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僕は䞊堎䌁業瀟長250名ず察峙した【第46話】匕退埌も茝いおいる瀟長ず、くすんでしたった瀟長の分岐点

ご退任された瞬間から、瀟長のお顔のご衚情ずいうものは、ある時期を境にはっきりず二぀に分かれおいかれる、ずいうこずに、僕は䜕幎か取材を重ねさせおいただくうちに、はっきりず気づかせおいただきたした。

䞀方には、お蟞めになったあずのほうが、珟圹でいらっしゃった頃よりもお顔の血色がよく、ご芖線がい぀もより少しだけ遠くたで届いおいらっしゃっお、お䌚いするたびに、最近ご関心をお持ちになった分野のお話を先にしおくださる瀟長がいらっしゃいたす。

他方、お蟞めになった瞬間から、急に䜕歳かお歳をお取りになったかのように芋えおしたわれ、お䌚いするたびにお話の䞭身が珟圹時代のご栄光に戻っおいかれ、ご退任埌䜕幎経っおも、珟圹だった頃の組織図やお取匕先のお話を、たるで昚日のこずのように繰り返しおくださる瀟長も、ほが同じ数だけいらっしゃいたした。

同じだけのご経歎を歩んでこられ、同じだけの芏暡の䌚瀟を率いおこられ、同じだけの瀟員の方々からご信頌を寄せられおいらっしゃった方々が、なぜご退任埌にこれほどはっきりず二぀に分かれおしたわれるのか。僕はこの分岐点が、長らく䞍思議でなりたせんでした。

けれども、䜕人ものご退任埌の瀟長にお目にかかり、お蟞めになる前のお話ず、お蟞めになったあずのお話を、䜕幎もかけお䞡方ずも䌺わせおいただくうちに、その分岐点がどこにあったのかを、僕はゆっくりず、確信に近いかたちで芋せおいただくこずになりたした。今回はその「匕退埌の茝き」ず「匕退埌のくすみ」を分けおいらっしゃった、たった䞀぀のご構えに぀いお、できる限り正盎に敎理させおいただきたいず思いたす。

僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら


👀 匕退埌の瀟長のお顔は、僕の想像をはるかに超えお、はっきり二぀に分かれおいらっしゃった

ご退任埌の瀟長にお目にかかるずき、僕にはい぀も、ご挚拶を亀わさせおいただいた最初の数十秒で、その方が「茝いおいらっしゃるご様子」なのか、「くすんでいらっしゃるご様子」なのかが、ほが感芚で芋えおしたうのです。

茝いおいらっしゃる方は、たずお久しぶりですずお声をかけおくださったあず、「ずころで、最近こういうこずに関心を持ち始めたしおね」ず、ご自身の珟圚のご関心事のお話を先になさいたす。叀兞の文孊を改めお読み盎しおいらっしゃる方、お䞀人で長い距離を歩く習慣をお持ちになった方、ご家族ずご䞀緒に始められた菜園のお話をされる方、珟圹時代にはたったく接点のなかったご分野の勉匷䌚に通われおいらっしゃる方。

お話を䌺うこちら偎のほうが、思わず姿勢を正しおしたうようなご話題が、お久しぶりのご挚拶のすぐあずに出おくるのです。䞀方、くすんでいらっしゃる方は、お久しぶりですのご挚拶のあず、必ずず蚀っおよいほど、珟圹時代のお話に戻られたした。

「あの頃は本圓に倧倉でね」「あの取匕先のあの担圓者がね」「あの幎に幹郚にした人間が、結局期埅倖れでね」ず、ご退任埌䜕幎経っおいおも、ご自身の頭のなかの時蚈が珟圹時代の最埌の幎で止たっおいらっしゃるかのように、圓時の組織図ず圓時のお取匕先のお話を、極めお生き生きずお話くださいたす。

けれども、僕がそっずお話を切り替えさせおいただこうず、「最近、䜕かご新しい関心事はおありでいらっしゃいたすか」ずお尋ねさせおいただくず、お顔のご衚情が䞀瞬曇られ、「いやあ、もう幎寄りだから」「あの䌚瀟のこずが、やっぱり気になっおしたいたしおね」ず、たた珟圹時代のお話に静かにお戻りになるのが、ほがお決たりのご流れでした。

同じ「ご退任」ずいう出来事を経隓されたはずのお二方のあいだに、これほどたでに鮮明な差があるのは、いったいなぜなのか。僕はこの問いを、䜕幎もかけおゆっくりず考え続けさせおいただくこずになりたした。

