaさん、そして、舞姫としてパフォーマンスをされていたrikaさんと出逢いました。
──「命音祭に、よかったらきてほしい」
素敵なお誘いをいただきながらも、興味はあるものの、
今回ばかりはなぜかまだ自分の中で、石橋を叩いて渡ろうとする、踏み切れていない自分がいた。それは今思えば、あまりに壮大な感覚を受け取る準備ができていない、いや、受け取ってしまったら元に戻れないことへの些細な抵抗だったのかもしれない。その些細な抵抗も壮大な流れには抗えない。

始まりは、遡ること2022年4月7日。
その日は、アーティストとして初の公募展に出展した日。
そして、初の賞を頂いた【WINGS】という作品が世界へ放たれた日。それまで公の場でまだ見ぬ人の目に触れるという体験がなく、あの日が自分にとっては始まりの日でもあった。
そして、その4年後の2026年7月4日。
事前に清香sayakaさんとの会話の中で【WINGS】について触れることがあったのがきっかけで、当日、命音祭の会場である神田明神から初の公募展の開催地である文房堂Garallyまではほぼおなじエリア内だということを思い出し、訪れることになった。
【WINGS】という作品が生まれたのは丁度、コロナ禍だった。当時、エントリー締切日一週間前でコロナを患ってしまい、隔離された部屋の中、味覚もほとんどなく身体も弱っていた。その時にふと窓を見たら、遠い空に斜め上に伸びてゆく飛行機雲が目に映った。いつもは何も感じないのに、不自由な空間の中に身を置くと自由を感じられた。それまで自分の中にある赤と青の相反する 矛盾とも思える両端に自由を取り戻すことで、そのどちらも排除することなく、共存してゆく。ここにいていい。翼は片方だけでは飛べず、両方を持ちながら中心を感じることで羽ばたくことができる。そんな中で生まれた、世界へ放つ始まりの絵だった。

みんなとおなじように飛べなくたっていい
みんなとおなじように空を目指さなくたっていい
あなたがあなたらしく
あなたがあなたであるために
自分のペースで、流れに身を委ねて、
そっと耳を澄ませて、ねぇ、きこえてるかい?
たとえ、この先どこへ飛べばいいのか
自分を見失いそうになっても、大丈夫だよ、大丈夫
目には見えなくても 背中に生えた翼は
あなたが進むべき未来の風を もうすでに感じているから
4月7日、始まりを世界へ放った日。
偶然にも、その数字が反転した7月4日。
【WINGS】という絵を通じ、再びこの場所へ訪れることに。
実は、この文房堂Garallyへ訪れる前。
大学生時代、この近辺にある明治大学の駿河台キャンパスへ通っていたこともあり、タイミングもあいまって、お昼はここの学食へと足を運ぶことになった。駿河台キャンパスは『リバティータワー』とも呼ばれ、高さ約120m、地上23階建てのランドマーク校舎。自由・解放・独立と言った、抑圧や拘束、支配から解き放たれた意味を含む『リバティー』という空間に惹かれ、この場所へ行きたくて受験したことを今でも憶えている。あの時から自由を望んでいたのだと思う。

命音祭のテーマでもあり、その舞台となる神田明神の象徴のひとつでもある『鳳凰』。鳳凰とは、古代中国の神話に登場する伝説の霊長で、天下泰平の世にのみ現れる『瑞鳥』。不死鳥のように古い自分を手放し、新たなステージへ生まれ変わる再生のシンボルでもあり、『風』という漢字は、古代の甲骨文字において、この『鳳凰』の姿を映し生まれたものでした。その『鳳凰』がこの日、リバティータワーの食堂の窓から、あの日の飛行機雲のように、目の前の空を飛んでいた。

そして、その後に訪れた文房堂Garallyでは、これまた偶然『ホツマツタヱ再発見60周年 タマノヲ展 矛の雫をヲノコロに』という展示が七夕である今日まで会期中であった。

