流れ星空港(輪廻転生)
「出番だぞ」
長老にアナウンスがあった。
「やっとか」
輪廻転生を繰り返す魂は、普段は空から地上の様子を眺めている。
次の“器”が決まると、一度流れ星空港に呼ばれレクチャーを受ける。
空港の担当者は浮かない表情で長老に語った。
「今度の人生のテーマは“家系のカルマの解消”です。あなたレベルでも難しいかもしれません」
長老は艱難辛苦、数えきれない人生を経験し、空での待機期間は長くなる一方だった。
今回はよほど深刻な事態らしい。
「ここを出ると、これまでの記憶は全て消されます。そういうシステムなので」
「分かりました」
長老は一呼吸し、“器”へ出発した。
※ この創作は古代インド占星術を参考にしています。