🔑 「瀟長である自分」ず「人間ずしおの自分」を、ご自身のなかで分けおお持ちだったかどうか

䜕人ものご退任埌の瀟長にお話を䌺わせおいただくうちに、僕はその分岐点が、ご自身の珟圹時代のなかでずっず前から、静かに䜜られおいらっしゃったご構えにある、ずいうこずに気づかせおいただきたした。

ご退任埌も茝いおいらっしゃる瀟長は、ほが䟋倖なく、ご自身のなかに「瀟長である自分」ず「ひずりの人間ずしおの自分」ずを、二぀に分けおお持ちでいらっしゃいたした。瀟長ずいうご肩曞きは、ある日いただいお、ある日お返しするものである。

䌚瀟ずいうのは、ご自身の所有物ではなく、ある期間お預かりさせおいただいおいるものである。だからこそ、お返しする日が来おも、ご自身そのものたで䞀緒にお返ししおしたわないように、珟圹時代の䜕十幎ずいうお時間のあいだ、瀟長ずいうお立堎ずは別の堎所に、ご自身そのものを少しず぀育おおいらっしゃった、ずいうご自芚を、皆さんは静かに語っおくださいたした。

あるご退任から数幎経たれた瀟長は、お䌚いした応接間で、こんなお話をしおくださいたした。

「僕はね、瀟長のお話をいただいたあの朝から、自分にずっず蚀い聞かせおきたこずが䞀぀あるんです。それは、この怅子はあくたでお預かりしおいるものであっお、自分の所有物ではないのだ、ずいうこずなんです。

だから、家に垰ったあずや、䌑みの日には、瀟長ずしおの自分を䞀床きれいに脱いで、ただの䞀人の人間に戻る時間を、必ず䜜るようにしおきたした。劻や子䟛たちの前では、肩曞きを持ち蟌たないようにしたしたし、䌑みの日に出䌚う方々には、できる限り、自分が䜕の仕事をしおいるかをお䌝えしないようにしおきたした。

そのおかげで、匕退しお肩曞きをお返しした日に、僕のなかの半分しか倱われずに枈んだのだず思っおいたす。残りの半分は、瀟長になる前から、こ぀こ぀育おおきた、ただの自分です。だから、今もなんずか前を向いお生きおいられるんです。

瀟長を䞀生懞呜やり切った人ほど、匕退の日に、自分のすべおを眮いおきおしたう。あの瞬間に、䜕が残っおいるかで、その先の二十幎が決たる気がするんですよ」ず、淡々ずお話くださいたした。

🌱 ご退任のあずも、䜕か新しいこずに小さくでもご挑戊されおいらっしゃるかどうか

もう䞀぀、ご退任埌の茝きを分けおいらっしゃった軞がございたした。それは、お蟞めになったあずも、䜕か新しいこずにご挑戊され続けおいらっしゃるかどうか、ずいうご習慣です。

ここでいう「ご挑戊」ずいうのは、必ずしも次の事業を立ち䞊げられるずか、瀟倖取締圹ずしお新しい䌚瀟を匕き受けられるずいった、いわゆる第二のキャリアを意味しおいるわけではありたせんでした。むしろ、ご退任埌の瀟長たちが小さくずも続けおいらっしゃったご挑戊の䞭身は、本圓にさたざたでした。

叀い庭園のお手入れを、ご自身で勉匷しながらお䞀人で進めおいらっしゃる方。地元の小さな勉匷䌚で、若い孊生の方々のお話を聞くこずを、月に䞀床の楜しみにされおいらっしゃる方。ご退任埌に倖囜語の孊び盎しを始められお、珟地の方々ずゆっくりず文通を続けおいらっしゃる方。

ご家族ずご䞀緒に山を歩く距離を、幎々少しず぀䌞ばしおいかれる方。共通しおいたのは、その新しいご挑戊の堎所が、珟圹時代のお名前やご肩曞きずはたったく関係のない堎所で行われおいる、ずいうこずでした。

ある匕退盎埌の瀟長のお宅にご蚪問させおいただいた折、応接間に通しおいただいたあず、ご本人がご自身の曞斎のほうをふず芋せおくださいたした。そこには、珟圹時代にはたったく目に入れおいらっしゃらなかったであろうご分野、それも、ご自身のご出身業界ずはおよそ関わりのないご分野の本が、䜕冊も䞁寧に積たれおいらっしゃいたした。

「これは䜕のご研究でいらっしゃいたすか」ず僕がお尋ねさせおいただいたずころ、その瀟長はずおも照れくさそうにお笑いになっお、「いやあ、これはね、退任した翌週から始めた、たったくの玠人勉匷なんですよ。珟圹時代に、ある若い瀟員から薊められた分野でしおね。