「タマ」と「シヰ」を結ぶのが「タマノヲ」。縄文古代文献であるホツマツタヱでは、「タマ」は精神、「シヰ」は肉体。目に見えない世界と現実世界を結んでいるのが「タマノヲ」。詳しくはこちらに書かれているので興味がある方はぜひ⬇️
その会場には、漢字伝来以前の日本に存在したとされている神代文字のひとつで、先ほどのホツマツタヱにも用いられたとされるヲシテ文字に関する文献がいくつも並べられていた。ヲシテ文字は、文字そのものが母音と子音の要素に分解でき、宇宙の成り立ちや自然哲学(五元素など)と結びついていると言われているもの。今回の命音祭にもつながる流れがすでに用意されていて、ここでは触れられきれないほどの日本の精神性や愛の底深さを目の当たりにする内容だった。
驚いたのは、初個展の時のタイトルとして名付けたシンボルマークやその後、自然と思い浮かんでいた次の個展のテーマになるような形の意味がヲシテ文字の形と繋がっていたこと。「ふと感覚で降りてきて受け取った形が、ヲシテ文字を見た時に繋がったっていう方が時々来られたりするんです」と主催者と思われる方がお話していたのだけれども、始まりの場所で次の個展のテーマを受け取ることは夢にも思っていなかった。2年前の初個展の時とおなじような流れが今、このタイミングで繋がっているのだと感じた。
そして、その場所で国生みの話のエピソードを知った。古事記では、昔むかし日本がまだ無かったころ、神様が見おろした下界は海しかなく、男の神さま「イザナギノミコト」と女の神さま「イザナミノミコト」に矛を与えて国を造るように命じた。この男女の神が矛で海をかき混ぜると、矛先から滴り落ちた雫で最初の島、オノゴロ島ができた。そして、ふたりはこの島に降り立って結婚すると、淡路島・四国・九州・本州を次々に生み出したとされている。偶然にも、アルコールインクアートと重なる点があることに気づいた。矛はインクペン、そして、そこから滴り落ちるインクの雫。創造するということ。この世界の創造主としての感覚を思い出すこと。自分の人生の主導権を、ひとりひとりが光の存在だということを思い出すということ。


伊弉諾尊・伊弉册尊が祀られており、夫婦杉が存在していた🌳🌳
始まりを世界に放った日。その始まりの意味を受け取り直した日でもあった。そして、ひとりでもあり、ひとつでもあった火を思い出させてくれたのは、この日の命音祭だった。

音と光、祈りとアート。神社の氣とデジタルアートの波動が共鳴し、本来のリズムで生きる自分へと還ってゆく。神秘的な楽器の音色に輪郭が空間に溶けてゆく。途中、カカオセレモニーのように手渡されたカカオを味覚で丁寧に味わいながら深い瞑想状態へと誘われたり、かと思えば会場の参加者を巻き込んで手を繋いだり、身体を揺らして踊ってみたり。ひとりの奥深さを感じつつ、自らもその空間の流れのひとつであることを感じる。
そんな中でも個人的に一番心が震えたのは、セレモニーのフィナーレへ向かう中であらわれたrisaさんの透明な歌声。そして、第八チャクラの「全体の統合」へ向かう『疾風』の大迫力のステージ。鳳凰が憑依しているかのような清香sayakaさんの存在感と表現力。舞姫ricaさんの力強くエネルギッシュなパフォーマンス。間違いなくあの空間で生まれた すべてのものの本気の熱量に会場全体の鼓動が燃え上がっていた。

個人的なジンクスなのか、その年の初めに感じ受け取ったもの(印象的に残る景色やシンボル、メッセージ)が、その一年のテーマや共通する象徴的なものだったりする。その中でひとつ、今年の初めに訪れたTAOYA箱根のロゴマークがあった。この形になぜか無性にその時に惹かれて写真を撮っていたのだけれども、命音祭のロゴマークを見た瞬間に「あれ?どこかで見たことがある」という既視感がふと起こった。


そして、命音祭のグランドフィナーレの最後、舞台の後ろの映像を見ていた瞬間に、その映像とこのシンボルマークが繋がった感覚があった。鳳凰が日の丸と共に翼を広げている。

映像の中に鳳凰が飛び立つ姿が映し出されていました🐦🔥
そして今日、七夕の日。7/7までの締切期限の公募展へ出展する作品が7/4を経て、7/6.7/7の二日間で描き終わりました。これもまた偶然なのか、出展サイズが今までよりも大きいキャンパスだったため、ネットで購入しようとしたら今まで見たことないメーカーさんのキャンパスが流れてきて、そのメーカーさんの名前が『PHOENIX』でした。感謝と還元の想いを込めて。その絵のタイトルは【鳳凰往来国生図】


最後に、今回、素敵なお誘いをくれた 清香sayakaさん、一緒に同行してくれた絢香さん、ありがとう。

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