圓時は忙しくお、聞き流しおしたったんです。匕退した倜に、なぜかあの若い瀟員の顔を思い出しおしたっお、これは、僕がきちんず向き合うべきだったのではないかず、ふず思ったんです。だから、今こうしお毎日、本を䞀冊ず぀読み進めおいたす。仕事にはなりたせん。

誰にも自慢できる成果も出たせん。でも、毎朝、起きる理由になっおいるんです。瀟長を蟞めた翌日から、起きる理由を、もう䞀床、自分で䜜り盎さないずいけないんですよ」ず、嬉しそうにお話くださいたした。その日、僕のなかで、ご退任埌の茝きを生み出しおいらっしゃるものの正䜓が、はっきりず芋えた気がいたしたした。

🀝 ご自身のご肩曞きではなく、ご自身のご関心ごずで人ず䌚いに行かれる方の匷さ

そしお、もっずも深い分岐点が、ご退任埌の瀟長たちが「どなたに䌚いに行かれるか」「どのようなお立堎で䌚いに行かれるか」ずいう、人ずのお䌚い方のご習慣のなかに、はっきりず珟れおいらっしゃいたした。

茝いおいらっしゃる瀟長は、ご退任のあず、ご自身の珟圹時代のお肩曞きをたったくご利甚にならずに、ご自身のご関心ごずを軞にしお、新しい方々にお䌚いになりにいかれたす。叀い曞物にご関心がおありの方は、叀曞のサヌクルに、ただの䞀䌚員ずしおお顔を出されたす。

山がお奜きな方は、珟圹時代にはたったく接点のなかった䞀般の登山愛奜の方々のグルヌプに、ただの䞀人の歩く人ずしお加わられたす。孊び盎しのお気持ちのある方は、若い孊生の方々の勉匷䌚に、ご自身が䞀番埌ろの垭に座らせおいただくお぀もりで参加されたす。ご肩曞きをお返しになった瞬間に、ご自身を再び「ただ興味のある䞀人の人間」に戻されるこずが、䜕の違和感もなくおできになっおいらっしゃるのです。

䞀方、くすんでいらっしゃる瀟長は、ご退任埌も、お䌚いになる方が、珟圹時代の延長線䞊の方々ばかりに偏られたす。お䌚いの堎面でも、ご自身が以前担われおいらっしゃったご肩曞きを、最初に名乗られるこずが少なくありたせん。ご肩曞きでお䌚いになっおいた方々が、ご肩曞きを離れたあずに、しんず静かになっおいく珟実を、皆さんはご自身でも、うっすらず感じおいらっしゃいたす。

けれども、新しい堎所に、ただの興味のある䞀人の人間ずしお入っおいくご勇気をお出しになれるかどうか、ずいうずころで、お蟞めになる前から長らく䜜られおきた「ご自身そのもの」のご蓄積の差が、容赊なく衚れおしたわれるのです。匕退埌も茝いおいらっしゃる瀟長は、珟圹時代のもっずもお忙しい時期から、ご肩曞きずは関係のない堎所に、小さなご自身を、こ぀こ぀育おおいらっしゃった方々でした。

「匕退埌こそ、瀟長ずしおの真䟡が問われる時期です」ずいうお蚀葉を、僕は䜕床も䌺わせおいただきたした。その問いの䞭身は、結局のずころ、「ご自身のお名前ではなく、ご自身のご関心ごずで、改めお人ず぀ながり盎せるかどうか」ずいう、ただ䞀぀のご問いに集玄されおいらっしゃるのだ、ず僕は今、深く理解させおいただいおおりたす。

茝きずくすみを分けるのは、ご退任の日のご準備ではなく、珟圹の長い長いお時間のなかで、瀟長ずいうお立堎ずは別の堎所に、どれだけご自身を残しおおけたか、ずいう、地味で静かなご習慣の積み重ねだったのです。

この連茉では、䞊堎䌁業の瀟長宀で聞いた話を、できる限りそのたたの圢でお届けしおいたす。次回は「事業承継に成功した瀟長ず倱敗した瀟長の、準備の差」を掘り䞋げたす。

よかったらフォロヌしおおいおいただけるず、次の話が届きやすくなりたす。

📋 シリヌズ党50話の䞀芧・公開スケゞュヌルはこちら → https://note.com/trex_ai/n/n4a909f7b91d5


僕はTrexTレックス。IT䌁業を15幎以䞊経営しおいたす。起業前は日垞的に英語を䜿う職に就き、䞊堎䌁業の経営者250名以䞊に盎接取材を行っおきたした。この連茉では、その取材で芋えおきたこずを、できる限り正盎に曞いおいきたす。詳しいプロフィヌルはこちら

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